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カルチャー
西方凌

西方凌「アンティークでちょっと男っぽいシェルフ」【理想の家具をDIY】

タレントの西方凌さんが、自身のDIYライフを語る連載。第4回目は大型家具をDIY! リビングにぴったりの、アンティークっぽくてちょっと男っぽいシェルフを作ります。お気に入りの小物や本をおしゃれに飾っちゃいましょう。

イメージしたものを、一から作る!

今回は、リビングに置く、シェルフに挑戦です。

これまで作ってきた中では一番「最初から最後までDIYしたぞ!」と言える作品ではないでしょうか。イメージはこれまで同様、アンティークっぽくてちょっと男っぽいシェルフ

あれこれDIYのヒントをネットで検索しているうちに、「脚立を使った」シェルフにたどり着きました。
 

ここがポイント!
ネットで検索をかける際、私はなるべく海外の家具の画像を見たいので、日本語ではなく英語で検索します。たとえば「脚立」は英語で「stepladder」、「棚」は「shelf」なので、「stepladder shelf」といった感じで。こうすることで、イメージを見失ったり迷ったりすることなく製作に取り掛かるまでの時短にもなります。

 

準備する

大きなものを製作する際、サイズ感を把握しておくことは重要です。

かと言って壁や床などに直接ペンで書くわけにはいかないので、私はマスキングテープを使って
「下描き」
しています。

この一手間で、「意外と大きかった」とか、「もう少し高さが欲しかった」などの小さな後悔をしなくて済みますよ。
 
サイズ感が決まったら、いつものようにDIYノートに細かい寸法などを記載して、必要な材料を購入します。

 
 

材料の準備ができたら、早速製作に取り掛かります。

 

脚立を組み立てる

脚立が地面と接するときの安全な角度は「75度以下」
イメージしていた幅と高さを考慮して、今回は73度にしました。

 

続いて、丈夫な脚立にするために、脚柱に踏み桟をはめ込む溝を掘ります。

 

今回はノコで切り込みを入れて、ノミで削っていきます。

 

左右で角度をつける向きを間違えないように気をつけて。

 

脚柱の、表にビスを打つところに、しるしをつけます。

しるしをつけた場所にまっすぐネジを打つため、また、ビスを打ち込んだ際に木割れしないよう、脚柱と踏み桟に、ビスより細いサイズのドリルで下穴をあけておきます(下穴の長さはビスと同じか、少しだけ短めが良いです)。

 

下穴を開けた箇所に、ビスを打ち……、

 

二つのはしごが完成! しっかりと固定されています。

 

天板も、二枚の板をダボで接合して作りました。
これを後に固定して開き止めをつけるのですが、その前に塗装をしていきます。

 

アンティーク風に塗装する

製作したはしごと天板に、釘やビスなどで傷をつけておきます。

こうすることで、オイル塗料の染み込み具合に差が出ていい感じの深みが出ます(キッチンの棚の記事参照) 。
 
さて、今回はオイルフィニッシュだけでなく、ブルーのペンキも塗ってみます。
ただ、アンティークさを出すために一工夫を。

 

オールクラックアップ」という塗料です。この塗料を塗って乾かし、上に好きなカラーのペンキを塗ると……、

 
 

このように、クラックが入ります。
こうして、ところどころペンキのひび割れをさせたり、

 

オイルフィニッシュの上から塗ったカラーのペンキを、ノコの背などで削ってはがしたりして、「使い込んだ感」を出していきます。

私はこの作業が大好き。
これまでの正確な数字の計算や繊細な組み立てとは違い、大雑把くらいが丁度いい、荒さも必要な作業。自分の思うままに、傷をつけて削っていきます(やりすぎに注意ですが……)。

 

さらに、極め付けにこの塗料!

みなさまご存知の「アンティークリキッド」です。 

テクスチャー強めなので、私は布でポンポンとのせて、伸ばしていきます。

 

オイルフィニッシュの傷周りなんかに染みっぽく塗ると、よりリアルな感じになります。

 

所々、ペンキを垂らしたりもしてみました。

アンティーク風にする作業、止めどきが肝心です。ついついやりすぎちゃうので。

 

こんな感じで塗装完了。いよいよ仕上げの組み立てです。

 

安い金具もアイアン金具で重厚感たっぷりに

今回も使いましたね、アイアン塗料。開き止めのチェーンと金具に塗りました。
小さな金具は質感が大切。ここに手を抜かないのが、完成度アップのポイントです。

 

取り付け位置を測り、鉛筆でしるしをつけてから金具を取り付けます。

 

完成!

一番上にビスで天板を取り付け、棚板をのせたら、完成です!

 

大きなものを製作するのは、工程が多く大変そうに見えますが、しっかりイメージして、計算・書き出しをしておくことで思ったよりスムーズに製作できます。

ぜひ、大きなものにも挑戦してみてください。

西方 凌(にしかた・りょう)

1980年生まれ。愛知県出身。短大卒業後、左官職人として働きながら日本テレビ系恋愛トーク番組『恋のから騒ぎ』に出演。第9期生として2002~2003年の全ての回に出演し、「左官屋」の愛称で親しまれた。2004年よりタレントとして活動を開始。CM・PV・雑誌に活躍の場を広げる。2011年によしもとクリエイティブ・エージェンシーに移籍。2012年 5月に、タレントの木村祐一氏と結婚。自身のブログでは、自らが手がける子供服ブランドの情報や、本格的な自宅DIYの様子などを発信している。
西方凌オフィシャルブログ