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暮らしの工夫
津久井 玲子

電動自転車の寿命はどのくらい?バッテリー寿命もご紹介

電動自転車は急な坂道や強風など、普通にこぐのには支障があるような状況でも乗りやすいのが特徴です。それだけに普段からお世話になっているという方は多いのではないでしょうか。便利なだけに寿命を知りたい。そんな疑問を調査してみました。

【電動自転車の寿命】本体

電動自転車本体そのものの寿命は通常8~10年ほどで、かなり長く乗れることがわかります。特に雨ざらしにしない、汚れたら汚れを落として磨くようにするなど、保管に手をかけていれば長持ちさせることも可能なのです。

 

自宅の中に自転車置き場を作ってあるというのであれば、電動自転車そのものの盗難の心配も減ります。台風などの暴風雨でも雨ざらしになることもないため、傷む心配もありません。

 

タイヤのパンクやライトの電球が切れるなど、消耗品にも寿命があるため交換は必要です。しかしよほどひどい扱いをしなければ電動自転車の寿命は長く、値段に見合うだけの期間、乗り続けることができます。

 

 

【電動自転車の寿命】バッテリー

電動自転車は、積んだバッテリーから供給される電気の力で動いています。つまりバッテリーが電動自転車の心臓そのもの。

 

電動自転車の要のバッテリー寿命は、使用年数よりも充電回数から受ける影響の方が大きいです。つまり使用状況でバッテリー寿命が決まることになります。普段あまり使用しないという場合には3~4年、充電回数では700~900回が目安です。

 

ただし、あくまで先の数字はバッテリー寿命の目安であって、実際には異なることも珍しくありません。バッテリーの扱い方や充電のタイミングなどによっても、バッテリー寿命は大きく変わります。

 

ではバッテリーが寿命になると、一体どのような症状が出るのでしょうか?

 

まずわかりやすい変化は、いくら充電しても電動自転車のアシストがすぐ切れることです。寿命となったバッテリーは、元の半分しか蓄電できなくなるといいます。そのためすぐに電動自転車のアシストが切れて、電池の減りの速さを感じやすくなるのです。

 

こうなったらバッテリーを交換するしか解決方法はありません。バッテリー寿命は充電回数が大きく影響しているので、容量の大きいバッテリーと交換すると長持ちします。電動自転車は、バッテリー容量の大きさで選ぶのがおすすめです。

 

電動自転車のバッテリーの種類

電動自転車に使われているバッテリーは、ニッケル水素電池とリチウムイオン電池の2種類です。現在の主流はリチウムイオン電池になっているため、ここでもリチウムイオン電池に関して説明していきます。

 

聞いたことがある方も多いでしょうが、リチウムイオン電池はスマートフォンにも使われている電池です。特徴はメモリー効果の影響が少ないとされていること、小型で軽量であること、そして寿命も長いとされていることがあげられます。

 

ここで出てきた「メモリー効果」という言葉は、多くの方にとって耳慣れない言葉でしょう。解説すると、通常の充電池では完全に空になるまで使い切らないと、充電した時に最大容量が小さくなってしまいます。メモリー効果とはこの現象のことです。

 

リチウムイオン電池はこのメモリー効果の影響が少ないため、使い切らなくても充電ができ、とりあえず急場をしのぎたい時には必要量だけ充電する、といったこともできます。

 

しかし、あくまで消耗品であることには変わりありません。いずれは使えなくなります。それなら次も性能のよい電池を選びたいものです。電動自転車やバッテリーは、リチウムイオン電池かどうかを基準に選ぶようにしましょう。

 

 

電動自転車のバッテリー寿命を延ばすコツ

リチウムイオン電池には、高温にも低温にも弱いという特徴があります。そのため、電動自転車を直射日光の当たる場所に止めると、バッテリーを早く傷めてしまうため要注意です。充電中も気温に注意するとよいでしょう。

 

また、バッテリー残量にも注意が必要です。常に40~60%の残量になるよう心がけてください。電動自転車のアシスト機能を使わない時も要注意です。バッテリー残量をこまめにチェックして、必要なら充電するようにすると長持ちします。

 

充電回数を減らすことも、バッテリー寿命を延ばすためには重要なことです。アシストが必要ない所ではこまめに切る、変速機付きなら軽いギアでスタートしてアシストの負担を減らす、タイヤの空気圧に気を配る、こういった気配りでバッテリー寿命を伸ばせます。

 

特にタイヤの空気圧をしっかり調節していると、タイヤのパンクやひび割れを防ぐ効果も期待できるため重要です。

 

もう1つ、電動自転車を使わない時には、バッテリーを本体からはずして保管しましょう。自然放電を減らせるため電池の消耗を防げます。外に電動自転車を止めておく場合は、バッテリーの盗難予防にもつながるため重要です。気温の安定した室内で保存してください。

 

ニッケル水素電池の場合は?

ニッケル水素電池も高温や低温は苦手です。気温の高い時期に電動自転車を使う場合は、直射日光を避けて止めましょう。冬もなるべく暖かい場所に止める工夫をしてください。

 

また、ニッケル水素電池はメモリー効果があります。近年の電池にはメモリー効果をリセットする機能が付いているため、電池を空にする必要はありません。逆に空にすると過放電という無理に電気を放電しようとする状態になり、電池を傷めてしまうため要注意です。

 

メモリーリセット機能は自動タイプと手動タイプがあるため、どちらのタイプのバッテリーを電動自転車に積んでいるかチェックしておきましょう。

 

 

電動自転車の買い替えとバッテリー交換、どちらが得?

先にもご紹介したように、電動自転車本体とバッテリーの寿命を比較した場合、2倍近い差があるのが現実です。つまり1回はバッテリー交換で十分対応できる計算になります。

 

問題は2回目です。電動自転車のタイヤやブレーキ、ライトなど、細かい部品にも問題がないかチェックするとよいでしょう。バッテリー交換もあわせてお店で見積もりを出してもらってから、買い替えるかどうか決めるのがおすすめです。

 

子供の送迎が終わったなど、生活スタイルに変化があった場合はこの限りではありません。元々電動自転車本体を新しくしたい、別の自転車が欲しいといった状況なら、買い替え自体は十分にありです。必要に応じて対応してください。

 

バッテリーなしで乗るのはあり?

電動自転車の機能に必要性を感じていないのであれば、そのままアシストなしの普通の自転車として乗るのはありです。バッテリーを外せば、その分だけ本体重量も軽くなります。

 

ただし、モーターが付いている分だけ重量があること、こぐにも余計に力を必要とすることは念頭に置いておきましょう。

 

 

おわりに

電動自転車はそのアシスト機能でサイクリングを快適にしてくれます。しかし、より長く使おうと思えばメンテナンスも重要です。外に置いておけば雨ざらしや盗難、高温によるバッテリーの劣化など、電動自転車そのものの寿命も短くしてしまいます。

 

電動自転車はきちんとメンテナンスをしてこそ、その機能を発揮できるものです。自転車置き場にもこだわって、長く愛用してください。