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家事
佐藤 恵子

キャベツの切り方は4つだけ!基本を覚えて美味しく食べよう

キャベツの切り方を4つ紹介します。この4つの切り方さえ覚えておけば、ほぼ全ての料理に合わせて、最適な切り方をチョイスできます。また、キャベツの洗い方や、葉を1枚ずつ剥がす方法、隅々まで使い切る方法まで解説します。ぜひ参考にしてください。

キャベツを切る前に特性を知ろう

 

キャベツは種を撒く時期をずらすことで、1年中収穫できる、とても身近な野菜です。とりあえずキャベツがあれば、スープやおかず、サラダまで、変幻自在に活躍してくれるので、冷蔵庫には必ずあるという人も多いでしょう。

 

一般的に春キャベツといわれる、柔らかくてて甘みが強いキャベツは、前の年の秋ごろに種を撒き、翌年の春ごろから収穫されるものです。

 

春キャベツは、葉が柔らかく瑞々しいのが特徴ですから、和えるだけとか、千切りキャベツにするといった、キャベツの甘みを味わう調理法がおすすめです。

 

一方、冬キャベツは、葉に肉厚で、しっかりと巻いているのが特徴です。夏に種を撒いて、その年の晩秋のころから収穫されるキャベツを、一般的に冬キャベツと呼ばれています。

 

中華風の炒め物や、大きく切ってポトフ、ロールキャベツなどで、じっくり味を含ませる調理法がおすすめです。

 

どちらも、余り聞き覚えのないビタミンUという成分を含んでいます。ビタミンUは、ビタミンのような働きをする成分という意味ですが、消化器系の調子を整える成分として、胃腸薬などにも含まれています。

 

緑が濃い外葉や芯の周りは、特にビタミンCが豊富です。捨ててしまわずに、スープの具材などに利用すると、ビタミンCが溶けだすので、取り入れることが可能です。特に緑が濃い部分はビタミンAも多く、硬いからと捨てるのは勿体ないと意識したいものです。

 

こうしたキャベツの特性を理解し、使う部位を分けて使うのが理想です。真ん中に近い柔らかい部分はサラダに、外葉は火を通す料理にといった分け方ができると、無駄なく使いきれるのはないでしょうか。

 

キャベツを切る前に正しい洗い方を知っておこう

 

野菜はまず洗うものという根底には、根についた泥汚れや、葉の間に入り込んだゴミ、農薬などが気になるからではありませんか?ではキャベツも、下ごしらえとして、使う前には洗ったほうが良いのでしょうか?

 

キャベツを洗うか洗わないかは、個々人の好みというのが正解です。どうしても洗わないと気が済まない人は、手早く洗うことが大切です。洗わないという人は、そのまま使っても問題はありません。

 

キャベツを洗う時は、芯を取ったり、調理法に合わせて切ったりする前に、洗うようにしてください。切り口から、栄養素が流れ出てしまうのを防ぐためです。

 

また、一度に全部を洗ってしまうのも厳禁です。使いたい量のキャベツの葉だけを洗うことが大切です。

 

1/4カットのキャベツや1/2カットキャベツなどを購入した場合は、芯をつけたまま、ボールに入れた水の中で、振り洗いのようにすると良いでしょう。

 

切った後の葉と葉の間に入り込んでいるかもしれない、埃などを洗い流すことができます。これも、出来るだけ手早く行い、洗った後は水分を良くきるように注意してください。

 

豊富に含む水溶性ビタミンのビタミンCが、水に溶け出すのを防ぐためには、洗わない方が良いといえます。また、キャベツの内側は、気になる汚れとは無縁の場所なので、洗わなくても大丈夫だと思える部位です。

 

キャベツをはじめとする葉物野菜は、虫たちにもごちそうです。虫食いを防ぐためには、農薬は欠かせません。農薬が気になる時は、外葉を数枚捨ててしまうと安心です。

 

逆に無農薬野菜に拘ってキャベツを購入している時は、しっかり中まで洗ったほうが無難です。農薬などの心配が無い分、虫が卵を産みつけたり、幼虫が中に入りこんだりしている可能性があります。

 

こうした事を点検する意味でも、しっかり葉を剥がして、丁寧に手早く洗うことをおすすめします。

 

切り口を数日放置しておくと、そこが茶色く変色してきます。見た目も悪いですし、不安な色でもありますから、その時は、その部分だけを薄く切り取って使うと良いでしょう。

 

キャベツの基本の切り方4つ

 

キャベツの切り方は、基本的に「ざく切り」「せん切り」「みじん切り」「くし形切り」の4つです。それに付随する応用もありますが、料理に合わせて臨機応変に好みの切り方で使い分けてください。

 

ざく切り

言葉の通り、ざくざくと大きめに切っていくのがざく切りという切り方です。まずはキャベツの葉を1枚ずつ剥がします。芯を取り、縦半分に切ります。

 

小さめの葉の場合は、それを重ね合わせて3~5センチメートル幅を目安に横に切ります。大きめの葉は、もう一度縦に切って1/4にした物を重ねて、同様に切ります。

 

キャベツのざく切りを使うことが多い料理は、焼きそば・野菜炒め・みそ汁の具・和え物・一夜漬け・鍋などです。

 

千切り

トンカツの付け合わせなど、あって当たり前の感があるキャベツの千切りですが、お店で食べるような細くてふわふわした千切りを作るのは、難しいものです。ピーラーなどの道具を使う方法も、もちろんおすすめですが、今回は包丁でつくる千切りの切り方を紹介します。

 

先に覚えてほしいのが、キャベツを切る方向です。真ん中の芯から、血管のように走った盛り上がりを葉脈といいます。キャベツの葉脈を切断するように切ると、千切りが柔らかい食感になり、葉脈に出来るだけ沿って切ると、しっかりした歯ごたえを感じる食感となります。これは好みで方向を決めてください。

 

まずはキャベツの葉を剥がし、軸をとりましょう。大きな葉を外側に、小さな葉が内側にくるように丸めます。この時丸め方がきついと、葉が先に折れてボロボロになってしまいます。大きすぎると、手で抑えることができず、千切りが上手にできません。手のひらで抑えられる大きさで、葉を傷めない程度のまとめ方がポイントです。後は好みの太さに包丁を入れ、千切りの完成です。

 

千切りキャベツは、揚げ物の付け合わせはもちろんのこと、サラダ、キャベツと豚肉のしゃぶしゃぶ・広島焼などで利用できます。

 

みじん切り

小さなみじん切りも、大きめの粗みじんも、同じように切ってください。葉脈や歯ごたえを意識する必要はありません。では、切り方を解説します。

 

キャベツの葉を剥がし、芯を取ります。最初に真ん中を縦に包丁を入れ、切った葉を重ねます。縦に包丁を入れ重ねることを繰り返し、ひも状のキャベツを作ったら、次はそれを切っていきます。

 

小さなみじん切りの場合は、切り終わったキャベツを一か所に集め、さらに包丁を入れていきます。包丁の先をまな板に手で抑え、支点とします。包丁の柄を上下に動かしながら、全体が細かくなるまで繰り返します。

 

キャベツのみじん切りは、餃子・サラダ・お好み焼きなどに利用します。

 

くし形切り

キャベツの外葉が硬いようでしたら取ってください。最初にキャベツを縦半分に、大胆にカットします。キャベツの芯はそのままに、半分に切ったキャベツを、芯ごと縦に4当分~8等分に切ります。

 

これは、キャベツの玉の大きさによって、判断してください。つけたままの芯が大きいようであれば、少し切り取っても大丈夫ですが、葉が取れてしまわないよう気を付けてください。これがキャベツの櫛形切りの切り方になります。

 

キャベツのくし形切りは、ポトフ・BBQの焼きキャベツ・蒸しキャベツなどに使うと、キャベツの甘味が感じられて美味しいです。

 

キャベツの端っこの切り方

 

キャベツの千切りをしていたら、端っこだけ切れずに残ってしまったということも多いのではないでしょうか?

 

捨てるのは勿体ないので、そこだけ改めて千切りにするとか、そのまま千切りの中に混ぜてしまうとか、それなりの方法でとりあえず解決しているのではないかと思います。

 

キャベツの千切りをする前に、キャベツの葉を重ねますが、その時に、端っこが重ねた葉から飛び出さないようにするのが、千切りキャベツの切り方としては、実は正しいコツです。

 

下ごしらえをする時に、細かくちぎれてしまったキャベツの葉も、大きな葉の間に入れて、一緒に千切りにできるように重ねます。

 

またキャベツの千切りにするときには、上からしっかり抑えながら切るのもコツの1つです。抑え方が緩いと、切っている間に、どんどん中から細かな葉の端っこが出てきてしまいますから注意しましょう。

 

キャベツの葉の端っこまで、キレイに千切りにする切り方を、ぜひ試してみてくださいね。

 

キャベツの葉の剥がし方

キャベツの切り方のところでも、何度かキャベツの葉を剥がしてくださいと書きました。では、どうやってキャベツの葉を剥がすのが、正しい方法を紹介します。

 

・剥がしたい葉の芯の部分に包丁をいれ、切り込みを作ります。

・切り込みの部分に親指を入れ、丁寧にゆっくりはがしましょう。

 

※葉が硬くて砕けそうな時は、レンジで少し温めてみてください。生食用に葉が使いたい時は、レンジで火が通ってしまった部分は別の料理に使い、スムーズに葉が取れるところから利用してください。

稀に葉同志が絡まりあって取れない時もありますが、同様にレンジや煮立たせたお湯をくぐらせるなどすると、外しやすくなります。

 

キャベツの芯の取り方

キャベツを切る際の殆どで、芯を取るのが必要になります。そこでキャベツの芯の正しい取り方を紹介します。キャベツの芯は、玉の真ん中にある芯と、葉脈の中心となる葉ごとの芯があります。芯を取ることで、保存性も高くなるので、ぜひ実践してみてください。

 

キャベツの玉の真ん中にある芯を取る(キャベツの茎)

キャベツの玉の真ん中の芯は、実はキャベツの茎です。茎の周りに、円錐をイメージして包丁を差し込みます。グルっと一周したら、後は手でそれを抜き取りましょう。

 

半玉のキャベツは、茎の部分に三角に包丁をいれれば、簡単に取ることができます。取った芯の部分に、水で濡らしたキッチンペーパーなどを入れておくと、キャベツが長持ちします。

 

キャベツの茎は、成長するために、葉から水分や栄養分を吸収しようとしますから、葉がダメになってしまうスピードが早まってしまいます。キャベツを買ったらすぐに茎を取るよう、習慣づけてしまいましょう。

 

キャベツの葉にある芯を取る

キャベツの真ん中にある芯は、芯に沿って包丁を入れることで、余計な葉を切らずに済みます。ロールキャベツに使用するときは、芯をつけたまま一度茹で、そのあと芯をそぎ落とすように薄くし、葉のほかの部分と厚みを揃えて使用します。

 

キャベツの葉から取った芯は、実は栄養価がとても高いので、そのまま捨ててしまうのは、かなり勿体ない部位です。火を通すことで甘味が出ますので、薄く切ってお味噌汁や炒め物などに利用するのがおすすめです。歯触りを楽しむなら、ピクルスなどもよいでしょう。

 

ただ外葉の芯は硬いことがあるため、ピーラーで皮に相当する部分を薄く剥いて使ってください。

 

おわりに

1年中食べられるキャベツは、なくてはならない食材の一つではないでしょうか。丁寧に扱えば日持ちもし、無駄なく使い切ることができます。キャベツの切り方は、そのための大切な要素となります。千切りも何度も繰り返すうちに、お店のようなふんわりしたものが必ずできるようになりますから、ぜひチャレンジしてください。