- 津久井 玲子
- 自分が仕事の中で勉強したことを、わかりやすさ、伝わりやすさに気をつけて書いています。読んでくださった方にとっても、読んでよかった、勉強になったと思える記事を目指しています。
飾りだけじゃない!ミントのさまざまな活用法
ハーブの中でも人気の高いミントにはさまざまな活用法があります。ミントのよさは生のままでも加工された製油でも活用法が多い点です。もしミントを育てているのであれば生活に取り入れてみませんか?ミントのさまざまな活用法をご紹介します。
ミントは活用法がいっぱい!
ミントは生育旺盛で、ハーブの中でも初心者向けの品種です。どんどん大きくなるので、剪定もかねて活用してみませんか?ミントを育てていないという方でも、市販のミントの葉や精油を活用すれば大丈夫です。ミントの活用法をたっぷりとご紹介します。
ミントの種類
ミントは品種の多いハーブの1つです。近くに違う品種のミントがあると自然に受粉して混ざりあってしまうため、厳密に品種分けできないほど多くの品種ができており、その数は3,000種を超えるとまでいわれています。
そんなミントですが、一般的に利用されることが多い品種は「ペパーミント系」と「スペアミント系」の2つです。市販されているミントもこの2系統が大半を占めているため、この2品種の特徴を知っていればさまざまな活用法に応用できます。
ペパーミント
香り成分であるメントールを多く含むため、強く独特な香りを放つミントです。歯磨き粉やガムのスーッとした清涼感はこのメントールによるもので、清涼剤や香料としてよく利用されています。
メントールはストレスを軽減する効果があるといわれているだけでなく、殺菌・防虫でも優れた効果を発揮する成分です。そのため食品の分野だけでなく、医療品をはじめさまざまな生活用品にも活用されています。
メントールは活用法の多い成分であることは間違いありませんが、生のペパーミントはその清涼感をはじめとした刺激の強さから、人によって好き嫌いが分かれるミントです。
スペアミント
ミントと呼ばれるハーブの中でももっとも古くからあると考えられている品種で、葉の形が槍(スピアもしくはスペア)に似てみえることからこの名前になったといわれています。
カルボンやリモネンといった成分が含まれていることからペパーミントよりも香りが穏やかで、柑橘系に似たさわやかさと甘さを含んだ香りをしているのが特徴です。アイスクリームなどの料理の飾りや香り付け、ドリンクやお菓子など様々な活用法があります。
二ホンハッカ
大正時代から日本が独自に品種改良してきたミントで、海外ではワシュハッカの名前で呼ばれることもあります。メントールの含有量はペパーミントを超えるため、別名クールミントとも呼ばれる強い爽快感を持ったミントです。
そのほかのミント
一般的にミントといえばペパーミントとスペアミントですが、最近ではさまざまな品種が出回るようになりました。青リンゴのようなフルーティな香りのアップルミントや、紅茶のアールグレイの香り付けに使われるベルガモットミント、かわいらしい花で人気のペニーロイヤルミントなどがあります。
育てたミントの活用法
ミントは直植えでも鉢植えでも元気にどんどん大きくなります。広がり過ぎる前に剪定もかねて利用しましょう。育てたミントのおすすめの活用法をご紹介します。
飾りに使う
ミントは成長してくると中央からすっと伸びた花穂を出して、白やピンク、紫などの小さい花を咲かせます。花が咲いてきたら10cm前後の長さに切って飾れば、ミントのさわやかな香りとともに目にも鮮やかな緑が癒してくれるインテリアの完成です。
20cmほどの長さに切って吊るしておけば、香りを楽しみながらドライハーブを作ることもできます。ミントの花の季節は夏のため湿度は高めですが、風通しのよい場所に吊るしておけば、大体1週間~10日ほどでミントのドライハーブを作ることが可能です。
入浴剤に使う
ミントを入浴剤としてお風呂に入れると、さまざまな健康効果を期待することができます。主なものに疲労回復や血行促進、香りによるリラックス効果や保温効果などがあげられ、ミントのおすすめの活用法です。
入浴剤として使うミントは、香りの強い品種のほうが適しています。そのためペパーミント系か二ホンハッカなどがおすすめです。入れるミントは摘みたてでも乾燥させたものでもよいので、時期や気分で好みのほうを使うとよいでしょう。
料理に使う
ミントを料理に使うときには、それぞれの香りの強さを考慮に入れて使う必要があります。それぞれのミントによって適した活用法があるので覚えておくとよいでしょう。
ペパーミントはその香りを楽しむガムやアイスクリームなどのお菓子類、料理の香り付けに向いています。スペアミントはやや控えめな香りを活かして、お菓子や肉料理、野菜料理の香り付けがおすすめです。
より香りがまろやかでフルーティな香りのある品種のミントは、サラダや魚料理、酢に漬け込んでハーブビネガーを作ったり、ソースの香り付けとして使うのもおすすめの活用法です。
ドリンクに使う
ミントを使ったドリンクはミントならではの清涼感を楽しめるだけではなく、リフレッシュ効果や健胃作用といった健康効果も期待できます。そのためミントは古くからドリンクとして多くの活用法があり、レシピもソフトドリンクからアルコール飲料まで幅広いです。
ペパーミントはその清涼感を活かしてミントウォーターに、スペアミントはモヒートなどのハーブ酒やカクテル、フレッシュハーブティーに、フルーツ系ミントはハーブティーやフレッシュジュースの香り付けなど、さまざまな活用法があるので試してみるとよいでしょう。
ミントを精製したハッカ油の活用法
ミントを使った精油も活用法が豊富ですが、個人で作るには専用の機材が必要などの理由から、自宅で作るのは現実的ではありません。薬局などで安く購入できるので、ミントを育てていないけど活用したいという方はぜひこちらを活用してください。
虫よけに使う
ミントの主要成分であるメントールは虫が嫌う成分を含みます。そのため虫よけとしての活用法もおすすめです。メントール成分の多いペパーミントやニホンハッカを煮出して、部屋の中や網戸、手足に吹き付けるとよいでしょう。ミントの香りにはリフレッシュ効果や集中力を高める効果もあるため一石二鳥です。
市販のハッカ油で虫よけスプレーを作るときは薬局で無水エタノールを買ってきて、エタノール1に対して水9の割合で混ぜ合わせたものにハッカ油を数滴たらします。使うときの注意点としては、刺激が強いため目に入らないように気を付けてください。
マウスウォッシュや入浴剤にも
コップに水を適量取ってハッカ油を1~2滴たらしたもので口をすすげば、口の中をリフレッシュするだけでなく、口臭予防も期待できます。お風呂に数滴たらせばミント風呂にもなるので、夏にはひんやりとした清涼感でリフレッシュするのにおすすめです。
精油にもミントと同様の健康効果が期待できるので、より手軽にミント風呂を楽しみたいという方にはハッカ油のほうが扱いやすいでしょう。
育てたミントの保存方法
ミントは生育旺盛なので、せっかく育てても使いきれないことが多いです。そんなミントの保存方法はいくつかあります。
干して乾燥させた後に湿気に注意して保存すれば、6か月ほど保存可能です。生のまま冷蔵保存する場合には、3~4日間が目安になります。もちろん冷凍保存も可能で、6か月ほど保存可能です。
あらかじめ調味料としてオイル漬けにすれば、密閉したまま未開封なら6か月、開けて使い始めれば2週間が保存期間の目安になります。ミント水として冷凍保存することも可能で、この場合は6か月が目安です。
活用法を考えると、ミントとして使いたいときには冷凍保存が、調味料もかねるなら小瓶にいくつもオイル漬けを作っておくと使いやすいでしょう。
おわりに
ミントは活用法の多いハーブです。育てるのも簡単なので、ガーデニングが好きな方は自分で育てるところから楽しめます。精油も手軽に購入できますが、せっかくならば自分で育ててみたいものです。さまざまなミントを生活に取り入れて、その香りを楽しんでください!