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ガーデニング
河村ゆかり

存在感たっぷりで庭の主役に!草丈1m以上の大型草花

園芸店やホームセンターには、たくさんの草花が並んでいますが、1mを超える草丈の品種はそう多くはありません。花壇に植えれば主役級になること請け合いの、草丈1mを超える大型で、しかも美しい花の咲く品種を紹介します。

大きく育ち、美しい花も楽しめる草花で、華やかなガーデンに!

背の高い草花があれば、庭に高低差が生れます。そこに小さな植栽を加え、立体的なガーデンデザインをほどこすことで、庭が一気にグレードアップ。「ただ植えただけ」には決して見えない、ガーデンオーナーのセンスを感じる庭になりますよ!

 

●アガパンサス

アガパンサス(ムラサキクンシラン科)は、大型品種になると草丈1.5mにも!アガパンサスは、5月の終わりごろから7月にかけてが花期。何本も茎を長くのばし、その先に花を咲かせます。

アガパンサスは、南アフリカ原産。とても丈夫な性質で、植えっぱなしでもどんどん育ちます。冬に葉を落とす落葉性のものと、落とさないものがありますが、落葉タイプは耐寒性があり、戸外での冬越しも可能です。日陰でも生育するものの、花は咲きにくくなります。できるだけ日向で育てましょう。

 

丈夫で育てやすいアガパンサスですが、過湿と多肥には注意が必要です。もともと南アフリカの、暑く乾燥した気候で育っていた植物ですから、水はけのよい土に植え、水やりは控えめに、が栽培の基本。地植えする際には、腐葉土に加え、水はけをよくするために鹿沼土や軽石を混ぜ込むとよいでしょう。

 

アガパンサスは地中深くに太い根を伸ばす性質なので、乾燥に対してはある程度の耐性があります。地植えする場合には、よほど乾燥した日が続かない限り、定期的な水やりは不要です。

 

鉢植えのアガパンサスは、土がしっかり乾いてから、鉢底穴から水があふれるくらいにたっぷりと水を与えます。長雨のシーズンには、軒下など雨のかからない場所に鉢を移動させ、過湿を防ぎましょう。

 

また、追肥を頻繁に与えなくても充分育ちます。春と秋に、少量の肥料を与えるくらいで充分です。

アガパンサスは手がかからず発育旺盛な分、株が大きくなって植え場所が窮屈になるケースも。温暖な春や秋に、株分けをしてください。

 

鉢植えのアガパンサスは、3~4年ごとに植え替えると安心です。順調に育っているからと放置すると、根ががっちりと張ってしまい、鉢から抜けなくなることも珍しくありません。

 

 

●ガウラ

ガウラ(アカバナ科)は、別名「ハクチョウソウ(白蝶草)」。繊細な茎をのばし、その先に白や薄ピンクの花が蝶のように風に揺れて…。まさにその名のとおりだと、誰しもが納得する姿です。

 

ガウラは北アメリカ原産。アメリカの絵本作家であり、ガーデナーとしても有名なターシャ・テューダーの庭に、たくさん咲いていた花としてもよく知られています。

 

ガウラは、とても丈夫な多年草。草丈は0.6~1.5m。花は5月頃から咲きはじめ、10月まで咲き続けます。植えっぱなしでもよく育ち、こぼれ種でも増えるほど強健です。

 

ガウラは大きく育つ草花にもかかわらず、花の大きさは1.5㎝程度。楚々とした風情が魅力です。ナチュラルガーデンの風情をもたらしたいなら、ぜひ育ててみてください。庭に地植えするのもよし、ベランダガーデンで鉢植え栽培にも向いています。

 

ガウラを育てるのには日当たりのよい場所がベストですが、半日陰でも栽培可能です。旺盛に生育するので、どんどん株が大きくなります。株の中心が込み合って蒸れないように、夏に刈り込むとよいしょう。草丈の1/3ほどまで、ばっさりとカットを。

 

ガウラは土が乾燥すると弱るため、土が乾いたらしっかり水やりしてください。また多肥を嫌うので、最初に植えこむ際に規定量の肥料を与えたなら、あとは花後に適量追肥する程度でよいでしょう。

 

ガウラは、寒さ・暑さにも強いだけでなく、目立った病害虫もないと、ビギナーにもおすすめの草花。株分けも挿し木もでき、種まきでもよく芽吹くので、増やすことも容易です。

 

 

●ジギタリス

ジギタリス(オオバコ科)は、草丈0.3~1.8m。小型種もありますが、すっくと茎をのばして大ぶりな花をたくさんつける、草丈の高い品種がポピュラーです。

イングリッシュガーデンになくてはならない植物ですが、日本で育てる場合、夏越しが難しいのが難点。本場・英国では宿根草として何年も生育しますが、日本では二年草として扱われることが多いようです。

 

ジギタリスの花期は、5~6月。ピンク、白、紫など多彩な花色に加え、ドット模様が入る個性的な花を咲かせます。日陰でもよく育つことから、シェードガーデンに用いられることも。暑さは苦手ですが、寒さには耐性があります。

 

ジギタリスを育てるには、どちらかというと乾燥気味で水はけのよい土壌が最適です。水はけが悪い土だと、根腐れになりがちなので注意してください。ただし、春からの大きく育つ時期には多くの水を欲しがるので、乾燥しすぎるのもよくありません。

 

肥料は植えこむときの元肥で充分。多肥にすると、葉ばかり育って花が咲きにくくなりがちなので要注意。まっすぐに茎をのばし、たくさんの花をつけるジギタリスには、支柱が不可欠です。

 

春になってどんどん花茎を伸ばし、40~50㎝ほどになったら支柱をたてましょう。支柱は生長した際の草丈に対し、2/3程度をフォローする長さだと安心です。

 

また、最初の花が咲き終わり、そのほかのツボミもほぼ咲きそろった頃には、花茎を付け根でカットしましょう。わき芽が育ち、次の開花が楽しめます。

 

ジギタリスは、種まきやさし芽で増やせます。株元や茎にできた子株をさし芽用土にに植え付け、水やりを欠かさずに約2週間もすれば根が発生します。

 

 

おわりに

小さな草花の愛らしさもさることながら、大型の草花の存在感は圧倒的! あなたの庭のイメージに合う品種を、ぜひ取り入れてみてくださいね。