
- 川村愛美
- 大阪在住のライター。WEBメディアにてライフスタイルやDIY、家事などについて執筆。シンプルで丁寧な暮らしをテーマに夫と娘と小さくてこだわりの詰まった家で暮らしています。趣味は読書と映画鑑賞。
「モノの量を減らすことが片付けの第一歩」という考え方に縛られず、好きなモノに囲まれて、心地よく暮らす”〇〇好き”な4人をピックアップ。自然と整う収納のヒントを見つけてください。
海外のインテリア雑誌から抜け出てきたような、口尾さんのキッチンはお店のディスプレイのように収納された食器や鍋、調理器具のほとんどが、海外で出会ったモノたち。
「どれも自分の「好き」を基準に選んだものばかり。なので、いろいろな国のものがあっても、好きなテイストでゆるく統一されているのかもしれませんね。実は何に使う調理器具か分からないけれど、買っておこうということもけっこうあるんです。外国での出会いは一期一会。気に入ったら買ってしまいますね。」と話す口尾さん。
食器の並べ方や、調理器具の置き場所はその時々の気分で変化していて、フライパンやグラス類など定位置が決まっているモノもあるのですが、それ以外は、どこに何を置く、といったルールは特にないそう。
(口尾さん)「模様替えが好きなので、変化を加えるとやる気が出るんですね。なので、固定概念にとらわれずに、外国のバザールのような感じで、置いたり、吊るしたり、重ねたりしています。」
とはいえ、「トレーやザルは重ねる」「形状がバラバラのモノや、乾物類はネットのバッグに入れて吊るす」「使用頻度の高いものは作業スペースの近くに」といった”法則”はあるそう。
(口尾さん)「それと、お鍋や調理器具を吊るすS字フックをかけているバーや天井フックは、内装工事の際に設置してもらいました。調理器具は重量があるものも多いので、そこはこだわりといいますか、気を付けています。」
缶詰や乾物などを深めのお皿にひとまとめ
普段あまり使わない大皿やザルを「一時置き場」として活用。まとめるだけできちんとして見えるし、何があるのか一目瞭然。使い忘れによる賞味期限切れも防げます。
中皿には野菜を置いてバスケット代わりに
食器は棚に入りきらないほどあるので、野菜などを置いておくのにも使います。野菜の色や形とお皿を合わせてスタイリングするのも楽しいですね。
お盆も「一時置き」に活用!使いやすく、見栄えも◎
キッチンには調味料やスパイス類もたくさん。よく使うものはお盆やワゴンに入れて作業スペースの近くに。料理教室でその都度、使うものを入れ替えています。
意外なモノこそ活用
ワインのボトルラックにカップやざるを収納。本来の用途にこだわらない使い方をするのも口尾流。元々は洗ったワインボトルを乾かすためのラックに、カップやざるなどを収納しています。
ダクトレールを利用してディスプレイ風収納に
ダクトレールからフックでポールを吊るし、さらにS字フックで鍋やカッティングボードを掛けています。海外のバザール風っぽく収納できるのがお気に入りです。
天井用フックにつっぱり棒を通し、S字フックをかけて調理器具を吊るしたり、天井からチェーンを吊るしS字フックを数か所にかければお手軽な「吊るす収納」に。
レンジフードに磁石でくっつくフックを付ければ、フライ返しなど、あまり重くない調理器具の収納にもできますよ。口尾さんはレンジフード下の壁にステンレスのバーを固定して、フライパンやレードルなど、よく使う調理器具を掛けて吊るしています。
「元々バーベキューが好きだったのですが、あるときダッチオーブン料理にハマって、そこからキャンプに開眼して今年で3年目になります」と話す西垣さん。
西垣さんは増えたキャンプ道具のために、有効ボードの壁面収納をDIY。賃貸なのでアジャスター金具の「ディアウォール」と使って柱を立て、そこに有効ボードを設置し、壁面収納作りは一段落したところだそう。
(西脇さん)「自己満足ですが、眺めながら「いいなあ」とお酒を飲んでいます。見た目だけでなく、機能性にも大満足です。キャンプの日数や行き先によって持ち物が変わるんですよね。この壁面収納にしてから、必要なモノだけを厳選して荷造りできるようになりました。」
ギアはゆるっとカテゴリー分け
ランタンは1つのコーナーにまとめるなど、ギアのカテゴリーごとに場所をゆるく分けています。そうすることで、少し統一感が出て、整って見えますよ。
頻用ギア派ケースにまとめる
キャンプで必ず使う道具は決まっているので、それらはケースにざっくり入れています。キャンプに行くときはそのケースを持っていけばOK!便利です。
多種多様なフックが大活躍
Jフックや棚付きのフックなど、様々なフックを使用。棚付きであればグラスが置けた!と、収納できるモノが格段に増えるので機能性も見栄えも上がります。
ハンガーで雑誌を”見せる収納”
棚に雑誌が収まらなくなって…。好きな雑誌の表紙も見えるように収納したかったので、ハンガーに吊るして見たら、意外とハマりました。
子供のころからDIYが好きだったというKUMAさんがアクアリウムと出会ったのは、今から2年前のことだそう。
「小さなボトルにベタ1匹のアクアリウムを買って、SNSを始めたらいろいろな人の投稿に触発されてハマりました。でも水槽のフィルターやバケツといった、インテリアに素材感や色が合わないアイテムも増えてしまって」と話すKUMAさん。
そこで”見せる”と”隠す”を両立する収納をDIYして、アクアリウムが主役のリビングを完成させました。
(KUMAさん)「猫のためにキャットウォークもDIYしたのですが、登ってもらえなくて。なので、植物を置くスペースに変更しました。そんな風に、柔軟に対応できるのも、DIYのいいところですよね。いま1LDKの賃貸に住んでいるのですが、いつかもっと広い空間をDIYしたいです。」
ウッドウォールを作り水槽の鑑賞スペースに
柱を立てるアジャスター金具、2×4材を3本、1×6材を大量に使って幅182cmの壁一面を板張りにDIY。両サイドの板裏にはLEDのライトを貼っています。
ウッドウォールの作り方
鑑賞スペースは今も着実に進化中!
天板下のキャビネットを黒く塗って、雰囲気をアップデート中。これが完成したら新しい水槽を立ち上げようと思っています!
空間を活かした”映える棚”
扉から壁、天井までのデッドスペースには棚をDIY。元々、キャットウォークとして作ったので、棚に段差があるのですが、それがグリーンにも意外とマッチ。
生活用品はボックスに入れて収納
部屋の雰囲気に合わないモノや生活用品はボックスに。部屋をグレーとブラウンでほぼ統一しているので、収納ボックスも同じ系統の色であわせています。
「机まわりのケーブルマネジメントは、完璧にしすぎないことがすっきりさせるポイントです。新しいガジェットが増えれば、ケーブルも増えます。なので、ケーブルの収納は必要に応じて、進化させられる柔軟性があったほうが便利。」と話す平岡さん。
モニター本体から延びるケーブルはアームに格納し、そのまま机の下に置いたキッチンワゴンへとつながっています。
(平岡さん)「モニターにつないでいるPC本体もワゴンの中です。モニターアームを導入するだけでも、見えるところのケーブルがかなりすっきりするのでおすすめです。ワゴンの中はケーブルも含めて、使い勝手を優先して収納しています。」
複数のケーブルを束ねてモニターアームにはわす
モニターと接続している複数のケーブルは、まず結束バンドなどで1つに束ねます。それからモニターアームにはわせていけば、モニター下からケーブルが垂れない状態に。
束ねたケーブルはアームからデスクへ
ケーブルは結束バンドでアームに固定。そこからデスク下まで配線します。正面から見ると、ケーブルがアームと一体化したように見えて、ケーブルレスっぽくなりますよ。
延長コードを隠すならケーブルモールを活用
ケーブルを壁に沿わせ、まっすぐに配線することができるケーブルモール。壁と似た色のケーブルモールを使えば、ケーブルが目立つことなくきれいに配線できるのでおすすめです。
充電ケーブルはキャッチャーでまとめる
モニターやPCとつなげた充電ケーブルは垂らしておくと散らかって見えるので、ケーブルキャッチャーでまとめてあります。
キッチンワゴンが大活躍!
デスク下のスペースを有効活用したくてたどり着いたのが、キャスター付きのキッチンワゴン。足元に散乱しがちなアダプター類を、ケーブルごとごっそりと入れておけるので重宝しています。
”操作が必要なもの”は上段に置く
電源を入れたり、操作したりする必要があるものはワゴンの上段に。
”操作がいらないもの”は下段に
接続したままで普段ほとんど操作しないハードディスクのストレージや延長ケーブル、電源タップなどは、ワゴンの下段にまとめて入れています。
お気に入りの作品を置くだけで印象が整う!
コンセントとケーブルが見えないだけで部屋の印象に差が。コンセントまわりが見えていると、どこか散らかった印象になるので、写真を飾って目隠しにしています。
好きなモノに囲まれて、心地よく暮らしている”〇〇好き”な4人の、自然と整う収納をご紹介しました。「モノの量を減らすことが片付けの第一歩」という考え方に縛られず、自由な発想でDIYするといいのかもしれませんね。