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暮らしの工夫
Pacoma編集部

話題の家族向けシェアハウス「青豆ハウス」に取材! 新たなシェアハウスのカタチとは

リノベーションで絶大な支持を得ている会社「ブルースタジオ」がファミリー向けのシェアハウスをプロデユースしていたことをご存じですか。 場所は、東京・平和台。Pacoma編集部が、その全貌を調査してきました。実際に住んでいる方にも、住み心地を聞いたところ…。

シェアハウスといえば、”独身者向け”というイメージが強いと思いますが、最近は2人以上で住むことを前提にした”ファミリー向け”が登場しています。

今回Pacoma編集部が注目したのが、リノベーション業界では老舗の株式会社ブルースタジオが設計した「青豆ハウス」(東京・平和台)。8家族がまるでひとつの”大家族”のように暮らしている賃貸住宅ですが、その住み心地はいかに!?

青豆ハウスの企画・運営者であり、住民でもある青木純さん(株式会社まめくらし・代表)に案内をしてもらいました。

1階は、”みんなが集まる場所”に

1階には、ピザ窯や流し台などが設置されている広々とした中庭があります。ここでは年に1回、住民主催で夏祭りが開催されます。住民のお子さんもお祭りのような雰囲気を毎年心待ちにしているのだそうです。ここでは、地元出身の落語家による寄席や、餅つきなどのイベントも!

ただし、青豆ハウスには「住民だから何かをしなくてはいけない」というルールはありません。

「青豆ハウスの住民になると、植木の水遣りや共有部分の清掃などの共同で暮らす上での役割があります。ただし、ぜったいに守らなくてはいけないわけではありません。

なぜなら、青豆ハウスの住民の間には、”無理せず、気負わず、楽しむ”という家訓があるからです。例えば、『子どもの学校行事があるため、イベントに参加するのは難しい』と言えば、参加しなくても構いません。いい意味で、”いい加減”が成立しているんです」(青木さん)

2階は、”住民が佇む場所”に

中庭から伸びた階段をあがると、住民たちがのんびり日向ぼっこをしたり、”井戸端会議”ができるウッドデッキスペースがあります。

「春先はヨガをしたり、夏空の下では子供用プールを置いて水遊びをしたり、秋は月を眺めたり、冬は星空を見上げたり、一年を通して空と過ごす時間にはここにはあります。リビングの延長線の気軽さもあって、みんなよくでてきてついつい話し込んでますね。夕暮れ時なんかはとても気持ちいいので、黄昏泣きに困ったお母さんたちが次々に顔を合わせてお互いを励まし合うことも。」(青木さん)

シェアハウスでの”ご近所づきあい”は、子育てで悩むお母さんたちの悩みも軽減してくれるそう。

「まだ小さい子を育てているお母さんは、自宅で過ごすことが増え、友人などと会えなくなり、精神的にもふさぎ込みがち。でも”青豆ハウス”は、家から一歩外に出れば、同じ子育てをしている住民と話しをして、気分転換ができるんです。

最初は、私の家にしか子供がいませんでしたが、なんとこの3年で6家族におめでたいお話がありました。まるでひとつの大家族のように助け合っているから『青豆ハウスなら、安心して子育てができる』と思ってくれているのではないでしょうか」(青木さん)

住民の葉栗さんにお話を聞きました

シェアハウスで知り合ったご主人と結婚し、青豆ハウスに引越しをした葉栗さん。入居して3年、昨年お子さんも生まれて3人家族になった現在の住み心地について聞いてみました。

青豆ハウスを知ったきっかけ

「物件を探していた時、青豆ハウスのプロジェクトが発足したことを青木さんのFacebookで知ったんです。まだ完成もしていない状態だったけど、”ファミリー向けシェアハウスって面白そう!”と思ってしまい、即入居の申し込みをしちゃいました(笑)」(葉栗さん)

子育て中も食事会を気軽に開催できる

「子育て中だと、気軽に友人と外食に出かけたりすることができませんよね。でも、ここなら、ご近所さんとすぐに集まって食事会もできるし、軽く1杯なんてことも。強制的な雰囲気は一切なく、ゆるーく集まる感じなのもいいですね」(葉栗さん)

玄関部分の壁は、自分たちの好きな色を選べるようになっています。どの部屋も間取りはほぼ同じですが、ここの色で個性が出るそう。葉栗さんご家族の壁の色は、旦那様がワイン好きなため、ワインレッドをセレクト。

お風呂、トイレ、さらに◎◎が各部屋に!

”シェアハウス”という形はとっていますが、お風呂・トイレは各部屋についています。葉栗さんの部屋は2LDK(57.60㎡)で、3人家族にちょうどいいサイズなのだとか。さらに、プライベートのベランダがついているのもお気に入りポイントです。

「ベランダには、フックがついているから、ハンモックをかけることもできますよ! ここで読書をしたりすると、リラックスできますね。今後は、子供のために、鯉のぼりをつけたり、クリスマスやハロウィンの飾りつけもしたいですね」

問題が起きたら、みんなで乗り越える

問題が起きたら、住民で話し合って解決してもらうようにしています。そうすることで、家族同士のつながりが強くなり、絆が生まれるのだそうです。

「道行く人が、青豆ハウスの中庭にポイ捨てしたり、犬のトイレをさせたりする時期がありました。この問題を解決するために、住民たちで話し合った答えが、中庭に花壇をつくることでした。でも花を植えるだけでは解決しなかったのです。

そこで住人たちが “日々の出来事”や“今日は何の記念日か”とか思い思いに毎日黒板にメッセージを書くようにしたんです。いつしかご近所さんが立ち止まってくださるようになって、自然と清潔さが保てるようになりました。

近隣住民の方から『楽しみにしています』と声をかけられたり、お手紙をいただくこともあって。青豆ハウスという大家族の結束が生まれた瞬間でした」(青木さん)

青豆ハウスは、近隣住民と交流し、地域に溶け込むことで日々豊かに成長しています。これからどのように成長していくのか、楽しみでなりません。

取材協力
ブルースタジオ
まめくらし
青豆ハウスの住人たちによる成長日記“そらと豆”