
- Pacoma編集部
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最近ではマンションやアパートのベランダで花や野菜、ハーブの栽培を楽しむ人が増えています。そこで、初心者さんのためにベランダでガーデニングや菜園を始めるためのハウツーをご紹介。育てるだけでなくベランダを素敵に演出するアイデアも。生活の中に緑があるだけで、心は豊かになるもの。ぜひ挑戦してみて!
目次
マンションや賃貸でもおしゃれな園芸を楽しめる「ベランダガーデニング」。興味はあっても「何から始めたらいいかわからない」と思っている人も多いみたいですね。
「植物を枯らしてしまうかも」なんて考え出したらキリがありませんが、最近はベランダガーデニングに適したプランターなど各グッズも豊富。そう難しく考える必要はありません。最初は一鉢からでもよいので、植物と一緒に少しずつ生活の変化を楽しんでいきましょう!
ガーデニングを始めるには、園芸用品をそろえたり、ベランダをきれいに整えることはもちろん必要ですが、まず大切なのは「どんな植物を育てたら、自分たちの生活が楽しくなるか」を想像すること。
例えば、「ハーブを育てて香りを楽しみたい」や「子どもと一緒にトマトを収穫したい」でいいんです。自分がワクワクすることをイメージするだけで、完成図が具体的に思い描けるはず。
「細かいことを気にせず、好きな植物を植えてみる事が大事」……とはいえ、最初の一鉢を枯らしてしまうと、やる気もしおれてしまいがち。特に育てたい植物が思いつかないひとは「育てやすさ」を優先してみるのもアリです。
ローズマリーの詳しい育て方についてはこちら
バジルの詳しい育て方についてはこちら
定番は「草花用培養土」。肥料は2種類あります。
ガーデニングで使用する土は、市販の「草花用培養土」がオールマイティーかつ手軽です。肥料は “元肥(もとひ)” と “追肥(ついひ)” の2種類がることをまず覚えましょう。
元肥とは、植物の苗を植え付ける時に事前に与える肥料のことで、追肥は、植物の生育に応じて必要な養分を追加で与えること。追肥には即効性のある液体肥料や化成肥料を使用しますが、その際はなるべく株元から離して肥料を置くのがポイントです。
育てる植物や野菜が決まったら、さっそくプランターを使ったマイコンテナを作ってみましょう!必要なものは下記の7点です。
さて、マイコンテナの用意ができたら、ベランダを華やかにリメイクしてみませんか?狭いスペースでも大丈夫。ベランダガーデニングを素敵に仕上げるためのコツをご紹介します!
「すのこ棚」でコレクションスペースを
いざ、ベランダガーデニングをしよう!と思い立っても、わずかなスペースでは思い通りにいかないと考える人も多いのではないでしょうか。狭いベランダの強い味方は、ずばり「すのこ」。
ホームセンターではもちろん、100円ショップでも手軽に購入できることで、DIYではすっかりお馴染みのアイテムですよね。
すのこを使えば、簡単にお洒落なベランダガーデニングをつくることができます。好みのカラーにペイントしたり、棚や床材、壁掛けにしたりとアレンジは自由自在。コストが抑えられる点も魅力ですよ。
特に、すのこをリメイクして作る棚は、狭いベランダのスペースを有効活用できる「収納」としても優秀。木ならではのナチュラルな風合いも素敵です。
お気に入りの植物やガーデニンググッズを並べれば、コレクションスペースができあがり!棚の底には、かんたんに移動できるようキャスターを取り付けると便利ですよ。
作り方の基本を覚えれば、2段でも3段でも好きな高さの棚を作ることができます。仕上げに、空のような爽やかなブルーをペイントすれば、まるでヨーロッパ風の趣に。
インテリアブロガー・柳美菜子さんによる詳しい作り方解説はこちら
「壁面すのこ」で縦における配置を工夫
マンションや団地などのベランダは特に、壁が無機質になりがちです。ならば、「壁面すのこ」を取り付けて、目隠しを作ってみてはいかがですか?明るい雰囲気が引き立ち、緑もイキイキとして見えるでしょう。
すのこにはS字のアイアンフックを引っかけて、鉢や小物を飾るのもオススメです。壁をうまく使って縦における配置を工夫すれば、かわいらしいアレンジが完成します。すのこの表面には、保護塗料のステインで色を塗ると、木の風合いが増しますよ。
「室外機カバー」でお洒落な棚に
ベランダにある室外機。本体の味気ない外観が気になりませんか?素敵なガーデニングの空間に仕上げるなら、専用のカバーで隠してしまいましょう。ちょっとしたものを置ける棚としても活用できるうえ、室外機の劣化を防ぐメリットもあるんですよ。DIYするのも良いですが、安全・機能面を考慮して、ネットやホームセンターで市販されているものを買うと良いでしょう。
プランターで育てる場合、畑のように多くの種類を育てることはできませんが、季節ごとに2品種ごと選んで育てれば年間で6種類は収穫できます。プランターで育てることができる野菜を例に季節ごとのローテーションを見ていきましょう。
◯オクラ:[種まき:5月中旬~9月下旬]
花を楽しむ品種があるほど、オクラは花も見事です。鑑賞の楽しみが終わっても長期間に渡って収穫ができます。
◯トマト:[植え付け:4月下旬~8月上旬]
花が咲いた後に青い実がつき、だんだん大きくなっていく。赤く色づきはじめたら、収穫の楽しみまであと少し!
◯枝豆:[種まき:4月中旬~7月中旬]
「ビールに枝豆」は日本の夏の風物詩。収穫期間も短いので、枝豆の実りで夏の訪れを感じましょう。
◯ニラ:[植え付け:3月中旬~11月下旬]
ニラはとても丈夫な植物。何度切っても葉が伸びてきます。ほぼ通年で栽培できるのもうれしいポイント。
◯玉ねぎ:[植え付け:11月上旬~翌年5月上旬]
最近は品種も大玉、小玉、紫色などさまざま。辛味の少ないものもあり、好みで選べます。
◯春菊:[種まき:9月中旬~10月下旬]
採れたては葉も茎も特に柔らかい。お鍋に欠かせない春菊ですが、生のままサラダで香りの良さを楽しんでみてください。
◯いちご:[植え付け:10月下旬~翌年4月下旬]
実がなって色づいたときのかわいらしさはダントツ! ひと粒ずつつまみ食いするのが楽しい果物です。
◯小松菜:[種まき:12月上旬~翌年2月上旬]
万能葉もの野菜の代表格。ほぼ年間を通じて栽培でき、約1ヶ月で収穫可能なので、常備菜として育てるのも◎
“コンパニオンプランツ” とは、2種類以上の植物を一緒に栽培することで、”お互いの成長に良い影響を与え合う植物” という意味。相性のいい野菜やハーブ類を一緒に育てると、害虫を防いだり、成長を促進するなど、いろいろな好影響が生まれます。
たとえ極小スペースでも、すのこ棚やスタンドを活用すれば、たくさんの植木鉢やプランターを効率的に置くことができます。見た目にもメリハリが生まれますよね。
日の当たりにくい棚の下段には、ボックスを置いて物入れにしましょう。風や地震などで棚が倒れないように工夫するのも忘れずに。隣り合った棚と棚は、アルミ線でしっかり固定。上から植木鉢が落下して子どもがケガしないようにも注意してくださいね。
数年前からブームが続く多肉植物。もともと砂漠や乾燥地帯に多く生育する多肉植物は、ベランダでも育てやすく初心者にもおすすめです。
成長期の春と秋を除き、水やりは2週間に1回程度でOK。トマト缶などの空き缶をリメイクしたオリジナルポットに飾っても素敵に見えます。
ちなみに、多肉植物は生命力が強いので、増やしたい場合は葉の一片を土に挿すだけでも根付いてくれます。
いま流行りの多肉植物なら、トマト缶などの空き缶をリメイクしたオリジナルポットに飾っても素敵に見えます。
トマト缶の底にくぎで穴を開け、周りに好きなペーパーやシールを貼るだけ。
小さな子どもにとって、草花とのふれあいはかけがえのない経験になるもの。最初は少しずつでいいので、”植物の世話をする” ことの楽しさを教えてあげることが大事です。
例えば、1本の木を「これは◯◯ちゃんの木」といって世話を任せれば、子どもも愛着をもって取り組めます。
棚や植木鉢にカラフルなペンキを塗って、プチDIYを楽しむのもいいですね。
アース製薬 リッチベジタブル 水でふくらむ野菜の土/花の土
プランターや植木鉢に入れて水をかけると、10分ほどで6倍に膨らむ不思議な土。通気性・保水性に優れ、使い終わったら可燃ごみとして捨てられるのもポイント。
メーカー商品ページ
サカタのタネ
スピーディベジタブル
1度の種まきで1包分の種を使い切りできる、ミニサイズの種子シリーズ。最短で20日で収穫ができ、栽培期間が短いのも初心者には嬉しいポイント。全24種類。
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タキイ種苗 ファイトリッチシリーズ
リコピンやカロテンなどの機能性成分を豊富に含んだ野菜の種を、タキイ種苗が独自に開発。自宅で採れた高機能な健康野菜で、日々の栄養を補いましょう。
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リッチェル ガーデニングカーゴ65
14リットルの培養土が2 袋収納できる大容量の収納ボックス。フタを取り外して裏返せば作業用トレーとしても使えるうえ、狭いスペースに置いても邪魔になりません。
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プロトリーフ トマトにとまと培養土
トマト型の袋に穴を開け、苗を直接植え付けるだけで簡単にトマトが育てられる培養土。肥料もあらかじめ配合されているので、水やりのみで栽培できて手軽。
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グリーンライフビニール温室プランター用(菜園)
「ベランダに温室があったら…」を叶えてくれるアイテムがこちら。風や雨をブロックし、虫の被害など、さまざまなトラブルから野菜を守ってくれます。
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ベランダは、季節によって日光の当たる角度が変わるので、夏と冬で鉢の場所を移動したり、台に載せて高さをあげるなどの工夫も必要です。
さらに、高層のマンションでは、予想以上に風が強い場合もあります。台風の季節には、可能な範囲で室内に避難させたり防風ネットを使って、安全を確保しましょう。
ベランダガーデニングならではの注意事項をリストにしてみました。ルールを守って安心・安全のガーデニングにトライしてみましょう。
ベランダガーデニングで何より大切なのは、自分が素敵だと思えるものに出会うことです。今回紹介したガーデニングのエッセンスを、皆さんなりの方法で自由に生かしてみてくださいね。
ライフスタイルとしてのガーデニングを提唱するガーデニングカンセラー。テレビや雑誌、セミナーなどで活躍中。