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家事
津久井 玲子

ゆずは食用だけじゃない!目からうろこの活用法!

ゆずというと、その果汁を搾ってポン酢や香り付けとして使ったり、皮を細かい千切りにして薬味にしたりというのが一般的な使い方でしょう。ですが薬味として食べるだけがゆずの活用法ではありません。ただ食べる以外のゆずの意外な活用法をご紹介します!

ゆずの全てを使い切ろう!こんな活用法もあった!

ゆずは日本の食卓になくてはならない薬味の1つです。果汁も皮も活用法がありますが、果汁を搾って使うだけ、皮を刻んだりすりおろしたりして薬味に使うだけ、なんてことはありませんか?

 

ゆずにはただ食べる以外にも、普段捨ててしまうような種にまで意外な活用法があるのです。「こんな使い方ができたんだ!」という、目からうろこのゆずの活用法をご紹介します。

 

 

ゆずは大きく分けて3種類

「ゆずというといつもスーパーで売っている黄色い香味果物」という認識でしょう。しかし実はゆずには大きく分けて3種類あるのです。まずは普段何気に買っているだけのゆずの種類についてご紹介します。

 

本ゆず

通常スーパーでもよく見る一般的なゆずがこの本ゆずです。香味用の果物らしく、果実の香りが強く果汁も酸味が強いという特徴があります。高知県などで多く栽培されていて、ゆずの中では皮の表面の凹凸が少なめです。

 

花ゆず

花の香りが強く、かわいらしい小さい花をしています。観賞用としても楽しめるだけあって、料理の彩りとしての活用法もあるほどです。庭でゆずを育ててみたいのであれば、花ゆずを選んでみてもよいでしょう。

 

果実は本ゆずと比べてやや小さく、香りも本ゆずほどではありません。その分価格も手ごろなため、スーパーの特売などで目にする機会もあることでしょう。あくまで香りが本ゆずほどではないというだけで、基本的な活用法は本ゆずと全く同じです。

 

獅子ゆず

ゆずという名前が付いているため、ゆずの仲間と思われがちですが、実際には文旦という柑橘類の仲間に当たる別種のものです。鬼ゆずとも呼ばれる巨大なゆずで、大きい物になると直径は20cmほどにまで成長します。

 

香りは強いものの主に観賞用やゆず湯用で、生食には向きません。しかしマーマレードなどの加工品には適していて、1個でも十分に楽しむことができます。生食に向かないだけで活用法は多いので、見かけたときには買ってみるのもおすすめです。

 

 

消臭・芳香剤に

ゆずは腐りにくいだけでなく、周囲の臭いを吸着し、柑橘類ならではの爽やかな香りを振りまいてくれます。そのため玄関やトイレなどにただ置いておくだけですむ、消臭剤兼芳香剤としての活用法もおすすめです。

 

ただし長く置いておくと実の水分が蒸発し、腐らないものの干からびてしまいます。干からびてしまったゆずはそのまま捨てず、ゆず湯用としての活用法がおすすめです。獅子ゆずは大きい分だけ干からびにくいので、インパクトのある置物として玄関に置いてはいかがでしょうか?

 

 

定番のゆず湯に

ゆず湯というと冬至に入るものという感覚が強いかもしれませんが、ゆずを買ってくれば1年中楽しめる活用法です。ゆずの持つ香り成分は揮発性の高い特徴があります。そのためゆず湯にすると、よりゆずの香りが引き立つのです。

 

ゆずの香りにはリラックス効果もあるので、ゆず湯は冬至以外でも気持ちを落ち着けたいときに利用したい活用法です。ちなみにゆず湯の歴史は江戸時代からで、冬至にゆず湯に入る理由は1年間風邪をひかないためといわれています。

 

 

種から薬酒や化粧水も

ゆずにはたくさんの種があります。実はこの種にも素晴らしい活用法があるのです。ゆずの種にはさまざまな有効成分がぎっしりと詰まっています。

 

種に含まれる苦み成分はリモノイドといい、抗がん作用や悪玉コレステロールの抑制作用があるといわれているのです。さらに種にも精油成分やクエン酸、ビタミン類などが豊富に含まれ、これらが相乗的に働いてリウマチや関節炎などの鎮痛効果もあるといいます。

 

この鎮痛効果は、腰痛やひざ痛、神経痛といった炎症系の痛みにも効果的といわれるのですから驚きです。種の効果はまだあり、風邪や二日酔い、月経不順、膀胱炎、食欲不振、貧血などの改善も期待できるというのですから、有効な活用法はないのでしょうか?

 

種の活用法は、ズバリ焼酎やホワイトリカーに漬け込むことです。焼酎に種を入れたら、冷暗所でそのまま漬け込みます。2~3日もすると種の中のペクチンが出てきて、とろみがついてきますが大丈夫です。

 

2週間ほど漬け込んでおけば苦みなどの成分も出てきて、さまざまな活用法のある薬酒になります。体調の悪いときに薄めてはちみつなどで味を調えて飲めば体質改善に、肌が荒れたときには薄めたものを化粧水代わりに使うことも可能です。

 

使うときの注意点

種に対して大体1.5倍の量の焼酎を入れれば簡単に薬酒を作れますが、原液のままの服用や肌への使用は避けてください。化粧水も濃度が濃すぎると、逆に肌にとって負担になってしまうためです。元が強いお酒でもあるので、十分に薄めてから活用してください。

 

 

おわりに

ゆずはただ食べる以外にもさまざまな活用法のある果物です。通常は捨ててしまう種にも、もったいないほどの栄養がぎっしり詰まっています。ゆずのすべてを有効活用して、健康維持に大いに役立ててください!