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カルチャー
西方凌

西方凌「万年筆でイラスト入り年賀状。絵が上手じゃなくても“大胆”に描けば味が出る」

さまざまなDIYやプチリメイクなどを楽しむタレント・西方凌さん。今回は、気軽にチャレンジできる万年筆のイラスト術をご紹介。難しいイメージがあるけれど、コツさえつかめば簡単にできそう……! 平成ラストの節目、手書きの年賀状はいかがでしょうか?

万年筆には、細字・中字・太字など種類がいくつもありますが、そのなかにちょっと楽しいペン先があります。
ミュージック(MS)というペン先です。その名のとおり、楽譜を書くためのペン先。横線は細く、縦線は太く書けるように、ペンポイントが平たく研ぎ出されているのが特徴です。
 

▲私が愛用している万年筆「PILOT カスタム74」のミュージック。

先に言っておきますが、私は万年筆に詳しいわけでも、長年使用していたわけでもありません。初めて購入した万年筆がミュージックで、それしか持っていません。でも、その万年筆が実に面白いんです。

理由は、文字はもちろん、味のあるイラストが描けるから。
力の加減によって、線の太さが自在に操れるミュージックならではの楽しみ方です。
 
今回は、この万年筆を使って年賀状を書いてみようと思います。
 
 

難しく考えなくても大丈夫。リラックスして書いてみよう

「万年筆」と聞くと「インクはどうやって入れるの?」とか「書き方が分からない」などと、不安に感じる方もいると思います。
だけど、何も知らない私でも、意外とすぐに使えました。
インクは昔ながらの吸入式だけでなく、カートリッジがあるので、手入れも簡単です。

▲私が使っているのもカートリッジタイプ。カチっとはめるだけなので、とても簡単です。インクは紺色を使用。

使い始めてすぐは、ペン先が少し引っかかったりかすれたりします。けれど、数ヶ月も使用すればペン先が擦れて馴染んでくるので、大丈夫。購入したら、慣らすためにも毎日使うことをおすすめします。

ハガキに書き始める前に、まずはスケッチブックなどに書いてみましょう。

▲万年筆の書き方は、いろいろあるみたいですが……難しく考えないで、リラックスして書くことです。使ううちにタッチの違いなどもわかってきます。

▲アルファベットを書いてみました。縦が太く、横が細くなります。

手首をリラックスさせ、滑らせるように書く筆記体にも挑戦。迷わず大胆に、思いきってペンを進めると、きれいに書けますよ。

▲いろんな「HAPPY NEW YEAR」を書いて、お気に入りの字体を見つけます。

 

万年筆&水を含ませた筆で、味のあるイラストも簡単!

来年の干支、犬も万年筆で描いてみます。
絵は上手くなくても大丈夫。

▲たとえば、こんな単純な犬も……

▲描いたあとに、水を含ませた筆でちょちょいとなぞると……

▲なんとなく雰囲気が出ます。

むしろ、絵を描くのが苦手な方ほど、味のある素敵なイラストになると思います。万年筆ならではの線の強弱を使って、好きなように描けばOKです。
 

▲犬を飼っている方は、愛犬の絵を描いてもいいですね。お友達の愛犬、ピース君。おっとり優しいおじいちゃん犬。ピースをモデルに書いてみると……

▲色を付けたいところは、毛並みに沿って細かく線を入れる。

▲水を含んだ筆でなぞると色付けが出来ます。線は薄っすら残るので、毛並みの流れをきちんと描くところがポイント。より犬の雰囲気が出ます。

 

カラーイラストは、先に色つけor色鉛筆で

このとおり万年筆は、濡れるとインクが滲んでしまいます。すっきりしたカラーイラストを描きたいときは、色鉛筆を使うのがおすすめです。

でも、水彩で下書きをするように色をつけ、あとから万年筆でイラストの線を描き込むと、これもまた面白い仕上がりに。

▲このように下書きの要領で、まずは色つけを。水彩を何色か混ぜると、単色よりも味が出ます。

▲色が乾いたら、万年筆で輪郭を描きます。色がはみ出しても大丈夫。これも、迷わず大胆に描きましょう。

▲犬の下に影を付け足すと躍動感アップ。さらに、水を含んだ筆でところどころぼかします。

▲影になる部分の線をぼかすことで、全体にまとまります。完成!

年賀状にしたい文字とイラストが決まったら、どんどん描いていきましょう! 失敗しても大丈夫。手描きならではのよさがあるので、開き直って描き続ければ、意外といい感じに仕上がります。

忙しい時期。
パソコンで一度にたくさんの年賀状を作成出来る便利な世の中になりましたが、新しい年を迎えて初めてのご挨拶。
心のこもった手描きの年賀状なんていうのも、いいと思いませんか?

▲イラストはプリントアウトして、文字だけ手描きでも。

「HAPPY NEW YEAR」の文字を楽しみながら書いたら、きっと気持ちもハッピーになりますよ。

みなさま、本年もありがとうございました。
これからも、ワクワクしちゃう記事になるよう努力しますので、どうぞよろしくお願いいたします。