- 津久井 玲子
- 自分が仕事の中で勉強したことを、わかりやすさ、伝わりやすさに気をつけて書いています。読んでくださった方にとっても、読んでよかった、勉強になったと思える記事を目指しています。
意外と知らない!?沖縄そばとソーキそばとの違い
沖縄そばやソーキそばは、沖縄旅行に行ったら是非食べたいご当地グルメの1つです。しかしこの沖縄そばとソーキそばにはどのような違いがあるのでしょうか?そこで沖縄そばとソーキそばの違いを調査しました。意外と明白な両者の違いをご紹介します!
沖縄そばとソーキそばとの違いって?
沖縄のご当地グルメでも人気の高いものの1つが、沖縄そばとソーキそばではないでしょうか?沖縄そばやソーキそばを本場沖縄で食べる、まさに旅行の醍醐味です。しかし、沖縄そばとソーキそば、この両者の違いは、本土では多くの人が知らないことだといわれています。
そこで沖縄そばと沖縄そばの代名詞であるソーキそばに、どれだけはっきりとした違いがあるのか、それぞれの特徴とともに調べてみました。その結果、意外な事実が判明したのです。沖縄そばとソーキそばの、あまりにも明白な違いをご紹介します。
沖縄そばの特徴
沖縄そばは、もともとはきしめんを連想させるような平べったい形をした麺を使い、豚骨からとったダシにしょうゆを加えたスープを使ったものといわれています。トッピングもシンプルで豚肉とネギだったとか。
そして時代の流れの中で改良され続けた結果、スープは豚骨から塩をベースとした透明なものへと変化し、あっさりとした食べやすい料理になりました。
トッピングもバリエーションが増えて、沖縄では定番の肉である豚の三枚肉のほかに、豊かな海の幸を活かしたかまぼこ、さらには紅しょうがや当初からのお供のネギなどが使われるようになったのです。
トッピングの種類が増えたことにより、沖縄そばの商品名はトッピングの違いがそのままもとになります。先ほどもご紹介した豚の三枚肉をトッピングすれば「三枚肉そば」と呼ばれるのです。豚足の煮付けである沖縄料理「てびち」をトッピングすると「てびちそば」に変わります。
沖縄そばでは、「ゆし豆腐」と呼ばれる豆乳ににがりを入れて固まり始めたばかりの豆腐(本土でいうおぼろ豆腐)もトッピングとして定番です。当然名前もこれまでの沖縄そばと同様に、トッピングの名前をもらって「ゆし豆腐そば」に変わります。
沖縄そばは、トッピングするものによって名前が決まるということを覚えておけば、注文の時に困るようなことはありません。
沖縄そばの歴史
沖縄そばがどのようにして生まれたかについては諸説あります。一番有名なものが14世紀後半に中国が明だった時代に伝わったという説です。このほかにも15世紀に中国の使節団によって伝えられたという説もありますが、中国を起源としているのは共通しています。
沖縄そばは生まれた当初、宮廷料理の1つという庶民には手の届かない高級料理だったと伝えられているのです。庶民が食べられるようになったのは比較的近年で、明治、大正と時代を重ねるごとに普及していったといいます。
ソーキそばの特徴と沖縄そばとの違い
ソーキそばの特徴は、沖縄産の黒糖や伝統のお酒である泡盛、さらにしょうゆを使って甘辛く炊いた「ソーキ」と呼ばれる豚のスペアリブが、あろうことか沖縄そばのトッピングとして鎮座していることです。
沖縄そばはトッピング次第で名前が決まるとご紹介したように、つまりはソーキがトッピングされた沖縄そばこそがソーキそばということ。
本土では「ソーキそばこそが本物の沖縄そばである」と思っている人が多いといいます。しかし、地元にいって現実を見てみれば、ソーキそばは沖縄そばのトッピングのバリエーションの中のほんの1つにすぎないのです。
本場である沖縄でいうところの沖縄そばと、「本土でいうところの沖縄そば」であるソーキそばとの正式な違い。それは、「ソーキそばはあくまで沖縄そばの1ジャンルであり、トッピング違いの1つ」ということです。
そんなソーキそばには種類がいくつかあるので、注文する時に困らないよう覚えておきましょう。骨そのものがついたまさにスペアリブの「本ソーキ」と、軟骨の部分がついている「軟骨ソーキ」など、ソーキにも違いがあるのでいろいろ味わってみてください。
ソーキそばの歴史
ソーキそばは、長い歴史がある沖縄そばの中で見ると、生まれてまだ間もない新しい種類です。誕生したのは、沖縄が本土復帰を果たした1970年代といわれています。今では本土で最も有名な沖縄そばともいわれるソーキそばですが、歴史はまだまだ短いのです。
ソーキはもともと単品メニューとして別売りされていたものでした。そんなソーキをあるお店が沖縄そばにトッピングして売り出したところ、予想外の大ヒットとなり、気付けば沖縄そばを代表するトッピングとなったのです。
沖縄そばでもぜひ食べたい有名な地域そば
沖縄そばはなにも沖縄本島だけのものではありません。それぞれの地域によって独自に発展しています。まずは八重山そばです。麺は丸くて縮れがなく、細めのストレート麺が使われています。名前の由来は、石垣島を中心に八重山諸島で食べられていることです。
八重山そばは、沖縄本島の沖縄そばと比較した場合、やや甘めのスープを使っている点も違います。トッピングにも沖縄本島にない特徴が見られ、豚肉を細切りにカットしたものと、練り物であるかまぼこがトッピングの定番なのです。
また、宮古島にも地域に根付いた沖縄そばとして発展し、人気を集めているものがあり、やはり地名がわかりやすいということでしょう、宮古そばの名で親しまれています。沖縄本島の沖縄そばと比較すると、麺は縮れの少ないやや細めの平たいストレート麺です。
現在の宮古そばは、麺のほかではトッピングもほぼ沖縄本島と同じで違いはありません。しかし、かつては全く見た目が異なっていたのです。「贅沢を隠す」ためにトッピングを麺の下に隠して提供されていた歴史を持つ、変わった経歴の沖縄そばです。
さらにもう1つ、南大東島に根付いて発展した地域そばに大東そばがあります。非常に太い不揃いな縮れ麺を使っていて、コシが強くて食べ応えがあるのが特徴です。海洋深層水を使ってうたれた麺に対し、スープはあっさりとしていて、食べ応えのある麺と相性がよいと評判を集めています。
沖縄そばとソーキそば、カロリーの違いは?
沖縄そばとその中でも代表的なソーキそばでは、カロリーにも目立った違いがあるのでしょうか?沖縄そばでもトッピングをはぶいたような最もシンプルなものならば、280kcalほどとかなり低めに紹介されている場合もあります。
しかし、一般的に提供されているトッピングありの沖縄そばになると、450kcalほどと紹介しているサイトもあるので、トッピングによってかなりカロリーに差があるのは間違いありません。せっかく沖縄そばを食べるのにトッピングなしということはまずないといえるので、大体500kcal前後を目安にするとよいでしょう。
ではソーキそばになるとカロリーは一体どのくらいなのでしょうか?ソーキそばのカロリーの多くは、トッピングであるソーキが1杯あたりの約半分近いカロリーを占めているといわれ、620~700kcalほどが目安とされているようです。
このことからもわかるように、カロリーの高いソーキをトッピングした分だけソーキそばもカロリーが高くなってしまうため、追加トッピングは避けた方がよいといえます。同じ沖縄そばでも、トッピングの違いはカロリーにも大きな違いを生んでいるのは間違いないようです。
おわりに
沖縄そばと沖縄そばの代名詞ともいえるソーキそばの違いは、単にトッピングの違いだけというとてもシンプルなものでした。そして、ソーキそばはあくまで数多くある沖縄そばの中の1つであり、同じものでもあったのです。
しかし、これだけソーキそばが人気なのは、美味しさの表れでもあるのでしょう。沖縄に旅行に行った際にはいろいろなお店を回って、ぜひ本場の味を堪能してみてください!