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知っててよかった!お見舞いのお返しマナー|快気祝い・快気内祝い

病気や怪我が治っていよいよ退院。お世話になった方やお見舞いに来てくれた方に退院の報告と感謝の気持ちを伝えるためにお見舞い返しをしましょう。今回は自身の退院後に行うお見舞いのお返し(快気祝い・快気内祝い)のマナーとその方法について、マナーのプロ・金森たかこさんにお話を聞いてきました!

お見舞い返しの方法は? 現金はNG?

お見舞いくださった方に贈るお見舞い返し。お見舞いをする際は現金を贈ることが多いですが、お返しの際は品物を贈ります。

ここでは相手別の贈り物の相場や、オススメの品物についてご紹介しましょう。

 

お返しの相場

お見舞い金をいただいた方に感謝の気持ちを込めて贈るのがお見舞い返しです。
その相場は、いただいたお見舞い金の2分の1から3分の1程度が一般的。
「病気や怪我の治療に役立ててほしい」という気持ちを込めていただいたお見舞い金と同額のお返しをすると、その気持ちを無駄にしてしまうため、くれぐれも注意しましょう。

また、現金でいただくことも多いお見舞い金に対して、現金でお返しすることも失礼にあたりますので、日用品や食料品でお返しするのが最適です。

 

【相手別】オススメのお返し品リスト

 

ここでは、最適なお見舞いのお返し品をご紹介していきます。

お見舞いのお返しはおめでたいことではありますが、あくまでも怪我や病気といった災いごとを前提としたものです。
「災いごとを後に残さない」、「災いごとを洗い流す」という意味を込めて、食べ物のように消費するとなくなるもの、洗い流すためのタオルや石鹸といったものを贈るといいでしょう。

 

【親族の場合】
タオル、洗剤、カタログギフト など

【友人・知人の場合】
タオル、石鹸・ボディソープ など

【会社関係の場合】
小分けにされた日持ちのするお菓子、野菜ジュースなど健康的な飲み物 など

 

お返しにもGood「育てるタオル」

使い込むほどにふっくらする「育てるタオル」。
ギフトは、お手頃なフェイスタオルから、入浴剤付きのもの、プリザーブドフラワーのセットなど、ユニークな品揃えです。

【お返しでNGな品物】
お見舞いでお返しとしてふさわしくないものもあります。
次の品物はお返しとして選ばないようにしましょう。

●寝具
シーツや枕、パジャマなどの寝具は、病室をイメージしてしまう可能性があります。
贈られた方にとっては病気・怪我につながる、縁起の悪いものととらえられることもありますので、選ばないほうがいいでしょう。

●後に残るもの
先に「災いごとを後に残さない」ものを選ぶことをお伝えしましたが、その逆として長く使えるものは贈らないほうが無難です。
例えば、食器やインテリア、家電などは避けましょう。

 

“のし”の選び方

お見舞いのお返し品が決まったところで次はその品にかけるのし紙の選び方です。
お見舞いに対するお返しはお祝い事なので、のし紙はのしの付いたものを選びましょう。

水引は「蝶結び」と「結び切り」の二種類がありますが、お見舞いのお返しには、入院を「二度と繰り返さない」という意味を込めて、紅白の「結び切り」の水引を使います。

表書きは全快して退院する場合は「全快内祝い」「本復内祝い」。
退院後も、リハビリや自宅療養が残る場合は「快気内祝い」とします。

 

お返しをする時期は?

品物が決まったところで次はお返しをする時期です。
お世話になった方々に退院したことをすぐにでも報告したいと思うところですが、まずは日々の生活に慣れ、体調も安定する1週間から10日程度経ってからにするといいでしょう。

 

亡くなった場合は遺族がお返しをすべき?
家族や親戚が入院していた際にお見舞い金をいただいたけれど、入院中、または退院後に亡くなった場合ですが、基本的にその際のお返しは不要です。
お見舞いのお返しはあくまでも、「無事に退院することができました」ということをお報せする意味を込めて贈るものです。
お見舞いに来ていただいた方はお葬式にも弔問されると思いますので、「香典返し」の際にお見舞いに対するお礼も兼ねるようにするといいでしょう。
どうしても気になる場合は「お見舞い御礼」として、「香典返し」とは別にすることもあります。

 

お見舞いのお礼の書き方

 

お返しを直接お渡しできる場合は特に必要ありませんが、遠方の方には手紙やカードに感謝の気持ちを記したものを添えて贈りたいところです。
お返しに添える手紙は、次のような順で書いていくことが一般的です。

  1. 時候の挨拶
  2. 退院したこと、または退院後に関する報告
  3. お相手に心配をかけてしまったことに対するお詫び
  4. お見舞いに対するお礼
  5. お返し品を贈る旨
  6. お相手の健康を気遣う旨
  7. 結びの言葉

 

書き方例)

拝啓
 立春の候、○○様におかれましては、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

 このたびは大変なご心配をおかけいたしましたが お陰様で○月○日に無事退院致しました。
 入院中は、ご多忙の中お見舞いいただいた上に結構なお品まで頂戴し、誠にありがとうございました。 心より御礼申し上げます。
 つきましては 心ばかりですが内祝いの品をお送りいたしますのでご笑納ください。
 今後は 健康管理に留意してこのような事態に陥らないように注意する所存です。
 末筆ながら、○○様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたしております。
                                   敬具
平成○年○月○日

 

お返しする品物や時期、贈り方といったマナーをしっかりとふまえた上で、入院中にお世話になった方々に感謝の気持ちを伝えましょう。

 

金森たかこ

マナー講師・話し方マナーコミュニケーション講師。ウイズ株式会社社長兼西日本エリア代表。一般社団法人マナー教育推進協会代表理事副会長。ヒロコマナーグループ代表西出ひろ子に師事し、京都を拠点に全国の企業や学校でマナー指導を行う。「入社1年目ビジネスマナーの教科書」(プレジデント社)は、2017年度ビジネスマナー本売上げNO.1のベストセラーに。テレビ、新聞などのメディアでも活躍中。
株式会社ウィズ
ファストマナースクール