お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。
ガーデニング
河村ゆかり

育てる&食べる楽しみ+美しい!野菜の花3選

野菜を育てて、日に日に生長する楽しみを満喫し、収穫して食べる!野菜を栽培する楽しみは、一度経験すると夢中になる人続出です。さらに、見ごたえのある美しい花も堪能できる、欲張りな野菜をご紹介します。

花の美しい野菜は、ポタジェ(家庭菜園)の色どりにもぴったり

ジャガイモは白い花、キュウリは黄色い花、ナスの紫色の花…。野菜の花は思いのほかカラフルで可愛らしいもの。なかでも、特に美しい花を咲かせる野菜を厳選してご紹介します。育てやすさも魅力です!

 

コリアンダー

コリアンダー(セリ科)は、別名の「パクチー」でもおなじみの、エスニック料理に欠かせない野菜です。コリアンダーの花期は、6~8月。細い花茎を伸ばし、放射状に小さな花の塊をつけた姿は、繊細なレースのようです。

コリアンダーは、中東や地中海沿岸を原産とする植物のため、生育適温は高めの20~25度。タネから育てることもできますが、家庭菜園ビギナーは苗からスタートすると手軽です。

コリアンダーの苗の植えどきは、4~5月。以前は苗をあまり見かけませんでしたが、昨今は園芸店やホームセンターなどでよく流通するようになり、入手は容易です。

コリアンダーの栽培には、日当たりと水はけのよい場所が最適。ただし、柔らかい葉を収穫したい場合には、半日陰くらいのほうがおすすめです。植え付けから1カ月半ほどで、若葉を収穫できるようになります。

コリアンダーは、植え付け直後にたっぷり水やりを。プランターや鉢植えの場合には、表土が乾いたら、鉢底穴から水があふれ出すくらい、たっぷりと水やりしてください。地植えは天候や土の状態を見て、乾燥しすぎないように水やりを。

花が咲いた後には、タネである「コリアンダーシード」も収穫できます。そのままマリネやピクルスの香りづけに用いたり、すりつぶしてパウダーにし、カレーの風味付けにしたりと、さまざまに活用できます。

なおコリアンダーは、混植すると有益な「コンパニオンプランツ」としても優秀です。独特な臭いで、害虫のアブラムシやコナガを寄せ付けない忌避効果が期待できます。家庭菜園に植えておくと、収穫と美しい花の鑑賞、さらにはコンパニオンプランツの役割も担うのですから、一石二鳥どころか「三鳥」の野菜なのです。

 

ラッキョウ

ラッキョウ(ヒガンバナ科)は、砂地など、やせた土地でも育てられる強健な野菜です。地植えはもちろんのこと、ベランダなどでプランター栽培も簡単。特別な栽培テクニックも不要で、手のかからない野菜です。

ラッキョウの花は、紫色の小さな花が球形にまとまります。11月頃に開花しますが、ラッキョウの球をより大きく育てるためには、摘み取ったほうよいとされます。そのままにせずカットして、切り花で鑑賞するとよいでしょう。

ラッキョウは、球根(種球)を植えて育てます。植えどきは、8月の終わりから9月中旬にかけて。種球は、球根の先が少し見えるくらいの浅植えにするのがコツ。2球ずつ、20㎝ほど間をあけて植え付けます。

植え付けた種球は、どんどん生長し、翌年の3~4月には若採りの「エシャロット」が収穫できます。ラッキョウ漬けにしたい場合は、6月まで待ってください。

また、1年目に収穫せずに栽培を続け、2年目に収穫する方法もあります。掘り上げると、ラッキョウは小さな球根がたくさんついた状態になっています。これを「花ラッキョウ」といいます。

ラッキョウは、平安時代に日本に伝わり、栽培され続けてきた健康野菜。ナトリウムの排泄促進作用のあるカリウムが豊富です。毎年新しい種球を植えるもよし、2年育て続けて花ラッキョウを収穫するもよし。目立った病害虫もないので、ぜひ育ててみてください。

 

オクラ

「世界で一番美しい野菜の花」と言われているのがオクラ(アオイ科)。ハイビスカスに似た大ぶりの花を、6月下旬~9月に咲かせます。日本に伝わったのは江戸末期~明治の初めのころとされ、当時はもっぱら鑑賞用に栽培されていたのだとか。

一般的なオクラは、花の後に実る「さや」を食用にしますが、花を食することを目的に栽培する「花オクラ」という品種もあります。「トロロアオイ」の名前でも流通。美しい花は、サラダやおひたしにおすすめです。

オクラはアフリカ原産とされる植物で、気温20~30度で活発に生育します。花の時期はまさにその生育適温期で、次々と花を咲かせますが、朝咲いて夕方にはしぼむ「1日花」。花が咲いてから、4~7日でさやが収穫できます。

オクラを栽培するときのポイントは、育てる場所です。日当たり・水はけのよい場所を選んで育てたいものの、オクラはが1mを超す草丈に育ちます。狭いベランダ、小さな庭や菜園などで栽培する場合には、大きくなることを見越して植え場所を吟味しましょう。

また植え付けの際、元肥を与えすぎると、どんどん大きくなるわりに、さやの収穫は今一つになる傾向が。元肥は控えめにして、肥料は適宜、追肥を与えてコントロールしましょう。

 

おわりに

いかがでしたか? いずれも丈夫で育てやすい野菜でありながら、花も楽しめ、園芸初心者でも収穫が期待できるものばかり。ぜひ栽培にチャレンジしてくださいね。