- 柴﨑 光一
- リゾートガーデンスタイル専属の庭師×Webコンテンツクリエイター。
カナダのトロントで造園士を、その後日本で花屋のバイヤー・鉢物の管理・アドバイザーを経験した後、ヤシの木を主体とするリゾート・ドライガーデンの造園士に。
現在は、リゾートガーデンスタイルの社会福祉施設・DOG CAFEの専属庭師に加え、畑の開拓・管理、SNSも兼務。
植物を専門とするWebコンテンツクリエイター、ガーデニング商品の監修者としても活躍中。
幼いころから生き物やもの作りが大好きで、庭木・草花・観葉植物を使ったガーデニングの世界を開拓しています。
日本とカナダでの造園・庭師の経験に加え、趣味の植物やコケの収集、植物アート作りを生かして、 みなさんに植物や庭の魅力をお届けします!
プランターで栽培!ブロッコリーの育て方やコツを紹介
ブロッコリーは夏に種まきをすると、植木鉢やプランターなど、小さな家庭菜園でも育てらることを知っていますか?寒さに当てることで、大きく生長するので冬の季節がとても大事。今回はブロッコリーの育て方や、プランター栽培のコツなどをご紹介します。
プランターで成功させよう!ブロッコリーの育て方
ブロッコリーの基本情報
・科名:アブラナ科
・属名:アブラナ属
・原産:地中海沿岸
・発芽温度:20〜25℃
・生育適温度:15〜20℃
・生育場所:明るい日向
・株間:40cm
ブロッコリーの種まきは冬と夏の2回|プランターでおすすめの育て方は?
ブロッコリーの栽培は年に2回行え、冬と夏に種まきが可能。選ぶ品種によっても異なるので、確認する必要もあります。
冬まき:2月〜3月中旬/収穫:5月下旬〜6月下旬
夏まき:8月中旬〜9月中旬/収穫:11月〜2月
ブロッコリーをプランターで育てるなら、夏まきがおすすめ。ブロッコリーの食用部である花蕾(からい)は寒さに当てることでできます。
夏に種をまいて、冬に収穫する育て方の方が、しっかりと低温で育てられ、花蕾を大きくさせることが、冬まきよりも簡単です。冬まきだと加温させて栽培しなければならないので、初心者や家庭菜園では難しいです。
ブロッコリーには3つの種類|初心者に向いたものは?
ブロッコリーには種まきから収穫までの日数が品種によって違います。120日を基準とし、それよりも早いものを「早生(わせ)種」、それより遅いものを「晩生(おくて)種」その中間である120日前後のものを「中生(なかて)種」に分けられます。
初心者の方は、栽培期間の短い早生種を選ぶと、失敗のリスクが減り、枯らしにくく、育て方も簡単ですよ。
ブロッコリーをプランターで栽培!育て方のポイント5
ポイント1. プランターや植木鉢は大きめのものを用意
ブロッコリーの株はとても大きく育つ野菜。根も真下へと伸びる直根タイプで、大きくて深い植木鉢やプランターが必要です。直径が30cm以上で深さが30cm程度の10号サイズや30型サイズ以上のものがおすすめ。
ポイント2. 鉢底石を入れて水はけよくしよう!
ブロッコリーは寒冷地の乾燥した地域で育つため、湿気にはとても弱い野菜。プランターや植木鉢には鉢底石をしっかりと入れて通気性のよい環境を整えてあげてください。
ポイント3. 培養土を使って、用土は準備
ブロッコリーをプランターで育てるなら、あらかじめ元肥が入った野菜用培養土を使うのがおすすめ。育て方もシンプルになり、すぐに始めやすいです。
ポイント4. 防虫対策はしっかりと
ブロッコリーはキャベツやダイコンが属するアブラナ科の植物。アブラナ科の植物が持つ匂いには、害虫を呼び寄せる効果があり、食害されてしまいます。網やネットをしっかりと張って防虫対策をしましょう!
ポイント5. 日当たり・風通しのよい場所で管理
ブロッコリーはジメジメした場所では育たないので、日当たり・風通しのよい場所で育ててください。病害虫に遭うリスクも減りますよ。
プランターでのブロッコリーの育て方
プランターで成功させるブロッコリーの育て方とは
1. まずは小さくボットに種まき
種をプランターにまかず、まずは直径6〜9cmの2〜3号ポットにまきましょう。1つに3〜4粒まいて、水をたっぷり与えてください。夏まきの場合は、日陰を作ってあげて涼しい環境で管理します。
2. 本葉が出てきたら間引き
本葉が出てきたら、間引いてあげましょう。苗が隣り合っていると生長が緩慢のほか、徒長もしてヒョロヒョロになってしまいます。別のポットに1株ずつ移してあげてくださいね。
3. ブロッコリーの苗の本葉が5枚になったら移植
ブロッコリーの苗の本葉が4〜5枚に展開したところで、プランターまたは植木鉢に移植します。苗はできるだけ1株で1つのプランター、植木鉢に植えること。植え付ける位置は、プランターの真ん中に、根鉢を崩さないよう定植させてくださいね。
4. ネットを被せて防虫対策もしっかりと
定植させたところで、すぐに防虫対策をします。隙間ができて、虫が侵入しないように洗濯バサミやゴムで固定してください。防虫だけではなく、防鳥にもなりますよ。
5. 1日に1回は水やり
ブロッコリーはとても大きく育つ分、水分もとても必要とする野菜です。冬の期間も水を吸収して生長するので、欠かさず与えてください。夏は1日に1回、冬は2日に1回か土の表面が乾いたら与えましょう。
6. ブロッコリーの花蕾が出てきたら追肥
ブロッコリーの花蕾が出てきたら、肥料を与え始めます。総勢が弱い場合は株の周りに、油かすなどをまいてあげますが、生長に勢いがあり元気な場合は、まかなくても大丈夫です。
7. 土寄せもしてしっかり固定
ブロッコリーの株が大きくなると、根もどんどん肥大していきます。鉢の表面に根が出てきたら、土寄せをしてあげて、株周りに被せてあげてください。肥料を混ぜ込んだ土でかぶせるのがよいですよ。
8. 花蕾がこぶし大の大きさになったら収穫
てっぺんにできる頂花蕾がの大きさがこぶし大になったら収穫のときです。花蕾の10cmくらい下の茎をナイフや包丁で切ります。頂花蕾を収穫した後は、下方の茎から側花蕾が出てくるので、こちらもハサミやナイフで切って収穫しましょう!
おわりに
ブロッコリーはとても大きくなる野菜ですが、プランターでも育て方やコツを知れば栽培、収穫ができます。葉や茎も食べられ、下茹でをすれば、やわらかくて甘い味と食感を楽しめます。ぜひブロッコリーを家庭菜園で育てて、ガーデニングを楽しんでくださいね。