- 津久井 玲子
- 自分が仕事の中で勉強したことを、わかりやすさ、伝わりやすさに気をつけて書いています。読んでくださった方にとっても、読んでよかった、勉強になったと思える記事を目指しています。
バナナのカロリーはどのくらい?健康にもよい優良果物だった!
バナナといえば忙しい日の朝食や、おやつや間食、スポーツ中のエネルギー補給などに人気のフルーツです。皮をむくだけで簡単に食べられて、スーパーなど購入先にも困らないバナナ。そんなバナナのカロリーや栄養のほか、おすすめの食べ方をご紹介します。
バナナのカロリーって?健康にいいっていうけど本当?
バナナといえば、手軽に購入できて皮をむくだけで簡単に食べられることから、朝食や間食だけでなく、スポーツを楽しむ人たちにとっても人気のフルーツです。甘味も強いことから満足感も得やすい特徴があります。
また、バナナは健康食としてあげられることが多いフルーツです。忙しい朝はバナナと牛乳という人もいるのではないでしょうか?そうなると気になってくるのが、バナナのカロリーと実際に含まれる栄養素です。独特の強い甘味は、カロリーが高く感じられるかもしれません。
そこで日本食品標準成分表でバナナのカロリーや糖質量はもちろん、どのような栄養素を含んでいるのかや、おすすめの食べ方まで調査してみました。バナナについて興味津々という人は必見です!
バナナのカロリー
バナナはねっとりとしていながら、しっかりとした甘さが特徴のフルーツです。完熟バナナの甘さはまさにスイーツ。パフェの素材やジュースなど、さまざまな調理法で人気を誇ります。
ではそんなバナナのカロリーとはどのくらいなのでしょうか?バナナは100gあたり生で86kcal、乾燥しても299kcalです。チョコレートが1枚70gほどで390kcal、ご飯1杯150gとして252kcal、食パンが1枚80gとして211kcalですから、バナナは間違いなくカロリーが低い食品といえます。
バナナは乾燥した状態でも、100gあたりのカロリー量はご飯1杯とそこまで変わりません。通常食べている生のバナナならより低カロリーなのです。バナナは通常サイズで1本100gといわれています。1本でも十分満足できる甘さなので、カロリー的にも間食にピッタリです。
バナナの糖質
バナナのカロリーをチェックした次は、糖質量のチェックです。100gあたりの糖質量は21.4gと高めにみえますが、ぶどう糖や果糖、ショ糖など、含まれる糖質は一種類ではありません。糖質とまとめてひとくくりにして扱うことが多いですが、糖質もそれぞれの種類によって性質が異なるのです。
糖質は多糖類・少糖類・単糖類と分かれ、体内への吸収速度も異なります。バナナは少糖類であるショ糖が多く、含まれる糖質の約半分である10.5gがこのショ糖です。ショ糖は単糖類であるぶどう糖や果糖よりも吸収速度が遅い特徴があります。
さらにバナナには、豊富な食物繊維が含まれていることでも有名です。食物繊維には糖質の吸収を穏やかにする働きがあります。つまり食物繊維の働きで糖質の吸収は緩やかになるのです。結果としてバナナは腹持ちもよい食材という特徴も持ち合わせています。
バナナに含まれている糖質には、吸収が早くて脳のエネルギー源となるぶどう糖と、吸収が緩やかで時間をかけてエネルギーを供給してくれるショ糖が、それぞれバランスよく含まれているのが特徴です。果糖も消化吸収はぶどう糖よりも早いですが、ぶどう糖よりも優先的に消費されるため、体に残りにくい性質を持っています。
バナナの栄養
バナナは栄養もたっぷりと含んだフルーツです。ミネラルの一種であるカリウムの含有量は、100gあたり360mgとかなりの量になります。カリウムといえば、体内の余分なナトリウムを排出して血圧を安定させるミネラルとして有名です。
カリウムにはこのほかにも利尿効果があることからむくみを改善するほか、スポーツや筋トレなどで体を動かしている時に、筋肉が痙攣(けいれん)するのを防ぐ効果もあります。何かと足などがつったりする人は、カリウムが不足しているかもしれません。
バナナは周りについている筋をはじめ、食物繊維も豊富です。中でも不溶性食物繊維の量が多く、100gあたり1.0gとかなりの量が含まれています。そのため整腸作用が期待できるだけでなく、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整え、便秘を改善する効果も期待できるのです。
またビタミンB類もバランスよく含んでいます。量だけでみるとそこまで多くありませんが、吸収した糖分をエネルギーに変える助けをしてくれる大切な栄養素です。バナナのよさは、皮をむいて直接食べるため栄養の損失がないこと。まさに栄養補給にピッタリです。
さらにバナナは分解酵素であるアミラーゼも含んでいます。そのため胃腸が疲れていても、アミラーゼが糖質の分解を手伝ってくれるのです。胃腸が弱ったときには、バナナを食べるとよいでしょう。また、酵素は加齢で減ってしまうため、バナナで補うのもおすすめです。
バナナの栄養はまだまだあります。ポリフェノールの含有量も非常に高いのです。ワインのイメージからポリフェノールというとブドウが思い出されがちですが、実際の含有量ではバナナの方が上だといいます。
特にシュガースポットと呼ばれる茶色の斑点が皮に出たときの完熟バナナは、ポリフェノールだけでなく、バナナに含まれる栄養価が最も多くなるです。特にIL-12という物質が増加することによって免疫を活性化させる効果があり、その効果はフルーツの中で最も高いといわれています。
このほかにもバナナはトリプトファンというアミノ酸を100gあたり10mg含んでいるのです。トリプトファンは体内でセロトニンというホルモンの材料になります。セロトニンが増えると脳がリラックスして、睡眠ホルモンのメラトニンを分泌させるのです。その結果、質のよい睡眠ももたらしてくれます。
バナナの上手な食べ方
バナナはシュガースポットと呼ばれる茶色の斑点が、皮に出た後が食べ頃です。栄養価も最も高くなっているので、購入時にはむしろ割引になっているバナナがねらい目といえます。
バナナと食べあわせるなら、定番ですがヨーグルトがおすすめです。バナナの食物繊維との相乗効果も期待できます。ただし酸味の強いものと一緒に食べるのは避けた方がよいといえます。消化酵素の働きが阻害されるため、消化に時間がかかってしまうためです。
では、バナナを食べる時間はいつがよいかというと、やっぱり朝がおすすめ。脳に質のよいエネルギーがすぐに届くため頭がすっきりすると同時に、活動に必要なエネルギーを全身に供給してくれます。
また、スポーツなど体を動かす前に食べたり、マラソンなどの長時間のスポーツ中に食べるのもおすすめです。消化がよいだけでなく良質な糖質を長く供給してくれるため、エネルギー切れの予防になります。
スポーツの後もプロテインなどのたんぱく質と一緒に摂ると、筋肉の疲労をとりやすいだけでなく、傷んだ筋繊維の補修にも役立つのでおすすめです。バナナは、ハードな運動をしている人には特にピッタリなフルーツといえます。
バナナは1日何本まで?
通常の生活をしている人ならば、1に日1本で十分です。激しい運動やトレーニングを行っている人は、状況にあわせて本数を調整してください。
おわりに
バナナはその甘さからカロリーが高いと思われていますが、朝食と一緒に摂ったり、間食として食べたりするのにはぴったりのフルーツです。運動時にも強力にサポートしてくれる頼もしいフルーツでもあります。毎日1本、健康のためにぜひバナナをどうぞ!