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家事
津久井 玲子

秋冬の季節に大活躍!白菜の料理別おすすめの切り方

「白菜の切り方はどの料理に使う場合でもいつも同じ」という方も多いのではないでしょうか?白菜は切り方によって生でも加熱後でも味が変わるのです。白菜を使うなら料理にあわせて切り方を変えてみませんか?白菜のおすすめの切り方をご紹介します。

白菜の切り方で料理の味わいが変わる?

白菜は生でも加熱しても美味しい葉野菜です。白菜は一般的にもなじみ深い野菜ですが、伝わったのは明治初期、さらに広く栽培されるようになったのは、日清・日露戦争の時に参戦した兵士が、原産国の中国から種を持ち帰ってからだとか。

 

アブラナ科の白菜は同じアブラナ科の野菜とすぐに交わってしまうため、種の収穫が難しい半面、品種改良はしやすい野菜です。そのため第二次世界大戦前から本格的に栽培されるようになりました。こうしてみると白菜は、意外と日本での歴史は浅い野菜なのです。

 

そんな白菜の現在の主流品種は、中の葉が黄色味を帯びる黄芯系になります。一般的には葉が巻いて球状になる結球タイプですが、品種によって巻きが緩かったり、そもそも巻かなかったりするものもあるのです。

 

そんな白菜は、生で食べるならそのシャキシャキした歯ごたえを活かしてサラダに、加熱して食べるなら定番の鍋や味噌汁にしても美味しく味わえます。

 

しかし、料理にあわせて切り方を変えないと、白菜の本当の美味しさは味わえません。「鍋で白菜を使うといつも芯だけ残ってしまう」という方は、鍋に適した切り方に変えてみましょう。白菜の使い方にあった切り方をご紹介します。

 

白菜を1/2・1/4にする切り方

まずは料理する前に、白菜を丸のまま買ってきたときの切り方からご紹介します。

 

スーパーなどではすでに1/2や1/4のサイズにカットされた白菜も売られていますが、生産直売所などでは丸ごと売られていることも珍しくありません。そのようにまだカットされていない白菜を買ってきた時は、1/2や1/4に切るところから始めましょう。

 

白菜を1/2にカットする時の切り方は、白菜の根元部分から包丁を入れていき、縦方向にまっすぐ切るようにします。このとき普通の包丁よりも菜切り包丁を使う方が楽に切ることができるのでおすすめです。

 

白菜をさらに1/4にカットしたい時には、同じ要領で根元部分から縦方向に切ってください。

 

このほかでは根元部分に先に軽く包丁で切り込みを入れてから切り目の間に手を入れ、両側をつかんで一気に葉先に向けて手で裂く切り方もあります。1/4にカットする場合には、先に十字に切り込みを入れておくとよいでしょう。

 

基本の白菜の切り方

白菜にも基本となる切り方がいくつかあります。最もよく使われる切り方でいえば、「ざく切り」があげられるのではないでしょうか?

 

「ざく切り」は生でも加熱後でも白菜の食感が感じられる切り方です。単に白菜の葉を3~4cm幅にざっくりと切るだけ。芯のほうが火の通りが悪いので、加熱する時は先に入れるようにしてください。

 

煮込んだ時などに味染みをよくしたいなら、芯の部分を「そぎ切り」にしましょう。切り口の表面積が大きくなるので、火の通りもよくなります。

 

切り方の手順は、まずは葉と芯とを切り分けてから芯の部分に斜めに包丁を当て、あとはそのまま手前に引くようにして切るだけです。全体の幅をそろえたい時には、根元に近い部分を縦に半分に切るとよいでしょう。葉の部分は適度な大きさにざっくりと。

 

白菜の基本の切り方の中には、もちろん「細切り」もあります。ただし、白菜の細切りは切った後の食感に合わせて2通りあるので、それぞれの特徴とともに覚えておきましょう。

 

シャキシャキとした食感を楽しみたい時には、繊維に沿って「細切り」にします。白菜を仕上がりの長さにあわせてざく切りにしたら、後は繊維に沿って細く切っていくだけです。

 

煮込んだ時にトロトロと柔らかい仕上がりにしたい時には、繊維を絶つように「細切り」にします。白菜の葉の根元の方から、繊維を切るように細く切っていけば完成です。

 

もう1つ覚えておきたい基本の切り方があります。それは「くし切り」です。葉がばらけないように切りすぎに注意しながら、白菜の芯の部分だけに切り込みを入れます。後は切り込みの部分からさくだけです。中心部分が取れないよう丁寧にさいてください。

 

白菜を美味しく楽しむためには、料理にあった切り方をする必要があります。しかし、そのためには基本の切り方をマスターしておくことが大切です。白菜の基本の切り方に難しいものは無いので、ぜひ覚えてください。

 

白菜の味噌汁におすすめの切り方

白菜を味噌汁に使うときにおすすめの切り方は「細切り」です。ただし白菜を細切りにする場合は、繊維にそって細切りにする切り方と、繊維を切るように細切りにする切り方の2通りがあります。

 

では味噌汁に使う白菜の切り方は、どちらの細切りが適しているのでしょうか?

 

答えは繊維を切るようにした細切りです。白菜の持つ水分が中からあふれだし、トロッとした食感に仕上がるため、とても美味しくなります。

 

白菜の切り方は簡単です。長さを考えて葉の大きさにあわせて縦に2~3等分にします。周囲の葉の部分だけを先に切り分け、芯だけを細切りにしてもよいでしょう。

 

次に白菜の繊維の流れを確認したら、繊維を断つようにして好みの細さに切っていきます。細切りにすることで味がよくなるだけでなく火の通りもよくなるため、調理時間を短縮する事もできて便利です。

 

白菜の芯の正しいとり方

白菜の根元中心部にある芯は、残しておくと外葉から中の新芽に向かって栄養を送り続けます。そのため外の葉ほど栄養が使われてしまって、どんどん旨みが減ってしまうのです。それを防ぐためには芯を取るしかありません。

 

丸ごとの白菜を買ってきた時は、保存する前に白菜のお尻の中心部にある芯を包丁でくり抜きます。包丁の先を差し込みすぎて、中の葉まで切ってしまわないように注意してください。

 

半分にカットずみの白菜を買ってきた時は、芯を三角錐に切り抜けば大丈夫です。1/4にカットずみの白菜の場合は、芯だけを斜めに切り落とします。

 

いずれも包丁で手を切らないよう、特に芯をくり抜く時には気を付けてください。

 

白菜のサラダや炒め物におすすめの切り方

白菜をサラダや炒め物に使う時におすすめの切り方も、味噌汁同様に「細切り」です。しかし、切り方は味噌汁の時とは逆になります。白菜の繊維を切るように細切りにしてしまうと、シャキシャキとした歯応えがなくなってしまうのです。

 

さらに白菜の中の水分も抜けて、せっかくの食感が台なしになってしまいます。そのため、サラダや炒め物用に白菜を切る時は、白菜の繊維を残すように切っていきましょう。

 

白菜を好みの長さにざっくりと切ったら、繊維にそって細切りにしていきます。白菜の繊維の歯ごたえも残すことができるのが、この切り方のメリットです。これだけで簡単にシャキシャキ感のある細切りが完成します。

 

炒め物にしても水分が逃げにくいため水っぽくならず、白菜のシャキシャキ感が残った美味しい炒め物ができるのでおすすめです。

 

白菜の鍋におすすめの切り方

白菜が一番活躍する料理といえば、やはり鍋ではないでしょうか?鍋といえば白菜を「ざく切り」にして入れるのが定番のスタイルです。

 

大きめにカットされた白菜は、加熱されてもしっかりと白菜の食感が残っています。しかも手間もかからないことから、時短したい時にもピッタリの切り方です。

 

さらにこのざく切りは、漬物を作る時にも便利な切り方のため、浅漬けやキムチづくりの時にもよく使われます。

 

しかし、せっかく白菜をたっぷりと入れて美味しい鍋料理を作ったはずなのに、芯だけいつも残っているという家庭も多いことでしょう。そのような時は、白菜の芯の切り方を変えるだけで、トロトロの美味しい芯に早変わりしてくれます。

 

それでは白菜の芯をどのように切ったらよいのでしょうか?鍋用の白菜は、芯だけを「そぎ切り」にするのです。

 

まずは白菜の芯の部分と葉を分けます。後は芯の部分を好みの厚さにそぎ切りしていきましょう。繊維に直角になるよう包丁を斜めに当てて、そのまま包丁をすべらせるように切ります。繊維を切ることで筋張ったかたさがとれ、中の水分も外にでてトロトロになるのです。

 

また、薄く切ることで口当たりは上品になり、味染みと火の通りもよくなります。残った葉の部分は薄くてそぎ切りにはできないため、そのままざく切りにして入れてください。

 

白菜の切り方で料理の味わいが変わる?

白菜は切り方で食感が大きく変わります。白菜が含む水分の抜け方や味染み、加熱した時の食感の変化も、切り方で大きく異なるのです。

 

これまでもご紹介してきたように、白菜本来の食感を残すなら「ざく切り」に、味染みのよさと火の通りのよさ、やわらかさなら「そぎ切り」に。どちらも鍋物に適した切り方ですが、できあがった鍋の味は大きく異なります。

 

「細切り」も白菜の繊維をどう処理するかで、できあがりの食感は全くの別物になるのです。白菜の葉に含まれる水分の抜け方が変わることでも食感に大きな影響がある、という点も見過ごせません。

 

白菜の切り方を料理にあったものにすることが大切な理由は、まさしく白菜の切り方1つで料理の味わいが変わるからなのです。

 

おわりに

白菜は生ではサラダに、加熱しては炒め物や味噌汁、鍋物などにと、幅広く活躍してくれる万能野菜です。切り方を工夫すればさらに様々な食感を生み出して、料理の味を引き立ててくれます。白菜は単なるかさ増し用野菜で終わるような食材ではありません。

 

切り方を駆使すれば、もっとその美味しさを知ることができるのです。今までは「鍋にしても芯だけ残って困っていた」という方も、白菜の切り方をマスターして白菜の全てを美味しく使いきってください!