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ガーデニング
柴﨑 光一

庭木や観葉植物におすすめのアボカド!栽培の仕方や剪定方法など

「森のバター」といわれる果実がとれるアボカドの木は、種から水耕栽培で手軽に育てやすく、室内の観葉植物やシンボルツリーなどの庭木に人気。アボカドの栽培の仕方、剪定の時期や方法、植え付け方など、魅力や育て方をたっぷりとご紹介します!

アボカドの特徴&鑑賞や剪定などの時期や栽培の基本

アボカドは冬に葉が一斉に落ちない常緑性の高木。乾燥した場所に自生していますが、氷点下5℃ほどまでなら、防寒対策をしなくても冬越しはできます。

アボカドの基本情報

  • 分類:クスノキ科ワニナシ属
  • 学名:Persea americana
  • 英名:Avocado
  • 和名:ワニナシ
  • 原産:中央アメリカ
  • 特性:常緑性
  • 形態:高木
  • 樹高:7〜20m
  • 開花:5月
  • 花色:クリーム
  • 結実期:11〜12月
  • 耐暑性:普通
  • 耐寒性:やや弱い
  • 耐陰性:なし

アボカドの花・実・葉の鑑賞時期

葉が一年中鑑賞できるアボカドは、5月ごろに枝先から花茎を伸ばし、クリーム色の小さな花がたくさん集まって咲きます。11〜12月ごろになると、受粉した株にはアボカドの実が付きます。

アボカドの剪定や肥料、植え付けなどの手入れ

生長スピードが早いアボカドの木は、1年に1〜2回のペースで剪定します。肥料は基本的に与えなくても大丈夫ですが、生長の流れが心配な方は、4〜11月ごろまで緩効性化成肥料を与えます。植え付けや植え替えは、暖かくなる5〜6月にしましょう。

水耕栽培で手軽に育てられる!アボカドの種と果実

アボカドの種|5月ごろに水耕栽培で発芽できる

丸々と太った茶色いアボカドの種は発芽率が高く、水に付けておくだけで栽培がはじめられます!気温が20℃以上で発芽するので、5〜6月ごろの暖かい時期に、水耕栽培をしましょう。

種がシュッととがっている方から芽が出るので、下部を1/3程度水につかる状態でビンやコップにセットします。直射日光が当たらない明るい日陰で管理すると、数週間ほど発芽しますよ。

アボカドの果実|収穫するのは難しい

手軽に栽培がはじめやすいアボカドの木ですが、四季がある日本では、実を収穫するのは難しいです。花が咲くまで長い年月がかかり、咲いたあとも受粉ができるように2本以上の苗木が必要になります。

また、品種によって雄花と雌花が咲くタイミングが違い、受粉が必ずできるように苗木の種類を選ぶ必要があります。

アボカドの葉|観葉植物として楽しめる

果実を収穫するのが難しいアボカドは、室内の観葉植物として楽しむのがおすすめ。葉軸から、先がシュッと長くとがった濃緑の葉は、鮮やかで美しく、部屋のインテリアとして置ける魅力があります。

アボカドの栽培とコツ

育て方1. 日当たりと風通しのよい場所で育てる

直射日光に強いアボカドは、日当たりと風通しがよい場所で育てるとすくすくと生長します。日陰過ぎると葉の色がくすんだり、葉が落ちたりする場合も。西日の当たらない暖かい場所を選びましょう。

育て方2. 排水性・通気性のある土で

乾燥した場所に自生するアボカドは、水はけのある土で元気よく育ちます。水はけが悪くて粘土質のような硬い土では、根腐れが起こりやすく、枯れてしまうことも。苗木を植え付ける前に、土に赤玉土、腐葉土、バーク堆肥を混ぜて、排水性・通気性をよくしておきましょう。

育て方3. 鉢植えで育てる場合は、1年に1回ほどのペースで植え替え

アボカドを鉢植えで栽培する場合は、1年に1回ほどのペースで植え替えをします。鉢が小さ過ぎると根詰まりを起こして、枯れてしまう場合も。根鉢よりも一回り大きいものに植え替えましょう。

ただし、鉢を大きくしていくと樹高が2mを超えてしまうこともあるので、大きくしたくない場合は、根を小さくカットするか、剪定(せんてい)で中心の幹を切り戻すといいです。

育て方4. 植え付けてから1年未満の苗木には水やりを

地植えで育てるアボカドは、暑さで土が極端に乾いているときにだけ、水やりをすれば大丈夫です。

鉢植えで栽培するアボカドの場合は、土の中が乾いて表面が白っぽくなったら、水をたっぷりと与えましょう。土をできるだけ乾燥気味に管理するのが、枯らさないコツですよ!

病害虫の被害にあいにくい木に!アボカドの剪定方法

生育旺盛なアボカドは生長スピードが早いため、年に1回のペースか、背丈が高くなり過ぎたときや、枝葉が混み合って風通しが悪くなってしまったときに剪定します。

風通しが悪いままだと、湿気が溜まりやすく、菌やウイルスが葉に付着して病気にかかったり、ハダニやカイガラムシなどの害虫が付く場合も。すっきりとした見た目になるように枝葉の数を間引くように剪定しましょう。

アボカドの適切な剪定時期|4〜5月と9〜10月

アボカドの剪定は、4〜5月、9〜10月にします。梅雨の時期や猛暑日は、病気にかかってしまったり、株に大きなストレスを与えてしまったりするので、時期には気をつけましょう。

アボカドの剪定方法

Step1. 理想の高さと幅のライン、樹形を決める

伸び過ぎた枝や幹を、なんとなくで切ってしまうと、切り詰め過ぎてしまったり、透かし過ぎてしまったりして、樹形が思うように整いにくいです。まずは、アボカドの木の理想の高さと幅のライン、樹形を決めてから剪定すると、失敗するリスクも減ります。

Step2. 不要な枝、枯れ枝を切り落とす

太い枝からは、上に真っ直ぐと伸びる徒長枝、立ち枝などの不要な枝が強く出ます。アボカドの生長を悪くしてしまうので、付け根から切り落としましょう。

Step3. 樹形を乱す枝葉は株の内側まで切り戻し

株の外側へ長く伸びて樹形を乱す枝は、枝分かれした箇所まで間引くように切り戻りましょう。ただし、全て切り詰めてしまうと、切った箇所から新しい枝葉が無数に伸びてしまうので、枝葉の混み合った箇所のみやります。

 

おわりに

緑鮮やかな葉が楽しめるアボカドは、剪定や栽培も楽で、室内の観葉植物や庭のシンボルツリーにおすすめ。種を水耕栽培で簡単に発芽させられるので、初心者でもすぐにはじめやすい樹木です。ぜひ、アボカドの木を栽培して、癒しのある空間をつくってみてくださいね!