- 柴﨑 光一
- リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。
カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。
現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。
植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。
幼いころから生き物やもの作りが大好きで、庭木・草花・観葉植物を使ったガーデニングの世界を開拓しています。
日本とカナダでの造園・庭師の経験に加え、趣味の植物やコケの収集、植物アート作りを生かして、 みなさんに植物や庭の魅力をお届けします!
お気に入りの庭を守るために!ガーデニングで猫対策のコツ
自宅の庭で家庭菜園やガーデニングをしていると、ときどき目にする猫のいたずらした痕跡やふん尿。放置しているといつのまにか猫がたくさん集まってしまうことも。今回は猫対策になるおすすめのハーブや草花、庭木の種類、コツや注意点をご紹介します!
猫が庭に集まる理由とは?対策をする前に知っておくべきこと
庭で猫のふん尿やいたずらを発見したときは、すでに猫が住処にしていることが多いです。猫の行動範囲は意外と狭く、私有地と隣の家を行き来していたり、もしくは自宅の庭だけで過ごしていることも珍しくありません。
発見次第、猫対策するのはもちろんですが、まずは、猫の習慣を知っておくと、対策するときに便利です。
猫にとってガーデニングする庭は快適な場所
一度気に入った場所からなかなか離れず、縄張り意識も強い猫。行動範囲も狭く、比較的100mほどの範囲内で1日を過ごすといわれています。
猫が庭でふんや尿をするのは、土や砂が敷かれたやわらかい場所、人や犬もいない静かな場所など、猫にとって快適な場所があるから。また一度トイレと決めた場所は、執着心も強いため、猫対策しなければ、猫はずっと居ずわり続けます。
ふんや尿をした痕跡を発見次第、すぐに猫対策をして、快適なガーデニングができるように、庭を守りましょう!
ガーデニングも楽しくておすすめ!猫対策になるような庭づくり
フェンスや網を張ったり、音や薬品のアイテムを使ったりなどさまざまにある猫対策。しかし、設置の仕方や置き場所などで効果を得にくかったり、そもそも設置するのが大変だったりするものもありますよね。
また、ものを使って対策しようとすると、庭の景観が崩れることもあります。庭の景観が崩れず、ガーデニングも楽しめるよう、猫が苦手な植物を植えて猫対策するのがおすすめです。
猫が苦手とする植物には、香りがするものやトゲがついたもの、猫にとって踏み心地が悪いものなどがあり、種類を選べば効果をより多く得られて、庭を美しく彩ることもできます。
猫対策におすすめ!ガーデニング初心者でも育てやすい植物
匂いや感触などに敏感な猫は、植物が出す香りや、トゲのついたものが大嫌い。また、地面を覆い隠すような植物を植えると、猫がトイレできず、踏み心地も悪いので、猫は近寄りにくいです。
猫対策をするなら、ガーデニングも楽しめるようさまざまな種類の植物を植えて、オシャレで、猫が侵入しにくい庭づくりをしてみましょう!
強い香りで対策!猫よけにもなってガーデニングも楽しめる
猫はシトラスやネギの独特の香りや、匂いの強い植物が苦手です。猫の嗅覚は人間の嗅覚よりもかなり優れているため、より強烈に感じやすいようです。
また、猫よけだけでなく虫よけにもなるものも多いので、ガーデニングのときは蚊にさされにくく、ストレスにもなりませんね。
ただし、ミントやタイム、タンジーなどの草花は、放置すると私有地の外に広がってしまったり、ほかの植物を覆い被したりしてしまうことも。
植えるときは、石や木の仕切りを立てた花壇の中で育てたり、定期的に摘芯したりなど対策や管理をしましょう。
ハーブ
- ローズマリー
- レモングラス
- ペパーミント
- チャイブ
- タイム
- タンジー
野菜
- ニンニク
- ネギ
- タマネギ
草花
- マリーゴールド
- カイナハイブリッド
庭木
- レモンやミカン、ゆずなど柑橘系の木
- ユーカリ
グラウンドカバーで対策!猫がトイレできず、近寄りにくくておすすめ
土や砂がむき出しになっている箇所があれば、地面を覆い隠すようなグラウドカバーを植えてみましょう。地面を隠すことで、猫がトイレできず、住処にもしにくいです。
私有地の周りを囲む庭木の下に植えたり、花壇の空いたスペースに、隙間なく植えるのがおすすめ。庭の景観もよくなり、花壇の見た目もオシャレです。
背が低くて、つるや茎、幹をはうように伸ばすアイビーやセダム、コニファーなどは、猫にとって踏み心地も悪く、足を踏み入れづらいです。
また、キボウシやアジュガ、オタフクナンテンは、猫の目の高さほどあるグラウンドカバーなので、猫が近寄りにくく、茂みの中に入ろうとしません。猫が侵入しづらくなるよう、私有地の周りに植えましょう。
草花
- アイビー
- セダム
- キボウシ
- ツルニチソウ
- イブキジャコウソウ
- シバザクラ
- アジュガ
低木
- オタフクナンテン
- オールドゴールド(這性コニファー)
- ハツユキカズラ
トゲのある庭木で対策!猫が敷地に侵入しないよう周りに配置
葉や幹にトゲのついた庭木を植えて、猫が物理的に入ってこないよう対策するのもおすすめ。猫が侵入しそうな敷地の周りや、玄関先に複数の株を植えると効果を得やすいです。
また、庭に地植えするだけでなく、鉢植えで育てるのも便利!移動が簡単にできるので、猫が侵入して欲しくない場所に固めて置いておくと、猫が近寄りにくく、あきらめて住処にしなくなります。
トゲのある植物は、基本的には低木で育つものが多く、剪定などの管理が必要です。触れてしまうと猫だけでなく、人間も怪我をすることもあるので、剪定をするときは、怪我をしないよう手袋や長袖を着用しましょう。
低木
- ランタナ
- ピラカンサ
- バラ
- ハナマス
- ヒイラギ
- ヒイラギナンテン
おわりに
猫対策には植物が効果的で、庭に植えることで、猫が近寄りにくくて、ガーデニングも楽しめます。植える植物の種類を選べば、オシャレに庭づくりもできて、家庭菜園やガーデニングもさらに楽しくなります。
また、植物に水やりをするときは、スプリンクラーを使ったり、病害虫の予防をするときは、木酢液をかけたりすると、猫はさらに近寄りにくくなるのでおすすめです。
しかし、猫に虐待するような行為は、犯罪ですので絶対にやめましょう。ぜひ猫が侵入しにくい庭づくりをしてくださいね!