- 三崎りの
- Web Pacoma編集スタッフ
1991年生まれ。Webマガジン Pacomaの編集者です。フリーライターとしても活動し「週プレNEWS」や「日刊!SPA」などに執筆。
週末は、レースクイーンやイベントコンパニオンなどの仕事もしています。趣味は、ラジオを聴くことと犬の世話をすること。
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家族用シェアハウスでの子育てってどうなの?【新しい教育のカタチ】
次々と誕生し、暮らしの選択肢として定着してきた”シェアハウス”。最近では、「クリエイター向け」「ねこ付き」などテーマ性のあるところも登場していますが、Pacoma編集部が注目したのは、家族向けシェアハウス”青豆ハウス”。ここでは入居している8家族のうち、6家族にお子さんがいるとか。今回は、家族向けシェアハウスの子育て事情について、住民に話を聞いてきました!
有名な練馬大根の産地であり、今なお畑などが見かけられるのんびりとした住宅街の多い練馬区。池袋まで約10分、有楽町線と副都心線の2線が利用できる「平和台駅」に、家族向けシェアハウス「青豆ハウス」はあります。
前回は、青豆ハウスの企画・運営者であり、住民でもある青木純さん(株式会社まめくらし・代表)にシェアハウス内を案内してもらいました。話題の家族向けシェアハウス「青豆ハウス」に取材! 新たなシェアハウスのカタチとは
青豆ハウスには当初、青木さんファミリーにしかお子さんはいませんでしたが、この3年で5家族におめでたいお話があったとのこと。そこで今回は、「青豆ハウスの子育て事情」について、住民の方にお話を伺いました。
Facebookのメッセンジャーで『このベビー服ほしい人いる?』とコメントしあっています
去年11月に長女が生まれた会社員で現在は育休中の刀田(とだ)さん【写真左】と、去年2月に双子の女の子が誕生した岡田さん【写真右】。刀田さんは、入居当初、青豆ハウスで子育てをするとは想像もしていなかったそう。
「わたしは、結婚を機に青豆ハウスへ入居しました。『新婚生活をおもしろい環境で送りたい』という単純な理由で住み始めたので、ここで子どもを生み、育てるということまでは想像していませんでしたね。
でも、周りの家族に続々と子どもが生まれて、大家族のようにみんなで育てている様子を身近で見ていたら、わたしたちもここで子育てをしたいと思うようになったんです」(刀田さん)
夫婦でデザイン事務所を経営している岡田さんファミリーは、青豆ハウスの中で3番目にお子さんが誕生しました。初めての出産・育児で戸惑ったり、不安に思うこともたくさんあったそう。そんな時も、ここなら悩みを共感してくれる人が身近にいます。
「青豆ハウスで子育てをしていてよかったと思うのは、気分転換できること。デッキに出て、ほかのママとおしゃべりするだけで、気持ちが落ち着くんです。一般的なマンションやアパートの住民同士よりも距離が近いので、気軽に話しかけやすいんですよね」(岡田さん)
青豆ハウスはシェアハウスですが、プライベートな空間はきちんと用意されているため、べったりするわけでもありません。近すぎず、離れすぎず、ほどよい距離感があるのが居心地のいいポイントです。
「わたしは朝起きて、授乳して、家事をして、『今日は、ちょっと疲れちゃったな…』っていうときは、部屋のブラインドを閉じています。ここでは、気持ちが乗らないときに、無理してコミュニケーションをとる必要はないんです。でも、心に余裕があって、今日は誰かと話したい!という時は子どもたちと一緒に外へ出て、ほかの家族との触れ合いを楽しみます」(岡田さん)
コミュニケーションだけでなく、子育てグッズの貸し借りや保育園の情報交換も、ここに住むお母さんたちの助けになっています。
「Facebookのメッセンジャーで『このベビー服ほしい人いる?』『区役所でこんな情報をもらったよ』とコメントしあっています。子育て中のお母さんって、家庭や仕事の両立で、精神的にも肉体的にもストレスを抱えてしまいがちなんです。ここでは、そんな時、『ちょっと助けて』と気兼ねなく言えるんです」(岡田さん)
近くに頼れる人がいるだけで、気持ちがグッと楽になるそう。周りには子育ての先輩がいるため、子どもを預かってもらうこともでき、職場復帰も早められるメリットもあります。
しかし刀田さんは「ここは居心地が良すぎるから、復帰後もここで仕事ができたら良いな(笑)」と茶目っ気にこたえてくれました。
そばに頼れるママ友がいる――子育て中のお母さんたちにこれほど心強いことはないのではないでしょうか。
青豆ハウスでは、子どもだけでなく、親も豊かに暮らせる環境が用意されているような気がしました。ここからどのようなドラマが生まれるのか、今後も注目していきたいです。
取材協力:
ブルースタジオ
まめくらし
青豆ハウスの住人たちによる成長日記“そらと豆”
撮影:吉松伸太郎