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家事
津久井 玲子

これでもう迷わない!洗濯洗剤の種類と違いとは?

洗濯洗剤を選ぶ時、皆さんは何を基準に購入していますか?どの洗濯洗剤で洗濯するかで、汚れの落ち方はもちろん、衣類がどのくらいもつのかまで変わってきます。お気に入りの衣服をキレイに長く着るためにも、洗濯洗剤の種類と違いを知っておきましょう。

一般的な洗濯洗剤の種類

洗濯洗剤の陳列棚には、さまざまな種類の洗剤が並んでいます。それぞれのパッケージに書かれている言葉を見ても、どの種類がどんな汚れに効果的かが漠然とわかるだけで、細かい違いまでははっきりわからない。そう感じる方は多いのではないでしょうか?

 

そこで、まずは一般的に「洗濯洗剤といえばこれ」という洗剤の種類と、種類ごとの特徴からくる違いについてからはじめましょう。

 

 

粉末洗剤

粉末洗剤は、洗剤成分が水に溶けやすいように、粉末状にした洗濯洗剤です。水溶液の性質は弱アルカリ性で、洗濯洗剤を洗浄力で選ぶなら粉末洗剤一択。

 

特に人の体から出る皮脂汚れや、食事の食べこぼしといった酸性汚れを落とすのに向いているため、子供や肉体労働に従事している家族のいる家庭で重宝する洗濯洗剤です。

 

一方で粉末が溶け切らずに残ることがあるというデメリットもあり、先にぬるま湯で溶かしてから入れる、しっかりとすすぐなどの工夫も必要になります。

 

 

液体洗剤

液体洗剤は粉末洗剤と違い、洗浄成分がすでに溶かされた状態でボトルに入っている、液状の洗濯洗剤です。溶液は弱アルカリ性と中性の2つ。洗浄力では粉末洗剤に軍配が上がりますが、その代わり衣類への負担が軽く、普段着の洗濯におすすめの洗濯洗剤です。

 

頑固な汚れが落ちにくいというデメリットはありますが、はじめから液状で洗濯水にもなじみやすいことから、溶け残るということはありません。普段洗濯に時間をかけられない方や、節水を心掛けている方にピッタリです。

 

 

おしゃれ着用洗剤

おしゃれ着用洗剤は、傷みやすい素材をやさしく洗い上げることに特化した洗濯洗剤です。中性で衣類への負担は最も軽いメリットがありますが、その分洗浄力は控えめというデメリットがあります。

 

衣服の素材そのもののよさを損なわないよう作られているため、ほかの洗濯洗剤と違い、蛍光漂白剤を含んでいません。そのため、おしゃれ着を自宅で洗いたい方や、普段着でも衣服への負担を減らしたいという方にピッタリです。

 

 

蛍光剤に要注意

洗濯洗剤を洗浄力だけで選んでしまっていませんか?購入時に確認しておきたいことの1つに、買おうとしている洗濯洗剤に蛍光剤(蛍光漂白剤)が入っているかどうかがあります。蛍光剤が入っている洗濯洗剤は、使用する時には要注意です。

 

蛍光剤は衣類の白を強調する効果がある半面、自然色のような淡い色はあせて見えるようになってしまうこともあります。真っ白のシャツなどの衣類は白が際立ってよいのですが、洗濯物の色によっては蛍光剤入りは避けた方が無難です。

 

 

【洗濯洗剤の特徴】粉末洗剤

洗濯洗剤について、まずは基本的なことをご紹介しました。続いては、それぞれの種類の細かい特徴やメリットとデメリットを見ていきましょう。まずは粉末洗剤についてのご紹介です。

 

 

特徴

粉末洗剤の特徴といえば、洗剤成分が粉状の固形物であることです。さらに粉末洗剤の溶剤の性質は弱アルカリ性になる、という特徴もあります。

 

衣服などの洗濯物につく汚れの多くは、体から出る皮脂や食べ物のカスなどの脂汚れ(酸性汚れ)です。そのため弱アルカリ性である粉末洗剤は、数多く棚に並んでいる洗濯洗剤の中でも、「洗浄力の高さだけで選ぶならこれ一択!」といえます。

 

少量でも汚れの落ちがよいため使用量が少ないだけでなく、量の調節もしやすいことからコストパフォーマンスがよい洗濯洗剤です。

 

 

メリット

粉末洗剤は最高の洗浄力で、頑固な汚れも落としやすいというメリットがあります。そのため、子供がいて日常的に食べこぼしや代謝による皮脂汚れのついた衣服を洗濯することが多い、仕事が肉体労働の家族がいるといった家庭では、粉末洗剤がおすすめです。

 

 

デメリット

一方で、最高の洗浄力は洗濯物への負担も最も大きいというデメリットがあります。また、元々が固形物であるために、先にぬるま湯で溶かしてから入れる、しっかりとすすぎを何度もするなどしないと、溶け残ることがある点も無視できないデメリットです。

 

 

【洗濯洗剤の特徴】液体洗剤

続いては液体洗剤です。液体洗剤も棚に並んでいる多くの種類の洗濯洗剤と比べれば、はっきりとした違いや特徴があります。液体洗剤の特徴や、ほかの種類の洗剤との違いは何でしょうか?

 

 

特徴

液体洗剤は粉末洗剤と違い、はじめから洗浄成分を溶かした溶液をボトルに詰めた洗濯洗剤です。弱アルカリ性と中性のものがありますが、弱アルカリ性表記の液体洗剤の中には、水に溶かすと中性に近くなってしまうものもあるといいます。

 

洗濯水はより弱アルカリ性寄りのほうが洗浄力が強いため、粉末洗剤よりも洗浄力は控えめです。そのため、はじめから汚れをしっかり落としたいのであれば、粉末洗剤を使って洗濯するのが一番です。

 

 

メリット

液体洗剤は溶剤で売られているため、洗濯水にすぐなじんで溶けやすい点がメリット。そのため、すすぎでもすぐに水に流れ出ることからすすぎ残す心配は無用で、すすぐ回数も少なくてすむことから節水するにはピッタリです。

 

また液体洗剤は、洗濯物についた汚れそのものの部分に、直接つけることもできます。洗濯前に浸け置きしやすく、粉末洗剤では手間がかかることも片手間ですむメリットもあるのです。

 

 

デメリット

そんな液体洗剤には、弱アルカリ性でも中性に近い、あるいは中性であることから、洗浄力では粉末洗剤に軍配が上がるデメリットがあります。しかしその反面、衣類への負担が軽いという点ではメリットなので、どちらを取るかで使い分けるとよいでしょう。

 

ただし、コストパフォーマンスとしては洗浄力が劣る分、使用量がやや多くなるため悪くなるといえます。洗濯物に合わせて、それぞれの洗濯洗剤を使い分けましょう。

 

 

【洗濯洗剤の特徴】おしゃれ着用洗剤

最後はおしゃれ着用洗剤です。おしゃれ着は通常の衣服と違い傷みやすいため、最も洗濯時に気を使う種類の衣類。おしゃれ着用洗剤はこの難題をクリアするため、ほかの種類の洗濯洗剤とどのような違いを持っているのでしょうか?

 

 

特徴

おしゃれ着用洗剤は、大切な衣類が傷まないように溶液は中性です。さらに素材の負担を軽くするために、繊維同士がからまないよう、すべりやすくなる成分が配合されています。さらに衣服の色合いも悪くならないように、蛍光剤が配合されていないことも特徴です。

 

 

メリット

おしゃれ着用洗剤は最も衣類にやさしいだけあって、これまでご紹介してきた洗濯用洗剤の中で洗浄力は最下位です。代わりに衣類を傷めないことに特化しているため、使いこなせばドライマークの衣類ですら自宅で洗濯できるメリットがあります。

 

つまりおしゃれ着用洗剤とは、いつまでも大切に着続けたい衣類へのダメージを、最も軽度で洗える洗濯洗剤なのです。

 

 

デメリット

洗浄力の点では、先ほどもご紹介したように最も低いため、汚れのひどい衣類の洗濯には向きません。どんなに大切なおしゃれ着でも、ひどく汚れてしまった場合は落としきれないデメリットがあることを覚えておきましょう。

 

 

おわりに

通常、一般家庭で使用する洗濯洗剤の種類は、ここでご紹介したものが中心です。洗濯洗剤にも種類によって個性があり、その個性の違いが生み出す洗濯後のメリットやデメリットも当然違います。

 

どの洗濯洗剤を買おうか迷った時は、棚に並んでいるそれぞれの洗剤の特徴を、もう一度よく思い出してみてください。必要な個性を持った商品がどれか見分けがつくはずです。