- 佐藤 恵子
- 4匹の犬たちと、里山暮らしを楽しんでいます。趣味は一人旅、温泉、読書、お菓子作り、籠編みなど多岐に渡ります。自分の好奇心をエネルギーに、皆さんのお役に立てる記事をお届けしたいと思います。
玄米と発芽玄米の違いを言える?もち麦と押し麦の違いも解説
玄米と発芽玄米、もち麦と押し麦、どれも身体に良いのは知っていますが、その違いを明確に知っている人は少ないかもしれませんね。栄養価も含めて、これらの違いをしっかりと紹介したいと思います。健康志向が、益々強まる傾向にある最近ですから、覚えておきたい情報の1つです。
玄米、発芽玄米、もち麦、押し麦の見た目の違いとは
玄米と発芽玄米、もち麦と押し麦を、見て分かるという人は、少ないのではないでしょうか?商品パッケージに、そう書いてあるからということで、特にそれぞれを見比べることは無いのが普通かと思います。
玄米、発芽玄米、もち麦と押し麦は、何かしらの手を加えたからこそ、それぞれ違うカテゴリに分かれているはずなので、少なからず違いがあって当然だと考えらえます。
そこで、見た目を基準に、玄米と発芽米、もち麦と押し麦の違いを紹介しましょう。
玄米
玄米とは、稲穂から収穫した米の、外側にある固いもみ殻だけを取った状態のお米をいいます。ぬか漬けのぬかは、この玄米を精米するときに出た、白米の外側を覆っている成分を指します。
玄米には、分づき米があり、ぬかになる部分をどれだけ残すかで名称が変わります。ぬかを30%ほど残したものを3分づき米、50%残したものを5分つき米といった分け方をします。
ぬかを残す量により、食感、食味、栄養価が違ってきますが、このページではぬかを全て残した純粋な玄米をベースに紹介しています。
玄米は、見慣れた白米より、かなり茶色に見えます。栄養価については後述しますが、味的には慣れが必要だと言わざるを得ません。
白米のふっくらもちもちとした食感や、甘みといった美味しさをストレートに感じるのは難しいかもしれません。炊き方も少々面倒ですし、食味もぱさぱさしています。
ただ、食べ慣れると、噛めば噛むほど美味しさが分かるといった類のものですから、素晴らしい栄養価を考えると、健康食としておすすめです。
発芽玄米
玄米よりも食べやすく、栄養価を上げたものが発芽玄米です。玄米は、お米の種ですから、やがては芽を出して稲穂に成長します。その発芽を少しだけ促したものが、発芽玄米です。
お米の粒をよく見ると、芽が出ている状態が確認できます。食感はプチプチとしていて、旨味も白米に近く、発芽のための酵素の働きで、栄養価も高くなっているのが特徴です。
炊き方も、白米と同じで大丈夫というのが嬉しいポイントです。白米と玄米の良いとこどりをしたのが、発芽玄米だということです。
玄米は消化が遅いというのは周知の事実ですし、それを踏まえてよく噛むという人も多いかもしれません。発芽玄米の食味は、プチプチした歯ごたえがある以外は、白米とさほど変わりがないため、噛む回数が少なくなりそうなことが懸念されます。
あくまでも玄米なので、意識して噛む回数を増やさないと、胃に負担がかかてしまいますから、注意してください。
もち麦
米にうるち米ともち米があるの同じように、大麦にも同じようにうるち性の麦ともち性の麦があることを知っていますか?もち麦は、その名の通り、餅のような食感を持つ大麦のことです。
もち麦は、プチプチした食感で、冷めてももちもちしているといった特性があります。
もち麦は、実は日本では古くから作られていた品種です。しかし、地域性があることから、一般的には出回っていませんでした。
見た目は丸くふっくらとしていて、白米に近い感じです。白米に混ぜて炊くと、独特の香りがします。しっかり噛まないと、口の中に残る感じがしますから、よく噛むという習慣づけには最適です。
リゾットや、柔らかくしたもち麦をスープの具材としても美味しいかもしれません。栄養価も高いので、一度は試してほしい食材です。
押し麦
押し麦は、先に紹介した大麦の中で、うるち性を持った大麦をローラーなどで平らにつぶしたものです。丸いもち麦との違いは一目瞭然で、ひらべったい形をしています。
押し麦の形は、うるち性を持った麦は、水分を吸収しにくいといった特性を改善するためです。食感はもち麦同様、プチプチとしています。白米と混ぜて炊くことが多い押し麦ですが、白米とは違った食感が好きという人も多いでしょう。
もち麦に比べて、もちもち感はありません。炊き上げりの麦特有の香りは、押し麦ももち麦も同様です。プチプチとした食感が強いのは、押し麦の方で、この辺りは好みが分かれるところかもしれません。
玄米、発芽玄米、もち麦、押し麦の栄養素の違い
健康食品として注目を集めている、玄米、発芽玄米、もち麦、押し麦ですが、栄養価といった点では、どんな違いがあるのでしょうか?
玄米と発芽玄米vs白米の栄養価の違いを比較
玄米や発芽玄米の栄養素を、白米と比較してみましょう。
カロリー、タンパク質、炭水化物に大きな違はありません。脂質はぬかに含まれていますので、白米は低く、玄米や発芽玄米は3倍前後あります。しかし、ミネラルやビタミン、食物繊維といった比較では、玄米や発芽玄米に軍配があがります。
そもそも、沢山野菜を食べましょうという根底には、玄米を生成した白米を主食とすることで、必要なミネラルや食物繊維が取れないからという要因があるのです。それくらい、玄米や発芽玄米の栄養価が高いということでしょう。
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銅などのミネラル類は、ほぼ白米の2倍から3倍の含有量があります。
ビタミン類も同様ですし、食物繊維も豊富にあることが、健康食として注目を集めている所以です。
押し麦ともち麦vs白米の栄養価の違いを比較
押し麦ともち麦の栄養価も白米と比べてみましょう。
原料となる大麦は、白米の17倍もの食物繊維を含有しています。しかも、水溶性食物と不溶性食物繊維がバランスよく含まれていて、理想的な食材です。
ビタミンやミネラルも豊富で、食味を追求した白米が持たない栄養素を、十分補給してくれます。
また、押し麦に比べ、もち麦はβグルカンとポリフェノールが多いという特徴があります。βグルカンは、腸内環境を整え、免疫力を上げてくれる効果があることが知られています。
ポリフェノールは、言わずと知れた抗酸化作用が高い成分ということで、注目を集めている成分です。
おわりに
玄米と発芽玄米、もち麦と押し麦の違いを紹介しました。全て健康食品として注目を集めているものばかりですが、食味や食感の違いを考慮して、自分の口に合うものを見つけ、長く続けられることが理想です。