
- フィールドワイ
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毎日の食事で何気なく使っている箸。宴席など人の目のある場所で和食をいただく時に自分の箸の使い方が気になることはありませんか? 実は、箸の使い方には意外なタブーがあるのです。いざという時に恥をかかないために箸のマナーを知っておきましょう。
一緒に食事をしている人を不快にさせたり、不潔と思われるような箸の使い方を昔から「嫌い箸」や「忌み箸」といって、マナー違反とされています。
そんな箸のタブーを知っておけば、いざという時に恥をかかずにすみ、また、自然と正しい箸の使い方が身につくことにもなります。
パーティや会食など、複数人で大皿や鍋から取り分けるような食事形式の場合は、取り箸でいったん取り皿に載せて、取り箸を大皿に戻してから料理をいただくのが基本マナーです。
親しい仲でも次のようなタブーを侵さぬように気をつけましょう。
友達や異性の方と食事をしている時、相手の箸の持ち方や使い方に「あら?」と思うようなことはありませんか。そして、もしかしたら自分も? と。
子供の時からの癖をそのままにしていることもあり、今さら他人に聞くことも注意することもできないのが箸のマナーです。
人前で恥ずかしい思いをしないように美しく見える箸のマナーを知っておきましょう。
「箸先五分、長くて一寸」といわれるように、箸先1.5〜3cmのところを使うようにし、口奥まで入れすぎないようにするのがマナー。
できるだけ箸先を汚さないように箸を使うことで自然と美しく見えるのです。
思いがけず汚しすぎてしまった時は、不快に思われることもあるので、懐紙やナプキンなどでそっと拭くようにしましょう。
椀や小鉢を取る際は、一度箸を置くのがマナー。
その際、椀や小鉢などを取るときにも美しく見える手順があります。
次に紹介するのは、お吸い物が入った椀を取るときの作法です。
箸休めの時についタブーの「渡し箸」をやってしまいがちですが、食事中に箸を置く時は、箸置きを使うのが正しいマナーです。箸は箸先3cmほどを外に出して置きましょう。
懐石など、箸置きがない時は、膳の左側の縁を箸置き代わりにします。
または、箸先を平皿の縁にかけて置きます。
割り箸などで箸袋がある場合は、箸袋を折って箸置き代わりにしましょう。
お店などで割り箸を使う場合、縦に持って割るとはずみで隣の人に肘がぶつかることがあるので避けて。
割り箸を横にし、上に向かって静かに割るようにしましょう。
食べ物の上に木屑が落ちることがあるので、膳の上では割らないようにしましょう。
割った箸は、いったん箸置きに戻してから使います。
割ってからそのまま料理を取るのはやめましょう。
お祝いの宴席やお正月には、柳箸など白木の箸を使います。
お客様を自宅にお招きする時は、何度も洗って使用する塗り箸はお客様に失礼となるため、一度しか使わない割り箸をお出しするのがおすすめです。
上部が斜めにカットされている高級割り箸の「天削箸」が良いでしょう。
しかし、婚礼などでは割り箸は「割る」「別れる」を連想させ、ふさわしくないとされていますので、結婚が決まって結納や顔合わせの食事会などを行う際には避けましょう。
ついやってしまいがちな箸のタブー。
恥ずかしい思いをしないよう、箸を持つ時には、家でも外でも日常的に箸のマナーを気にかけておきたいですね。
株式会社トータルフード代表取締役/フードプロデューサー/亜細亜大学講師/メンタルダイエットカウンセラー/ダイエットコンサルタント/日本箸文化協会代表/千葉県農政審議会委員。
食事作法、伝統食、トレンド、食育、箸、食文化、ダイエット、地球食環境といったグローバルな専門知見で飲食店のコンサルティング、メニュー、戦略開発などのほか、諸外国の食事マナー&総合的に食を学び広い視野で強く美しく生きる教室「食輝塾」を主宰。多数の著書を執筆し、講演活動やテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などで活躍中。小倉朋子さんオフィシャルサイト