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Pacoma編集部

水道代を節約するお手軽テク12選【完全保存版】

水道代をもう少し安くしたい・・・と悩んでいませんか。トイレやお風呂の使い方次第で節約できるのが水道代です。水道料金のしくみと、誰でもできる水道代節約のテクニックをご紹介していきます。

水道料金について

水道料金がどうやって計算されるのかについて「実はよくわからない」という方も多いと思います。それでは、まず水道料金の計算のしくみについてご説明します。

 

水道料金の計算のしかた

水道料金は各水道局で異なりますが、基本料金と従量料金、下水道料金の3つから構成されるのが一般的です。ここでは東京都水道局管轄の東京23区を例として取り上げます(2017年8月現在)。

© PIXTA

 
【基本料金とは】

基本料金は水の使用量に関わらずかかる費用です。この基本料金は水道メータの口径(「呼び径」ともいいます)の大きさ(mm)に応じて決まっています。水道を敷地内に引き込む際の水圧と水の使用量によって大きさが変わり、ふつう家庭用の口径は13mm・20mm・25mmです。例えば、東京23区の場合、口径ごとの基本料金は次のようになっています(いずれも1か月消費税抜きの料金)。

参考:東京都水道局

 
【従量料金とは】

従量料金は水道の使用量に応じてかかる料金のことです。一般に、従量料金は段階的に水道使用量1㎥あたりの単価が設定されています。例えば、東京23区の場合は以下のとおりです。

 
【下水道料金とは】

私たちは水道料金を支払うとき、一緒に下水道料金も支払っています。下水道料金は「下水道使用量=水道使用量」とみなされ、水道使用量に応じて従量制で徴収されているのが一般的です。水道局によっては「下水道使用量=水道使用量の90%」というように多少割り引いて計算しているところもあります。

つまり、節水によって水道代を節約できるのは、水道と下水道の従量料金の部分です。例えば、東京23区で1か月に30㎡の水を使っている家庭なら、月に1㎥を節水できると、水道163円+下水道140円=計303円+消費税分の水道代が安くなります。1㎥=1,000リットルなので、1,000リットル÷30日(1ヵ月)=1日あたり約33リットルの節水をすればいいことになります。

 

水道代を節約するお手軽テクニック12選をご紹介

それでは、実際に水道代節約のために、水がよく使われるお風呂、トイレ、キッチン、洗濯機と、場所別に手軽にできる節水テクニックをご紹介します。

 

お風呂での節約テクニック3選

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体を洗うお風呂は水をたくさん使うところです。お風呂での節水ポイントは、シャワーと湯船の使い方や、残り湯の活用方法となります。

 
【節水シャワーヘッドを使う】

ふつうのシャワーヘッドを使っている方は、シャワーヘッドを節水シャワーヘッドに取り替えましょう。節水シャワーヘッドはシャワーの水の勢いを速くし、水量を減らす効果があります。また、節水シャワーヘッドの多くにはシャワーヘッド手元に「出す・止める」の切り替えボタンがあり、シャワーの出し始め・出し終わりに流れる水をなくし、水の使用量を抑えることが可能です。

 
【家族が多ければシャワーよりお湯を張る】

「東京都水道局平成28年度生活用水実態調査」によると、シャワーは1分間流しっぱなしにすると約12リットルの水が必要です。シャワー入浴の場合、実際に頭や体を洗っている時間は10分弱といったところでしょう。すると、シャワーは1人あたり約120リットル弱の水がかかります。
一方、一般家庭の湯船はだいたい200リットルくらいです。湯船の入浴の場合、頭や体を洗うために次の人が洗いおけ15杯分(約30リットル)程度の足し湯をすると考えると、「約200リットル+約30リットル×あとから入浴する人数分」の量の水が必要です。したがって、1人ならシャワーの方がお得、2人だとシャワーと湯船でほぼ同じ、3人目から湯船にお湯を張る方がお得といえるでしょう。お子さんがいる家庭の場合、親子で一緒に入浴するとお湯を張る量も少なくすみ、さらにお得です。

参考:東京都水道局

 
【お風呂の残り湯を使う】

お風呂の残り湯の使い道としては、洗濯、掃除、水やりなどがあげられます。例えば、洗濯なら「洗い」に残り湯を使うと、8kg程度の洗濯機なら、洗濯1回ごとに約65リットルの水が節約可能です。
また、水掃除に残り湯を使うとバケツ2杯分で約20リットルの節水、水やりや水まきに残り湯を使うとバケツ3杯分で約30リットルの節約になります。以上のように、洗濯・掃除・水やりに使うと100リットル以上の節水が可能です。
なお、残り湯の汚れやにおいが気になる場合は、お風呂専用の垢とりグッズや消臭グッズを使うとよいでしょう。

 

トイレでの節約テク3選

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水洗トイレも「多くの水を流す」場所です。1日に何回も使う場所だけに、家族全員で協力すれば節水効果が大きくなります。

 
【トイレレバーは大・小をしっかり使い分ける】

子の節約術はすぐに実践できるはず。トイレのレバーは大と小で使いわけるだけです。「小」のときでもトイレットペーパーが確実に流れるように「大」を使っている人はいませんか。「小」で流してたまたまトイレットペーパーが残ってしまうことがあっても、家族全員がルールとして「小の場合は小で流す」と決めてしまえば、気にとめる人はいなくなります。

 
【トイレの2度流しはしない】

トイレ使用時の音を気にして水を流す人がいますが、経済面だけでなく環境面でもよくありません。音消し用の水流しはやめましょう。どうしても音が気になるというのであれば、携帯用の消音グッズやスマートフォンの消音アプリの利用をおすすめします。

 
【節水型トイレに変える】

古いタイプのトイレと最新の節水型トイレでは使用水量にかなりの差があります。1990年代に製造されたトイレでは「大」の場合で1回あたり10リットル以上水が必要ですが、最新型の節水型トイレでは5リットルを切るものが登場しています。初期費用はかかりますが、人数が多い家庭では節水型トイレへの交換も考えてみましょう。

 

キッチンでの節約テク4選

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キッチンでの節水ポイントは食器洗いです。水道を流しっぱなしで食器洗いをしている方はいませんか。食器の洗い方をちょっと工夫するだけで、大きな水道代の節約につながります。

 
【食器はため洗いする】

食器洗いの際は、水をためてつけおき洗いをするのが基本です。洗い桶にお米のとぎ汁や野菜などを洗った水をため、食後の食器をつけておき、まとめて洗いましょう。ごはんがこびりついた茶碗はつけおきすることで洗いやすくなります。洗い桶が場所を取って使いにくい場合は、洗い桶ではなく調理後の大きい鍋やボウルでもかまいません。さらに、すすぎの際は洗い桶にすすぐ前の食器を入れ、すすぎ中の水が洗い桶に流れるようにすれば、終わりの方はほかの食器のすすぎ水の効果で洗剤がほとんど落ちています。

 
【食器の洗う順番を工夫する】

食器洗いの順番は、汚れの少ないものを先に洗い、油汚れなどがひどいものはあとに洗いましょう。油汚れがひどい食器を洗ったあとのスポンジで汚れが少ない食器を洗うと、洗っている間に汚れが移ってしまい汚れの少ない食器にも水を多く使ってしまいます。

 
【汚れは先に取っておく】

食器に残った汚れは食器洗いの前にふき取っておきましょう。あらかじめ、汚れをふき取っておくと、食器洗いにかかる時間と水道量を節約できます。ティッシュペーパーやキッチンタオルを使わなくても、古新聞紙や古布を小さく切っておいたもので十分です。また、料理などで使ったティッシュペーパーを残しておいてふいてもよいでしょう。

 
【食洗機を買う】

初期費用はかかりますが、食器洗い乾燥機(食洗機)を買うと、手洗い比べて大きな節水が可能です。食洗機は少量で高温の水を循環させて食器を洗います。最新の食洗機の中にはつけおき洗いの約9分の1(約82リットル→約9リットル)の水量ですむという機種も登場しています。水の使用量の面だけではなく、食器洗いの手間を考えると、食洗機の購入は魅力的といえるでしょう。

 

洗濯での節約テク2選

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【まとめて洗濯機をまわす】

洗濯1回に使う水の量は洗濯物が多くても少なくてもあまり変わりません。ならば、洗濯物がたまってから洗った方が水の節約になります。なお、洗濯物は詰め込みすぎると汚れが落ちにくくなるため、洗濯表示容量の7~8割くらいの洗濯物を、水位「高」で洗うことをおすすめします。

 
【お風呂の残り湯を使用する】

お風呂の残り湯を洗濯に使うのは定番の節水方法といえるでしょう。また、ぬるい残り湯を使うと、粉洗剤がよく溶けるため一石二鳥です。残り湯を洗濯に使う場合は、汲み上げ用の電気ポンプを使うと便利です。
ただし、残り湯を使うのは「洗い」だけにし「すすぎ」は水道水を使いましょう。残り湯の汚れやにおいが付くのを避けることができます。

 

平均使用水量と1日で使う水の量

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ここまで節約術を紹介してきましたが、ほかの家庭ではどれくらい水道を使っているかも気になるはず。そこで、一般家庭で使われている水量をご紹介しましょう

 

世帯人数別の平均使用水量

ほかの家はどれくらいの量の水を使っているのか気になりますよね。「東京都水道局平成28年度生活用水実態調査」によると、世帯人数別の平均水量は次のようになっています。あなたの家庭は平均と比べて節水できていますか。


参考:東京都水道局

 

1日で使う水の量はどれくらい?

「東京都水道局平成28年度生活用水実態調査」によると、家庭で1人が1日に使う水の量は、平均219リットル程度です。参考までに、用途別に水の使用量の目安をご紹介します。

参考:東京都水道局

いかに水の流しっぱなしがムダであるかがわかるでしょう。水の流しっぱなしを毎日約3分間やめると、1か月1㎥
くらいの節水です。東京23区の場合は「303円+消費税分」の水道代の節約になります。

 

家庭で1番水を使うのはどこ?

最後に、家庭で1番水を使うのはどこでしょうか。「東京都水道局平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査」によると、一般家庭での水の使い方は以下のとおりです。お風呂がダントツに水を使う場所だということがわかりますね。

参考:東京都水道局

 
いかがでしたか?水道代の節約はすぐに始められることばかりです。ぜひ今日から生活に取り入れてみてくださいね。
 

おおいみほ

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定AFP)。銀行にて、預金商品やローン商品、クレジットカード商品の商品企画・管理業務を経て、現在はウェブサイトなどで個人向けにマネーや税金、社会保険関連記事を中心に執筆中。また個人投資家としても活動中。