- 津久井 玲子
- 自分が仕事の中で勉強したことを、わかりやすさ、伝わりやすさに気をつけて書いています。読んでくださった方にとっても、読んでよかった、勉強になったと思える記事を目指しています。
カロリーの高いお酒って?太る理由はカロリーじゃなかった!
仕事終わりやお風呂上りなどにお酒を楽しむという人は多いことでしょう。しかし、気持ちよくお酒を楽しむ前に気になるのはカロリーではないでしょうか?カロリーの高いお酒にはどのようなものがあるのか、太らないようにお酒を楽しむ方法もご紹介します!
お酒はカロリーの高いものを避けても無意味?
カロリーの高いお酒というと、どのような銘柄が頭に浮かぶでしょうか?お酒といってもさまざまな種類があり、また飲み方もさまざまです。ビールのようにそのままストレートで楽しむお酒や、焼酎などのように割って飲むお酒もあります。
つまりお酒のカロリーが高いかどうかは、そのお酒のカロリーだけでなく飲み方にも影響されるのです。もちろん、お酒を飲む時に欠かせないおつまみも無視できません。カロリーの高いお酒を避けるだけでは無意味なのです。
そこでカロリーの高いお酒の種類だけでなく、お酒の何が太る原因になっているのかや、体の負担を減らしてお酒を楽しむコツをご紹介します!
お酒を飲むと太るそもそもの理由
お酒には当然のことながらアルコールが含まれています。このアルコールは1g当たり約7kcalあるとされ、アルコール度数が高いお酒ほどカロリーも高くなるのです。
さらにアルコールは体内で分解されるときに、大量の酵素やビタミン、ミネラルなどを消費します。その結果、おつまみやその後の食事などで摂取した糖質などを、エネルギーへと代謝するための栄養まで使ってしまうため、残った糖質などが体に溜まるのが太る原因です。
実はアルコールの分解には糖質も使われています。利尿作用もあるため塩分も体外に排出されるので、一見すると糖質を消費して血圧の上昇も抑えてくれて体によさそうに見えますが、それは大きな間違いです。
飲み会などの締めにラーメン屋に寄りたくなるのは、アルコールを分解するために血糖値が下がり、体内の塩分も失われたため、体が炭水化物と塩分を求めるからだといいます。そんなラーメンはアルコールの分解で代謝が落ちた体にとって、エネルギー過多になりやすいのです。
翌日になっても食事で代謝に必要な栄養素を補わない限り、体は摂取した糖質や脂質を分解できません。アルコールを飲んだ翌日は、さらに食事の内容に注意が必要です。糖質や脂質を避けて、ビタミンやミネラル、発酵食品などを摂るように心掛けましょう。
カロリーの高いお酒は?
実際にカロリーの高いお酒にはどのようなものがあるのでしょうか?日本食品標準成分表2015年版によると、蒸留酒のカロリーが高い傾向にあります。100gあたりジンが284kcal、ウォッカが240kcal、ブランデーとウイスキーが237kcalです。
このほかでは梅酒が156kcalありますが、赤ワインや白ワインが73kcal、日本酒が103~109kcal、一般的なビールが40kcalであることと比較すると、アルコール度数の高い蒸留酒がカロリーも高いことがわかります。
梅酒のカロリーが高い理由は製造時に砂糖を足すことが大きな要因といえますが、一般的な焼酎が146kcalになることを考えても、蒸留酒は全体的にカロリーが高いことは間違いありません。
お酒はカロリーよりも糖質が重要?
カロリーの高いお酒は蒸留酒であることがわかりました。では蒸留酒を避ければ、カロリーを抑えながらお酒を楽しむことができるのでしょうか?
実際にお酒を飲む量で考えてみれば、答えは自然とわかります。ビールをわずか100mlでやめることはあるでしょうか?それに対して蒸留酒はストレートでがぶ飲みすることはまずありません。飲む総量で考えると、カロリーの高いお酒の方が低カロリーで抑えられるのです。
さらに蒸留酒は糖質を含みません。一方でカロリーの低いはずのビールや日本酒、ワインには糖質が含まれています。アルコール分解で代謝の落ちた体で糖質を摂ることは、結果的に太りやすくなるのです。
さらにおつまみで揚げ物などのカロリーの高いものをあわせれば、代謝の落ちた体では消費しきれません。お酒のカロリーだけでなく、おつまみとして何をあわせるかも大切です。
お酒を飲んでも太りにくくするには?
お酒はカロリーが高い蒸留酒を割って飲み、ほろ酔い気分でやめるくらいがちょうどです。おつまみにはアルコールの分解で消費されやすい、ビタミン類や良質のアミノ酸、ミネラルなどを豊富に含む植物質や魚介類のものをあわせましょう。
また、アルコールの分解には大量の水分が必要です。利尿作用もあるため、脱水症状を起こしやすい点にも注意してください。水割りよりもお湯割りにすると、体への負担を減らせるといいます。糖質を含まないお茶割りもおすすめです。
「ハイボールは太らない」は間違い
ハイボールはカロリーが低く糖質も含まないため、お店によっては「太らないお酒」と過大広告しているところもあります。いくらカロリーが低いとはいえ、消費しきれなかったエネルギーはちゃんと体に脂肪として溜まるので要注意です。
あくまでお酒の中では太りにくいだけであって太らないわけではありません。特に糖質を含む飲み物で割れば、カロリーに関係なくエネルギーとして消費しきれないこともめずらしくなくなります。飲み方も間違えないようにしましょう。
「エンプティカロリー」の正しい意味
アルコールはよく「エンプティカロリー」と呼ばれます。「空っぽのカロリー」という言葉の印象から連想されるのか、よく「0(ゼロ)カロリーという意味」と勘違いされる人が多いようです。
実際には「栄養を含まないカロリーだけのもの」という意味で、カロリーは先にもご紹介したように1gあたり約7kcalあります。「エンプティカロリー」の意味を間違えないようにしましょう。
おわりに
お酒はカロリーの高い飲み物です。100gあたりのカロリーでは低そうにみえても、実際飲む量で計算すると高くなります。適度にたしなむ程度の量におさえて、気分よく楽しんでください!