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DIY
津久井 玲子

ロールスクリーンで間仕切りする!メリット・デメリットは?

リフォームするよりも手軽で低コストですむため、ロールスクリーンで間仕切りする家庭が増えています。しかし、ロールスクリーンでの間仕切りにもメリットとデメリットがあるのです。後悔しないための基礎知識を、注意点もあわせてご紹介します。

ロールスクリーンのタイプ

ロールスクリーンで間仕切りする場合、どのタイプのロールスクリーンを選ぶかでも使い勝手が変わります。まずはロールスクリーンのタイプを学んでおきましょう。

 

チェーン式

ロールスクリーンの左右どちらかに、チェーンがついているタイプです。このチェーンをどちらに回すかで、ロールスクリーンを上げ下げできるようになっています。

 

量販店でも多くの商品に取り入れられているタイプで、ロールスクリーンというと真っ先にイメージする方も多いのではないでしょうか?

 

なお、チェーンは購入前にどちら側に付けるかを選べる場合が多いです。間仕切りに使う場合には、壁や家具、窓の位置など、部屋の間取りに合わせて選ぶようにしてください。

 

プルコード式

プルコード式は、ロールスクリーンの下に付いているウェイトバーの中心に、プルコードと呼ばれるひもがぶら下がっているタイプです。このプルコードを引くとロールスクリーンが下がり、さらに少し引くことで巻き上げる仕組みになっています。

 

選ぶ際に確認したいことは、巻き上げる時に終盤になるとゆっくりと丁寧に巻き上げるのか、勢いそのままに一気にウェイトバーが本体に当たるまで巻き上げるのかということです。安いものほど後者のタイプが増える傾向があります。

 

ワンタッチチェーン式

チェーン式とプルコード式の両方の特徴を持ったタイプです。ロールスクリーンを下ろす時にはチェーンを使い、さらにチェーンを少し下に引くと今度は自動で巻き上げます。中にバネが組み込まれており、自動で上げ下げする仕組みです。

 

全ての作業を立ったまますませられるため、操作のしやすさにやや難のある大型のロールスクリーンに広く取り入れられています。

 

 

ロールスクリーンで間仕切りするメリット

ロールスクリーンで間仕切りをする家庭が増えている以上、それだけのメリットがあるはずです。まずはそのメリットから見ていってみましょう。

 

スペースの有効活用ができ、圧迫感も少ない

間仕切りのために新たに壁を取り付けるとなると、文字通り工事が必要です。さらに壁の厚みの分だけ部屋が狭くなるため、圧迫感を感じるようになることもしばしば。さらに使えるスペースも狭くなってしまうことはいうまでもありません。

 

ではロールスクリーンはどうかというと、巻き取り部分のメカ自体には幅があるものの、間仕切りとして使う時は布で区切ることになるため、厚みは壁よりはるかに薄くてすみます。厚みが薄いということは、それだけ圧迫感も少なくてスペースも広くなるのです。

 

省エネにも貢献

「リビングは広いけれど、普段部屋全体を使っているわけじゃない」「リビングに階段がある」このような場合、人のいないスペースまで冷暖房したり、階段から空気が抜けてしまったりして、余計な光熱費がかかることがあります。

 

そこでロールスクリーンの出番です。リビングを間仕切りして必要な場所だけ冷暖房する。階段の手前にロールスクリーンを下ろして空気が抜けないようにする。これだけで格段に光熱費の節約になります。

 

リフォームより低価格

部屋と部屋の間に壁を増築すると、軽く10万円以上はかかるのが一般的です。さらに電気やネット回線などの工事も行えば、その分だけ費用は上がっていきます。

 

それに対してロールスクリーンの場合、大きなサイズのものでも2~3万円程度ですむのが普通です。もちろん設置工事を業者に依頼すればその分だけ多くかかりますが、それでも壁を作るよりははるかに安くすみます。

 

設置業者に頼むか否かは、間仕切りを設置する場所の幅で決めてください。ロールスクリーンも大型の物になるとそれなりの重量があるため、設置場所を選びます。重量に耐えられる場所に正確に設置するためにも、専門業者に頼む方が安心です。

 

ただし、幅が2mほどならば、つっぱり式のテンションバーでも取り付けできます。賃貸などでねじ止めできないといった場合に有効です。

 

部屋の雰囲気づくりに有効

ロールスクリーンはカラーや柄も豊富なため、部屋のインテリアとしても使えます。いくつか種類を用意しておいて、季節によって変えてみるのもよいでしょう。単なる間仕切りで終わらないのもロールスクリーンのメリットです。

 

 

ロールスクリーンで間仕切りするデメリット

ロールスクリーンには思った以上にデメリットもあります。デメリットを理解した上で、間仕切りとして使うかを決めるようにしましょう。

 

隙間ができる

ロールスクリーンはオーダーメイドもできますが、サイズには限界があります。そのため大きな部屋の間仕切りとして取り入れる場合は、2枚以上を並べる形になることも珍しくありません。

 

2枚以上のロールスクリーンを並べた場合、どうしても間に隙間ができます。壁との間にも隙間ができるため、人によっては落ち着かない場合もあるようです。

 

もちろん使う時には何枚も下ろす必要があります。片付ける時も枚数分の手間がかかることはいうまでもありません。場合によってはロールスクリーンよりもカーテンなど、ほかの間仕切りの方が楽で落ち着けるということも少なくないようです。

 

チェーンやコードによるリスク

ロールスクリーンを上げ下げするチェーンやコードは、時として大きなリスクをはらんでいます。間仕切りとして使っている時もそうですが、特にロールスクリーンをしまった状態でチェーンだけがぶら下がっている時は要注意です。

 

実はロールスクリーンのチェーンやコードに、小さい子供やペットが首をからめて窒息死してしまう事故が発生しており、消費者庁が注意喚起をするなど問題になっています。

 

商品によってはコードに一定の負荷がかかると外れるようになっているものもありますが、それでも万全とはいえないのが現状です。コードクリップなどで子供の手が届かない位置にまとめるようにするなど、安全配慮が欠かせません。

 

風で音が鳴ることがある

窓を開けていなくても、エアコンの風などで下に付いているウェイトバーがぶつかり合って音が鳴る。間仕切りの位置によってはあるあるな事例です。当然意図していない音が鳴るわけですから、落ち着けないという方が多いといいます。

 

ロールスクリーンで間仕切りをする場合、エアコンとの位置関係にも十分に注意することが大切です。もちろん、窓からの風で鳴ることもあるため、間取りに合わせて間仕切りを配置するようにしましょう。

 

洗濯が大変

ロールスクリーンの中には洗濯が可能なタイプもあります。ただし、間仕切りに使うほどのサイズのロールスクリーンは、本体から取り外すだけでも一苦労です。設置しようと思っている場所が汚れやすい場所の場合、いっそのこと諦めることも検討しましょう。

 

巻き直しが必要

ロールスクリーンの構造上、巻き上げる時にウェイトバーが揺れたはずみに巻きズレが起こります。毎回同じ方向にずれるのであれば、調整シールなど改善方法もありますが、サイズが大きくなればなるほど巻きズレは起こりやすくなるのが現実です。

 

間仕切りに使うほどのロールスクリーンの場合、巻き上げる時には左右にぶれないようウェイトバーを持って、均一に巻き上がるよう誘導する必要があります。

 

遮光性・遮音性・断熱性が低い

ロールスクリーンは隙間もあるため光が漏れやすい欠点があります。元々遮光性そのものが低いというのもあるため、光が気になるというのであれば、「遮光1級」の商品を購入してください。

 

また、隙間があるという以外にも薄いという点で遮音性は低いです。間仕切りとして使っていても、向こう側の音が気になるということもあり得ます。

 

隙間はさらに断熱性を下げる原因にも。そのため、間仕切りしていても思ったより省エネできないということもあり得ます。断熱効果の高い商品も売られていますが、もちろんその分だけ値段も高くつくため、場合によってはカーテンなどの方がよい場合もあるので要注意です。

 

 

ロールスクリーンを選ぶ時の注意点

ロールスクリーンで間仕切りをする時には、失敗を避けるための選び方が大切になります。ではどのような点に注意して選ぶのがよいのでしょうか?

 

設置場所・目的

どこの間仕切りとしてロールスクリーンを設置するかで、求められる性能や大きさ、設置方法などすべてが決まります。

 

リビングなどの広い部屋に設置する場合は、大きいサイズの商品が必要です。その分、耐荷重が必要になるため、設置方法もネジ式になるなど、賃貸では諦めることも多くなります。

 

子供用スペースとして間仕切りするなら、安全性にも配慮が必要です。チェーンやコードの長さを調節して、短くしてもらうなどするとよいでしょう。

 

ロールスクリーンの性能

設置場所によって求められる性能が異なる点で注意が必要です。リビングなど省エネ効果も期待するのであれば、断熱性にもこだわった商品を購入しましょう。透け感が気になる方は、実物を手に取って決めるようにすると失敗しにくくなります。

 

衛生面にこだわるのならウォッシャブルタイプもおすすめです。ただし、サイズによって取り外しや洗濯そのものの負担が大きいので、販売店で相談してみてから決めてください。

 

火事などの防災意識が高い方には、燃えにくい防災タイプのロールスクリーンも一考です。キッチンとの間仕切りに使う場合などには、このタイプがよいでしょう。

 

 

おわりに

ロールスクリーンにも様々なサイズ、性能、そしてデザインがあり、間仕切りとしても使いやすいメリットが多々あります。一方でデメリットがあるのもまた事実であり、両方を加味して選ぶことが大切です。

 

そのことがわかっていれば、後は設置したい部屋にピッタリのロールスクリーンを見つけ出して取り付けるだけ。きっと素敵な部屋に生まれ変わることでしょう。