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- 柴﨑 光一
- 建築・インテリア学科卒の造園士×Webコンテンツクリエイター。 東京で建築、カナダのトロントで造園、その後カナダのハリファックスの大自然で植物と戯れながら、植物・庭・ガーデニングのWebコンテンツクリエイターを開始。 現在はヤシの木を主体とするドライガーデンの造園士とWebコンテンツ・ガーデニング商品の監修者としても活動中。日本での建築とカナダでの造園の経験に加え、趣味の植物やコケの収集、植物アート作りを生かして、 みなさんに植物や庭の魅力をお届けします。
5月には白や赤、紫などの花が咲く庭木がさまざまにあります。剪定(せんてい)や水やりなどの管理も楽で、初心者でも育てやすい種類が多いです。今回は、5月に花が咲く庭木やシンボルツリーにおすすめの花木の種類から魅力、特徴、育て方をご紹介します!
目次
ヤマボウシは日本にも自生しているため、気候風土もあい、庭でも枯らす心配があまりない樹木です。
梅雨の時期になると、風ぐるまのような白い花をたくさん咲かせるヤマボウシ。花付きがよく、開花期間も長いため、庭木やシンボルツリーにぴったりです!庭木の中でも比較的寒さに強く、筆者がいるカナダでも元気に育ちます。
日本に自生するヤマボウシは冬に葉が一斉に落ちる落葉性の高木。しかし、中国や台湾に自生するヤマボウシは常緑性の品種もあり、冬でも鮮やかな葉を観賞できますよ。
また秋にはトロピカルな甘みのある赤い実がたくさん付きます!
ヤマボウシは生長速度がやや早く、大きくなると樹高が15mを超える高木になることもあります。2年に1回のペースで、花が終わる7月下旬、または葉が落ちる11月ごろに剪定をしましょう。
ブラジルなど、南アメリカの熱帯地域に自生するニオイバンマツリは、比較的寒さに強い庭木です。ただし、氷点下になるような場所では、葉が落ちて冬を越すこともあるので、防寒対策を忘れずにしましょう。
濃い紫色の花が枝先に集まるように咲くニオイバンマツリ。花が古くなると徐々に白に変色する姿が特徴的で、紫の花とのコントラストが美しいです。また、夜になると爽やかな甘い香りが漂い、リラックスのしやすい庭づくりができます。
ニオイバンマツリは、半日陰になるような場所が大好き。日陰すぎると花が咲かなかったり、色あせたりする場合もあるので、できるだけ春から秋の間は日当たりが良い場所に植え付けましょう。
オーストラリアの一般家庭で庭木として植えられるブラシノキ。花の形がボトルブラシに似ていることから、「ボトルブラッシュツリー」の名前で現地では親しまれています。
5月に枝先から枝垂れるようにきめ細やかな赤い花が咲くブラシノキ。オーストラリアを原産とし、オージープランツの中でも代表的な庭木です。
糸のように細くて赤い花びらが集まって咲くユニークな花と黄緑色の細身の葉も美しく、繊細な印象があります。
寒さにも耐性があり、庭で冬越しがしやすいです。ただし、氷点下10℃を下回ってしまうと、株が枯れてしまう場合もあるので、株元に腐葉土・バークチップなどでマルチングをして防寒対策をしましょう。
乾燥した暖かい地域に自生するブラシノキは、直射日光が当たる日当たりの良い場所ですくすくと育ちます。植え付けのときはもちろんですが、植え付けてから2年以上たった株は、土が極端に乾燥しているときにだけ、水やりをすれば大丈夫です。
芽吹く力が強く、枝葉のどこを切ってもすぐに新しい芽が出るギンバイカは、目隠し用の庭木や生垣でも使える樹木です。
葉先がしゅっと鋭くとがった緑の葉が直線を描くように並び、葉と葉の隙間に梅のような純白の花を咲かせるギンバイカ。秋になるとブルーベリーのような紫の実が付き、季節ごとに色の変化が楽しめる庭木です。葉はシトラスのような香りがあり、ハーブとしても利用できます。
梅雨の時期にたくさんの花を咲かせるギンバイカは、有機質がたっぷり入っているふかふかの土でよく育ちます。ただし、水はけが悪くて硬い土では、根腐れが起こりやすく、枯れてしまうことも。植え付ける前には、腐葉土・赤玉土・バーク堆肥を掘り起こした土に混ぜて、排水性・通気性・保水性を良くしておきましょう。
庭のシンボルツリーや生垣、目隠し用の庭木にもなる5月の花木。種類もたくさんあり、和風や洋風とさまざまなテイストの庭によくなじみます。ぜひ、美しい色が楽しめて、個性あふれる庭づくりをしてくださいね!