- 津久井 玲子
- 自分が仕事の中で勉強したことを、わかりやすさ、伝わりやすさに気をつけて書いています。読んでくださった方にとっても、読んでよかった、勉強になったと思える記事を目指しています。
今知っておきたい!ベランダでくつろぐために椅子の正しい選び方
「ベランダは普段物干しにしか使わない」。それだけではもったいないと思いませんか?せっかくならベランダに椅子を置いて、もう1つのくつろぎの空間を作りましょう。ベランダのおすすめのアレンジ方法と椅子の選び方をともにご紹介します。
目次
ベランダをアレンジしてカフェ気分!どんな椅子がおすすめ?
ベランダはアレンジ次第で、もう1つのリラックス空間に変えることができます。椅子とテーブルを置いてカフェ気分に浸ったり、読書を楽しみながらゆったりと時間を過ごしたりしてみてはいかがでしょうか?
ベランダを特別な空間に変えるのはそんなに難しいことではありません。ベランダを自分の好みにアレンジして椅子を置けば、今までと違った憩いの空間がもう1つ手に入るのです。ベランダのアレンジから椅子の選び方、椅子を置く際の注意点までご紹介します。
まずはベランダをアレンジしよう
椅子を選ぶ前にまずはベランダのアレンジから始めることがポイントです。物件によってはベランダの床や壁が傷んでいることもあります。長く掃除をしていないと、雨や泥で汚れてしまっていることも珍しくありません。イメージを膨らませるためにも、まずはキレイに掃除することから始めましょう。
アレンジの前にイメージを固めよう
ベランダをアレンジする前に、まずはどのような雰囲気にアレンジするのか、イメージをしっかり固めましょう。イメージを固める前にベランダに椅子などを持ち込むと、統一性のないアイテムがただゴチャッと置かれただけの空間になってしまいます。
カフェ風にしたいのなら、あこがれのお店をイメージしてもよいでしょう。使う色も決めておけば、空間にも統一感が生まれます。
またベランダをアレンジするためには、椅子などのアイテムのほかにもDIY用品も必要です。これらのアイテムがイメージ通りに収まるように、ベランダのサイズも正確に測っておくことも大切なポイントなので、忘れないようにしましょう。
ベランダのアレンジは床から
イメージが固まったら床からアレンジを始めます。ベランダに占める面積が広い分イメージに大きく左右することから、イメージにあった床材を選ぶことが大切なポイントです。
床材にはウッドデッキやすのこ、人工芝などがありますが、中でもウッドデッキはベランダのイメージを大きく変えることができるため、人気があります。自然感のあるガーデン風の床にしたい時には、人工芝もおすすめです。
これらの床材はホームセンターなどで手軽に購入できますが、耐久性を考えて購入するようにしましょう。値段だけで購入すると劣化しやすく、メンテナンスなどの余計な手間がかかりやすくなります。白アリが発生する場合もあるため、後悔しない床材を買うことがポイントです。
収納スペースの確保も大切
ベランダのアレンジには、掃除の際に不要なアイテムを捨てるなどして、空間を確保することも大切なポイントです。ベランダに必要のないアイテムは、室内に片付けるようにしてください。
特にマンションなどの場合には、洗濯物を干すスペースだけでなく、災害時の避難経路としてもスペースを確保する必要があります。マンションなどの場合には最初の掃除の段階で、避難ハッチや避難はしご、隔て板の位置やサイズを確認しておきましょう。
椅子の素材の特徴
ベランダの床のアレンジが終わったら、いよいよイメージにあった空間づくりです。細かいアイテムから大きいアイテムまで、イメージにあった物だけを置いていきましょう。そんな中でも椅子はイメージを決定づけるアイテムの1つです。どんな素材のものがよいのでしょうか?
木製
自然を感じさせるアウトドアな雰囲気を満喫したい時にぴったりな素材で、風雨にも強く耐久性があります。緑のあるナチュラルな雰囲気に仕上げたベランダに置くと、相性もぴったりでおすすめです。
バリエーションが多く重さもさまざまなため、頻繁に移動する場合は軽い物を選びましょう。また、脚が折りたたみできるタイプなど持ち運びがしやすい椅子は、キャンプなど屋外に持ち出す時にも活用できて便利です。
金属製
細かい細工が施された椅子を置きたい時には、金属製がおすすめです。鉄やアルミ、スチールなどは屋外での耐久性も十分なため、重い物をのせることもできます。加工の仕方で風雨にさらされた時の耐久性が変わるため、サビやすさなどには注意が必要です。
樹脂・プラスチック製
軽くて持ち運びに便利で、さらに値段もお手ごろでデザインも豊富です。汚れても水洗いできるので手入れも楽ですが、屋外に置きっぱなしにしておくには耐久性の面で難があります。初めて買う時や予算を掛けたくない時にはおすすめですが、何年も使いたい方には不向きです。
化学繊維製
屋外に置きっぱなしにするしかなくて風雨にさらすことが多く、食べ物や飲み物をこぼしやすいという方には、座面が化学繊維でできている椅子もあります。価格も安いですが、商品によって目が粗かったりほつれたりすることがあり、座り心地もイマイチなことから簡易的な使い方しかできない椅子です。
代わりにキャンプなどのアウトドアに持っていくこともできるので、ベランダ以外でも使える椅子が欲しいという時には一考に値します。
麻やラタン(籐:とう)製
優しい肌触りでアジアンテイストのベランダにぴったりの雰囲気が魅力的な椅子です。耐久性もあり長期間の使用に耐えますが、その分価格も高く風雨に弱いことから、屋外に出しっぱなしにしておくのには向きません。
プラスチックやスチールなどで再現したラタン調の椅子ならば風雨にも強く、シートの水はけもよいことからお手入れも簡単です。屋外使いでラタン製が欲しい場合には、より本物の質感に近いラタン調の椅子を選ぶとよいでしょう。
ベランダ向きな椅子の種類
せっかくベランダをリラックス空間に改造するなら、そこに置く椅子にもこだわりたいものです。そんなリラックス空間を演出してくれる椅子には、どのような種類があるのでしょうか?
とにかくリラックスしたい方にはリクライニングタイプ
「ベランダからの景色を楽しみながらのんびりとくつろぎたい」「うたた寝を楽しみたい」そんな方にはリクライニングタイプの椅子がおすすめです。中でも座面が足元まであるようなデザインや、フットレストの付いているものを選べば、椅子の上で思いっきり体を伸ばせます。
さらに座面の角度の調節も出来れば、その時の気分に合わせたリラックスタイムを楽しめるので、よりおすすめです。解放感と快適さを楽しみたい方にはぴったりの椅子といえます。
ただし、体を伸ばせるほどの大きいサイズの椅子のため、かなりの場所を必要とする点がデメリットです。重量のある商品も多く、移動性にも欠けます。広いベランダ向きの椅子といえるでしょう。
キャンプなどでも兼用したい方にはアウトドアタイプ
キャンプなどのアウトドアも頻繁に楽しむ方には、アウトドアタイプの椅子がおすすめです。ベランダで使うだけでなく、折りたたみ式でキャンプにも持っていって使うことができます。
屋外で雨などでぬれても耐久性があるように、ポリエステルなどをシートの素材としていることが一般的です。
椅子を支えるフレームもサビに強く、さらに持ち運びしやすいように軽量化されています。持ち運びしやすいように簡単に折りたたみでき、収納や持ち運び用にキャリーバッグが付属している商品が多いのも見逃せないポイントです。
アウトドアタイプの椅子は、収納がしやすい、軽量で持ち運びがしやすいといった、使い勝手のよさが目立ちます。しかし、キャンプなどアウトドアで兼用するため、購入する際は車への積み込みが楽におこなえるかどうか、キチンと確認してから購入しましょう。
屋外の日差しが気になる方には日除け付きタイプ
「日除けがないベランダでもリラックスタイムを楽しみたい」そんな方には簡易的な日除けが付いている椅子がおすすめです。さらに椅子の素材にもこだわってみませんか?メッシュ素材のシートなら通気性がよいので、汗をかいても不快感が少なくてすみます。
また、持ち運びも考慮したデッキチェアなら、キャンプなど外出時にも持っていけて便利です。UVコーティングがされた商品もあるため、日焼けしたくないという要望にも応えてくれます。
日中にのんびり日差しを気にせずくつろぎたいという方は、日除け付きの椅子から選んでみてください。カラーバリエーションやデザインも豊富なので、ベランダをオシャレに演出してくれるアイテムとしてもぴったりです。
見落としがちなサイドテーブルの高さ
ただ、椅子にのんびり座ってリラックスするだけならよいのですが、サイドテーブルなどほかの家具も合わせて使う場合には注意が必要です。特にテーブルの高さは重要で、椅子の高さと合ったものを選びましょう。
リクライニングタイプの椅子の場合、テーブルが高すぎると体を起こさないと上に置いた飲み物などが取れません。テーブルの上のものに用があるたびに体を動かさなければならないため、リラックスどころではなくなってしまいます。
周囲に置く家具の高さは、必ず椅子の高さと合わせて購入するようにしましょう。椅子だけでなく合わせる家具の使い勝手も調節することが、本当のリラックスタイムにとって大切なポイントです。
ベランダに椅子を置く時の正しい選び方
ベランダに椅子を置く時には、ベランダのサイズに椅子はもちろん、設置する家具の大きさを合わせる必要があります。
ベランダの幅いっぱいに椅子や家具を置いてしまうと、身動きするためのスペースがなくなってしまうことを忘れてはいけません。そのためベランダの実際の幅や奥行きよりも、狭いスペースに置ききれるサイズのアイテムを選びましょう。
例えば都心のマンションでも狭いサイズのベランダをレイアウトする場合、幅は2800mm以内、奥行きは1200mm以内を目安に、収まりきる椅子や家具を選ぶのがおすすめです。中には横幅はあっても奥行きがないベランダもあります。
そのような狭いベランダに置くならば、椅子やテーブルも奥行きの幅に合わせてコンパクトなアイテムを選びましょう。さらに普段は折りたたんで室内にしまっておけると、使わない時には場所を取られずにすみます。
一方で広いベランダをレイアウトするのであれば、基本的に自由にアイテムを選ぶとよいでしょう。ただし、大きい椅子やテーブルを置く場合には、通常は屋外に置きっぱなしが前提です。風雨や直射日光にさらされることも多いので、椅子などの家具の素材を選ぶ必要があります。
手入れが簡単な素材を選ぶなら、プラスチック製や人工ラタンの椅子がおすすめです。水ぶきだけで掃除が終わります。多少手間がかかっても置く家具にこだわりたいという方は、普段はファニチャーカバーをかけて、風雨や直射日光から家具を守るとよいでしょう。
屋外やベランダに椅子を置く時のポイント
屋外やベランダに椅子を置く時には、いくつか意識したいポイントがあります。これまでにもご紹介してきたとおり、椅子などの家具の素材や種類、置く場所の広さや環境などです。このほかにも意識したいポイントがいくつかあるので、まとめてみました。
利用人数は?
屋外やベランダをリラックス空間として活用する人数も大切です。利用する人数で、設置する椅子などの家具類の大きさや数が決まります。さらに家具類をそのまま置きっぱなしにするのかや、残りのスペースの活用法など、全体像にかかわる大切な要素です。
どのような空間にする?
屋外やベランダにはさまざまな活用法があります。普段と一味違った環境を味わえることから、食事や読書をはじめ、くつろぎたい、自然を感じたいなど人それぞれの目的があることでしょう。そのためこの点が、リメイクする際に一番重要な部分といえるかもしれません。
目的にあった空間にするには、通常はコンクリートなどの味気ない床を、床材を使って最初の雰囲気づくりをする必要があります。さらに椅子などの家具もどのようなアイテムが適しているかが決まり、植物などのグリーンが必要になることもあるでしょう。
リメイク後のできあがりに最も影響することなので、椅子などの家具類だけでなく、床材など全体にかかる経費もキチンと計算して決めることが大切です。
周辺の環境は?
戸建てでも無視できないことですが、特にマンションなどのベランダを使う場合、階層が低かったり、すぐ隣に別のマンションなどがあったりすると、よその家の視線が気になることも考えられます。そのような場合には、目隠しとなるフェンスなどが必要です。
広い景色を楽しみたいという方には残念かもしれませんが、フェンスにグリーンを配置するなどの工夫をすれば、ガーデン風などにリメイクすることもできます。
室内からの眺めは?
屋外やベランダは部屋ともつながった空間です。そのため、室内から外を眺めたときの景色としても心地よい、雰囲気のある空間に仕上げるように意識しましょう。ベランダなどに敷く床材は、部屋の床を意識してください。開放感のある一間続きのような空間に仕上がります。
ベランダが狭くても使えるアイテム
「ベランダのイメージはできたけれど、測ってみたらイメージ通りのアイテムを置けるスペースがない」という場合でも、あきらめる前にもうちょっと工夫してみましょう。ベランダが狭い時におすすめのアイテムをご紹介します。
棚やラックで雰囲気づくり
高さのある棚やラックに鉢植えや小物を置くだけで、雰囲気をガラッと変えることができます。ただ下に鉢植えなどを並べるよりも場所を取らず、空間を有効活用できる点もおすすめです。
テーブルや椅子は折りたたみ式がおすすめ
テーブルや椅子は数あるデザインの中でも、脚などを折りたたんでコンパクトにできるタイプを選ぶとよいでしょう。使わない時には場所を取らずに楽に収納できるため、お手入れもより楽になります。
ベランダに余裕がある場合は、テーブルや椅子を収納できる「ベンチストッカー」を設置すると管理が楽です。
さらに軽くて持ち運びにも便利な椅子を使うのであれば、キャンプなどのアウトドアのレジャーでも兼用できます。屋外でリラックスするのが好きという方は、汎用性も考慮して選ぶのがおすすめです。
テーブルはフックタイプでスペース確保
「ベランダに椅子を置くので精一杯、でもカフェスペースにしたい」という方は、フックタイプのテーブルがおすすめです。ベランダの手すり壁に引っ掛けるだけで設置でき、カウンターのように細長いタイプならより少ないスペースを有効活用できます。収納も場所を取らずに手入れも簡単なので、使い勝手もよくおすすめです。
マンションなどのベランダをアレンジする際の注意点
個人宅ならばベランダのアレンジは自由ですが、マンションなどの場合にはベランダは共用スペースに当たります。そのため置いてもよいアイテム、悪いアイテムを明確に区別して活用することが大切です。マンションなどでベランダをアレンジする際の注意点をまとめました。
避難経路の確保
マンションなどのベランダは非常時の避難経路に指定されています。そのためベランダをふさぐようにアイテムを置いたり、避難ハッチや避難はしごの上に床材などを置いてはいけません。もちろん隔て板の前をふさぐようにアイテムを置くのはやめましょう。
ゴミ箱は蓋付きにする
ゴミ袋のままでベランダに置いておくと、カラスなどが袋を荒らしたり、悪臭の発生源になったりすることがあります。そのため近隣への迷惑防止のためにも、ベランダにゴミを置く場合には蓋つきのゴミ箱を設置しましょう。
せっかくリラックスできる空間に仕上げたベランダを汚さないためにも、ゴミの管理は適切におこなってください。
子供が動かせる椅子は置かない
子供がいる家庭では、椅子を選ぶ時に子供が動かせない重さがある椅子を選ぶようにしましょう。子供は時として予想外の行動を起こします。子供が椅子を動かして上からいろいろな物を下に落としたり、椅子に乗って手すりを乗り越えてしまったりしたら大変です。
ベランダに置くアイテムは安全第一を心掛けましょう。
ベランダ掃除は定期的におこなう
ベランダはアレンジした後も、定期的に掃除をおこなってメンテナンスをしましょう。特に屋根のない完全屋外型のベランダは風雨にさらされるため、汚れやすい難点があります。キレイでおしゃれなベランダを維持するためにも、掃除はこまめにおこなってください。
おわりに
ベランダは利用価値の高い空間です。マンションなどでは共用スペースのため注意点もありますが、快適なリラックス空間に変えることもできます。
おしゃれにアレンジしたベランダで、お気に入りの椅子に座って優雅な時間を過ごしてみませんか?きっといつもと違う落ち着いた時間に、疲れた心も和むことでしょう。