- 河村ゆかり
- 広島県出身、巳年、乙女座、O型。 1夫2娘1孫ありのフリーランス編集&ライター。
これまで携わった企画は、育児、インテリア、インド、占い、ガーデニング、敬語、コミックエッセイ、クラフト、クリーニング、辞典、図鑑、スノーボード、ダイエット、ペット、マナー、マネー、メンタルトレーニング・・・以下割愛。
嫌いなもの「波風と熱帯夜」。人生の目標は「平々凡々」。
しっとりとした秋の風情を醸す花!シュウメイギクの育て方
シュウメイギクは「秋明菊」。名前に秋の文字を冠する、秋にふさわしいしっとりとした雰囲気を醸する草花です。花苗も多く出回り、入手も容易。ぜひ庭やベランダで育ててみませんか?
和庭にも洋庭にも似合うシュウメイギクをきれいに咲かせるコツ
いかにも和庭の花のように思えるシュウメイギクですが、、モダンな洋庭のアクセントにもなり、ナチュラルガーデンのコーナーにも似合います。栽培適地や育て方のポイントをおさえて、たくさんの花を咲かせましょう。
シュウメイギクとは?
和のイメージが強いシュウメイギク(キンポウゲ科)。英語でも「ジャパニーズ・アネモネ(Japanese anemone)」と呼ばれますが、原産地は意外にも中国。古い時代に日本に伝わり、広まって、いまや日本各地で自生する姿も見られます。
シュウメイギクは、草丈50~100㎝。8~11月が花期ですが、花びらに見える薄紫や白の部分は萼片(がくへん)。細い茎の上に付き、秋風に触れる姿が優美です。
シュウメイギクはしっかり根付くと、太い地下茎を伸ばしてよく増え、あまりの手のかからない多年草です。耐寒性に優れ、冬は地上部が枯れますが、地中で根は生きています。春になるとまた芽吹き、夏の暑さがひと段落するころに花茎をのばし、秋に開花…というサイクルです。
シュウメイギクは、比較的日陰にも耐える性質のため、シェードガーデン(日陰の庭)に植栽されることもあります。鉢植えでもよく育つので、ベランダガーデンにもどうぞ。
シュウメイギクの栽培適地
シュウメイギクは、日当たりのよい場所よりも、半日蔭の場所を好む植物です。あまり日が強く照りつけるところだと、葉が乾燥し、草丈が伸びず、生育不良になりがちです。特に夏の高温や、ひどい乾燥は大敵!
ただし、一日中日のささない日陰になると日照不足に。花が咲かなくなりますから、ある程度の日差しは必要です。庭に地植えする場合には、フェンスや生垣の側、庭木の株元などがおすすめ。
また、水はけのよい土壌に植えることも大切です。水はけが悪いと、根腐れを起こして枯死することもあります。地植えする際には、腐葉土などをしっかりとすき込み、水はけを改善させましょう。
シュウメイギクの水やりと肥料
庭にシュウメイギクを地植えする場合、しっかりと根づけば定期的な水やりは必要ありません。もし長く雨が降らず、非常に乾燥した状態が続くようなら、そのときだけ水やりを。
鉢植えは乾きやすいため、鉢土が乾いた段階で、しっかり水やりをします。水やりは、鉢底穴から水が滴るまで、たっぷりと与えましょう。水が切れると、最悪の場合は枯死してしまいます。日々、鉢土の乾き具合のチェックを欠かさずに!
地植えのシュウメイギクへの肥料は、春と秋に与えます。鉢植えのシュウメイギクは、肥料切れしないように注意を。肥料が足りないと、花つきが悪くなります。芽吹く春先や秋には、置き肥や液肥を規定量与えましょう。
なお地植え・鉢植えに関わらず、夏の高温シーズンには、肥料を与えないでください。根を痛めてしまいます。シュウメイギクの開花が終わった頃には「お礼肥」を。来年も美しい花を咲かせるために、油粕や化成肥料を与えるのが、シュウメイギク栽培のコツです。
シュウメイギクの植え付け・植え替え
シュウメイギクの植え付け・植え替え適期は、3~5月、または9~10月です。地植えにしたシュウメイギクは、地下茎を伸ばしてどんどん増えていきます。しばらくはそのままにしておいてよいのですが、植え付けから数年を経ると、どんどん窮屈に。生育不良になるようなら、株分けをして植え直しましょう。
鉢植えのシュウメイギクは、毎年植え替えをしないと根詰まりが心配です。鉢を大きくするか、株分けして一株ずつ鉢に植え替えます。
なお、鉢植えの花付きのシュウメイギクを買ってきて、地植えにする、または別の鉢に植えなおす場合には、根を痛めないように根鉢を崩さず植えるのがコツです。
シュウメイギクの育て方のコツ
シュウメイギクは直射日光が苦手です。特に株元に強い日差しが当たると、地温が上昇し、株が弱ってしまいます。ワラやバークチップなどでマルチングしておくとよいでしょう。寒さには強いので、冬の防寒は必要ありませんが、霜柱で株が浮き上がるのを防ぐ目的ではマルチングが有効です。
シュウメイギクはいくつもの茎が発生して、こんもり茂る性質。株の風通しを良くするためにも、花が枯れたら花だけではなく、花茎ごと切り戻しましょう。また、開花に関係なく、株が込み合いすぎたり、予想外に地下茎が伸びて広がったりするようなら、適宜間引きを。
ベランダガーデンでもよく育つシュウメイギクですが、シーズンごとに鉢を移動させるのが栽培のポイントです。夏は直射日光を避けて、半日陰になるところに。どんどん成長する春になれば、日向でしっかり日に当てるとよいでしょう。
おわりに
いかがでしたか? シュウメイギクは毎年花を楽しめる多年草です。難しい栽培テクニックも不要なので、ぜひ育ててみてくださいね。