- 佐藤 恵子
- 4匹の犬たちと、里山暮らしを楽しんでいます。趣味は一人旅、温泉、読書、お菓子作り、籠編みなど多岐に渡ります。自分の好奇心をエネルギーに、皆さんのお役に立てる記事をお届けしたいと思います。
日本人のほとんどが実は知らない中国料理のマナーを徹底紹介!
中国料理のマナーを知らない人、実はとっても多いのが現実です。日本人だけで、ワイワイと食べるなら問題ありませんが、現地で中国料理を食べるなら、それなりのマナーを知っておいた方が無難です。中には、日本人的にはあり得ないようなマナーもありますから、ぜひ参考にしてください。
中国コース料理の食べる順番とそれぞれのマナー
中国料理にも、コースがあります。まずは、中国料理のコースの順番を紹介します。
- 前菜
- スープ
- 主菜
- 主食
- 点心(お茶)
前菜
前菜は、大皿に冷たいものと温かいものが盛り合わせて出てくる場合と、冷たものだけの場合があります。きくらげやバンバンジーなどは、日本でもお馴染みですが、これらは中国料理の前菜にあたります。
マナーとしては、美しく盛られた形を崩さないように気を付けながら、少しずつ取り分けることです。無くなるまでテーブルに置かれる料理です。
スープ
ふかひれスープや卵スープなどが提供されます。スープ用の器が用意されますので、独り占めにならないよう配慮しながら取り分けましょう。
レンゲでスープを飲みときは、一口で飲める量だけをチリレンゲにとり、音を立てないのがマナーです。
主菜
中国料理コースのメイン料理です。北京ダックや海老料理など、魚料理や肉料理がこれにあたります。
何種類かの料理が出されますので、味の薄いものから食べるのがマナーです。また、料理によっては、手を使って食べても、マナー違反ではありません。
主食
チャーハンや麺類です。大きな器に人数分が出てきますが、器を持ち上げる行為はマナー違反です。
残りが少なくなって取りづらい場合は、器を傾けてすくうように取りましょう。
点心
デザート的な意味で、甘味点心が出される場合や、食事のさらなる補足的に、塩味の点心が出される場合など、店舗によって違います。最初の注文の時に、点心を選ぶことができることもあります。どちらの場合も中国茶が供されます。
急須にお湯を足して欲しい場合は、蓋を半分傾けておくと、スタッフがお湯をついでくれます。
これを知っていれば完璧!中国料理のワンランクアップマナー
ワンランク上の、中国料理のマナーを紹介します。日本とは真逆のこともありますので、しっかり覚えておきましょう。
- 器を持ち上げたり、器に口をつけたりするのはNG!
- 取り皿は、どんどん取り替えてもOK
- 盛り付けは崩さない
- 麺類やスープはチリレンゲを使う
- 大口を開けて、一気に押し込むのはダメ!
- 大きな海老やカニなどの料理は、取りやすいようカットをお願いしてもOK
- 自分のものを取り分けたら、それを残すのタブー
- 人のものを取り分けてあげる必要はない
取り皿や、取り分け用の小鉢は、料理ごとにどんどん変えても問題はありません。ただし、食器が小さくても、日本のように手で持ち上げて口の近くに持ってくるという食べ方は、中国料理ではマナー違反です。
料理を取り分けたら、それをテーブルに置きます。チャーハンや麺類などは、一口で食べきれる量をチリレンゲに入れて、口に運びます。
また、中国料理は、その盛り付けも楽しむものなので、最後まで崩さないような丁寧に扱うことが大切です。
春巻きやシュウマイなどの料理を、一気に口に押し込むような食べ方は避けましょう。いったん取り皿にとって、箸で一口大に小さくし、それを食べるのがマナーです。
自分が食べるものは、食べられる量だけを、自分で取り分けます。他の人の分を取り分ける必要はありません。また、自分で取り分けた分は、残さず食べきるのがマナーです。
チャーハンなどの量が少なくなって取りずらい時は、器の手前を少し浮かし、奥にチャーハンを集めて、チリレンゲですくい取って食べます。
欧米のナイフとフォークを使った食事マナーに近いものが、中国料理のマナーだと覚えておくと良いかもしれません。
中国料理店で食べる円卓のマナーとは
中国料理といえば、円卓というイメージがありませんか? 大人数で食べるのに便利な円卓ですが、円卓ならではのマナーもあります。
中国料理のお店でも、日本でいう上座にあたる場所があります。それは、店の入り口から一番遠い円卓です。しかも、その中でも、さらに入り口から一番遠い座席が、最上座になり、主賓が座る席になります。
円卓の回転テーブルは、時計回りが基本です。ただし、自分が取りたい料理がすぐ近くにある場合だけ、逆に回しても大丈夫です。回転テーブルを回すときは、誰も料理を取っていないことを、必ず確認しましょう。
料理は主賓や年長者が先に取り分けます。また、主賓や年長者が、取り分けた料理を食べる前に、他の人が同じ料理を先に食べてはいけません。
円卓の場合、立ち上がって料理を取るのはNGです。必ず回転テーブルを回して、料理を自分の手元に引き寄せ、座ったまま料理を取り分けるのがマナーです。
また、回転テーブルの上に、個人の箸やグラス、倒れやすいビン類などを置いてはいけません。回転テーブルは、参加者の共有のスペースなので、調味料や取り皿類、料理を置く場所と覚えておきましょう。
全員が向かい合って座る円卓は、お互いに不快感を与えないように行動するのが、基本的なマナーです。中国料理だけではなく、どこで食事をするにも大切な基本のマナーですが、特に年長者に重きを置く中国の背景を理解しておきましょう。
おわりに
中国料理のマナーを紹介しました。日本で中国料理を食べにいくと、取り皿は自然と手で持って食べていたりしませんか?現地で食事をする際に、うっかり同じことをすると、ヒンシュクをかってしまうかもしれません。日頃から、注意して、中国料理のマナーを身に着けたいものですね。