- 佐藤 恵子
- 4匹の犬たちと、里山暮らしを楽しんでいます。趣味は一人旅、温泉、読書、お菓子作り、籠編みなど多岐に渡ります。自分の好奇心をエネルギーに、皆さんのお役に立てる記事をお届けしたいと思います。
日本とチリは全然食事マナーが違うの?基本の食事&マナーを解説
日本からみると、地球の裏側に位置するチリと、日本の食事の違いやマナーについて紹介します。日本とチリは、全く違う歴史を持ち、食文化やそのマナーまで、驚くほど日本とは違います。マナーが難しいといわれる日本食ですが、もしかしたらチリはそれ以上かもしれません。
チリと日本の食事の違い
日本とチリの食事の違いが一番分かるのが、それぞれの主食です。日本は米が主食というのは、世界的にも認知されいていることです。
一方、チリにはこれといった主食はありません。炭水化物が主食であることは同じですが、トウモロコシや豆類、ジャガイモ、インディカ米など様々なものを食べているようです。
チリの味付けを想像すると、チリソースやチリペッパーを代表するように、辛い料理を思い描いてしまいそうですが、実は思いのほかシンプルです。
日本のように、出汁を取ったり、様々な調味料を使分けたりはしないのが特徴で、塩や酢、砂糖やオリーブオイルといった、あっさりした味が主流です。香辛料も使われますが、クミンやコリアンダー、ニンニクといった、日本でも馴染み深いものが使われます。
長い歴史の中で、日本独自の食事を育んできた日本とは違い、スペインが侵略してきてから、長い間スペインの植民地だったチリでは、料理もスペイン料理の影響を強く受けています。
元々魚介類も豊富だったチリに、スペイン風の煮込む料理などが加わりました。アンデス山脈の高原地帯が原産のトマトなども、チリではよく使われています。
食事の時間も、日本とは少し違います。
朝ごはんは7時から8時くらいに食べます。昼食は14時頃と、日本に比べ、かなり遅い時間です。夕食前に、軽食の時間があります。それが18時半から19時半くらいと、日本の夕食の時間帯です。
本番の夕食は、21時頃になるのが普通です。ですから、レストランなども、早い時刻に行ってもオープン準備中といったことになるようです。
チリと日本の食事のマナーの違い
日本の食事でも、箸の使い方や姿勢など、厳密にいえば難しい作法は沢山あります。しかし最近は正式な場面での食事以外、そうしたことも、うるさくいわれることは無くなりました。
チリには、家の食事でも、守らなければならないルールが沢山あります。
食事はナイフとフォークで食べます。日本は、ピザやおにぎりなどは手にもって食べますが、チリではそれもナイフとフォークです。食べ物には素手で触ってはいけないのが、チリのテーブルマナーの大きな特徴です。
ハンガーガーなども、ナイフとフォークを使って食べますし、食事中にナイフとフォークを持ち替えたり、どちらかを皿に置くのも、やってはいけないことです。
食事の間は、手首から先は必ずテーブルの上に置きます。手をテーブルの下に入れるのは、マナー違反とされています。手を出すとはいっても、テーブルに肘をつくのは、日本同様マナーに反する行為です。
食事は、ゆっくり食べます。しかし、遅すぎてもいけません。周りの食べるスピードに歩調を合わせながら食べるのが常識です。
下品な音を立ててはいけません。例えば、食べ物を咀嚼するクチャクチャといった音や、指先を舐めるようなしぐさや音、スープやワインをすする音や、食器の音を立てるなどはNGです。
息が詰まって、食事ができない気がしませんか?他にもあります。
出された料理は、全て手をつけるのが礼儀です。例え嫌いな料理でも、2口3口は食べることが当然のルールです。ワインを注いだり注がれたりというルールはありませんが、ワインをグラスに注ぐときは、必ず右手で行います。
食事に招待されたとき、お礼のプレゼントを渡すといった習慣はありません。食事を頂いた翌日などに、電話で必ずお礼を伝えることを忘れてはいけません。
チリで食事の招待されたら、憂鬱になってしまうかもしれませんね。しかし、よくよく考えてみると、欧米に共通するルールが多いようにも思えます。こうしたテーブルマナーも、スペインの影響が、色濃くでているのかもしれません。
もしチリに出かけることがあったら、例えフライドポテトでも手で食べてはいけないと覚えておきましょう。そして、周りの状況をみつつ、食事のスピードを調整することが大切です。
おわりに
チリと日本の食事の違いや、チリのテーブルマナーを紹介しました。マナーにばかり注意がいって、チリ料理の味が分からないというのも残念過ぎます。相手に不快な思いをさせないという意識を持って、失敗を恐れずに楽しみましょう。