- 柴﨑 光一
- リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。
カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。
現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。
植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。
幼いころから生き物やもの作りが大好きで、庭木・草花・観葉植物を使ったガーデニングの世界を開拓しています。
日本とカナダでの造園・庭師の経験に加え、趣味の植物やコケの収集、植物アート作りを生かして、 みなさんに植物や庭の魅力をお届けします!
ガーデニングをベランダで楽しもう!マンションレイアウトの仕方
ベランダが狭くても、家具や観葉植物のレイアウトの仕方次第で、ガーデニングが楽しめて、リラックスのできる空間がつくれます。今回は狭いベランダでもたくさんの植物が育てられるような配置の仕方や工夫、少しでも広く見えるようなコツをご紹介します!
狭いベランダでもできる!壁を使ったガーデニング
植木鉢やプランターを目の高さに近くなるように
・壁掛けタイプ
植木鉢やプランターなど植物を置くスペースがないときは、できるだけ壁を使ってレイアウトしましょう。スチール製のメッシュパネルを壁に平行になるように貼り付け、小さな植木鉢を引っ掛けます。植木鉢は、プラスチックやヤシ繊維でできた植木鉢など、できるだけ軽いものを使います。
また、観葉植物など置く場合は、土や培養土よりも、ミズゴケで鉢土の重さを軽くすると、メッシュパネルは壊れにくくなるのでおすすめです。
・ウォールシェルフ
メッシュパネルで植木鉢を引っ掛けるだけでなく、ウォールシェルフといわれる壁に備え付けらた棚をDIYして、プランターを置けるように工夫することも。倒れないよう脚をつけたベニヤ板を一枚に、棚を取り付けて、植木鉢やプランターを置きましょう。
ベランダ上部や手すり付近のスペースを有効活用する!
植木鉢やプランターの形や置き方を工夫して、動きのあるガーデニングスペースに
ベランダの天井近くや手すり付近は、洗濯物や布団などを干すときに必要なスペースです。しかし、意外とベランダの両端の空間は、持て余していることが多い場合も。まずは、ベランダのあいたスペースが、有効活用できるかチェックしてみましょう!
・天井部分
天井にスペースがあれば、植木鉢がハンギングできるようにフックやネジを埋め込み、オシャレなガーデニングをしてみましょう。フックがついた植木鉢や、紐やロープでできたマクラメ編みで吊すのもOK!
花や葉が下へ垂れるようなペチュニアやアイビー、葉が大きく広がって、こんもりとした姿になるネフロレピスや、アジアンタムなどのシダ植物、ハーブで楽しむならタイムなどを植えて、明るくて華やかなベランダにしてみましょう!
・手すりやフェンス付近
手すり付近には、フェンスに引っ掛けられるようになったプランターホルダーや、手すりに引っ掛けて固定するプランターなどを使って、ガーデニングスペースを広げましょう。
プランターには、ダイアンサス(ナデシコ)やジニアなどの花、ヒューケラやコリウスなどのカラーリーフ、さらにはイチゴやニンジンなどの野菜が育てやすくておすすめ。
ガーデニングツールの収納スペースにも工夫を
ベランダに置けるような、機能性のある家具を使う
・ベンチボックスを置く
ガーデニングをしていると、手袋やハンドショベル、土や肥料の袋など、たくさんのガーデニングツールや資材、材料がスペースを取ってしまうこともありますよね。狭いベランダだと、ガーデニングツールだけで床がいっぱいになってしまうことも。
収納棚とイスが一体型になった機能性のあるガーデニング用のベンチボックスなら、ガーデニングツールを1つにまとめて収納でき、トップにはクッションを敷き並べるとソファーのようにゆったりと座れます。ベンチボックスを選ぶときは、雨風や紫外線に強い耐久性のある、樹脂製や天然木製のものがおすすめ。
・植物用の棚を置く
小さなテーブルさえもベランダに置くスペースがなければ、植物を置く棚と兼用します。ティーテーブルの役割もありつつ、草花や観葉植物なども置けて実用的でオシャレな見た目のベランダが演出できますよ!
ソファーや棚を設置するときは、ベランダの床や壁にあった色や素材、またはソファーや棚の素材とあったものを選んで、よりハイセンスなベランダをつくってみてくださいね。
ベランダが広く見えるようにレイアウトしてみよう!
ベランダの床に置く植木鉢やプランターの高さ・位置を決める
・床を見えるように設置
育てる植物が増えると、植木鉢やプランターの数も増え、ベランダもますます狭く感じますよね。床に植木鉢などを置くときは、できるだけ床が見えるように脚のついたスタンドを使って、広く見えるように工夫しましょう。床が見えるようにものを置くことで、床面積が増え、目の錯覚で空間が広く感じることがあります。
また、植木鉢やプランターの下に空間が生まれると、床の熱を感じにくくなり、鉢土の温度が上昇しにくく、植物が根腐れしにくくなることも。植木鉢用のスタンドがなければ、チェアーやテーブルを使って、高さをあげてみましょう。
・出入り口付近にものは置かない
ベランダの出入り口付近に大きなソファーや棚、プランターなど置いてしまうと、奥が見えなくなってしまい空間が狭くみえることも。できるだけ、入り口付近には、背の低い棚や植木鉢を置いて、奥行きのあるベランダに見えるように配置しましょう。
おわりに
植木鉢やプランターの形や設置の仕方、家具を置く位置やコツを知れば、狭いベランダでも、ガーデニングが楽しめて、リラックスのできる空間がつくれます。
ただし、共用部であるマンションのベランダは、管理規約によってはガーデニングが禁止になっていることも。作業を始める前には、必ず規約の確認をしてくださいね。また、家具によって置けないものもあり、避難経路を塞ぐような行為は絶対にやめましょう。
ぜひ、周囲の住民の方に迷惑がかかっていないか配慮しながら、ベランダを快適空間にしてみてくださいね!