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家事
津久井 玲子

おうち時間を楽しもう!自宅でぬか床の作り方や素材の切り方をご紹介

ぬか漬けにはほかの漬け物とはまた違った、独特の美味しさがあります。自宅でもぬか床を用意して作ってみたいと思っている人は多いのではないでしょうか?そこでぬか床の作り方からおすすめの素材、素材の切り方など、ぬか漬けについて詳しくご紹介します。

美味しいぬか漬け作りにはぬか床と切り方が重要!

ぬか漬けはその独特の美味しさから人気の高い漬け物です。ぬか床を用意して自宅で作っている人も多いのではないでしょうか?一方で毎日のぬか床の管理など、手間がかかるために二の足を踏む人が多い漬け物でもあるといえます。

 

しかし、実際に自宅で作ったぬか漬けは、漬け込み具合や塩加減なども自分の好みに調節できるため、挑戦してみる価値は十分です。ぬか漬けに使える素材もさまざまなので、飽きることもないでしょう。

 

本記事ではぬか漬けの作り方について詳しく調べてみました。ぬか床の作り方から試してみたいおすすめの素材、ぬか漬けが美味しく仕上がる切り方のコツなど、初めてぬか漬けを作る人におすすめの情報がいっぱいです!

 

 

ぬか漬け作りの前の下準備

ぬか漬けを作るのに欠かせないのがぬか床です。炒りぬかと塩、水をボウルに入れて混ぜ合わせ、硬さが柔らかい味噌に近くなったところで、旨みの素にもなる昆布や干しシイタケなどを入れてぬか床の素を作ります。

 

できたぬか床の素には、最初の1週間ほどは「捨て漬け野菜」と呼ばれる、ぬか床をならすための野菜を漬け込んでください。こうすることで乳酸菌がぬか床の中で増殖し、塩も慣れたよい味のぬか漬けができるようになります。

 

白菜やカブ、大根、きゅうりなどの、塩味が浸みやすくて水分が豊富な野菜が、捨て漬けにおすすめです。1~3日周期で漬けた野菜を取り出し、汁を絞っては交換してください。ぬか床も底を上に持ち上げて混ぜ合わせ、再び捨て漬けを繰り返します。

 

大体5回ほど繰り返すとぬか床がなじみ、早ければ10日、通常は2週間ほどでぬか床が熟成して完成です。「すぐにぬか漬けを作りたい!」という人は、できあがったぬか床が売られているので購入してきてもよいでしょう。

 

 

ぬか漬けにおすすめの素材

ぬか漬けを始めて作るという人は、定番のきゅうりやカブ、大根、ニンジンといった、漬物にしやすい野菜から始めるのがおすすめです。慣れてきたらもっといろいろな素材を漬け込んでみましょう。素材は漬け込む前に水気をしっかり拭き取ることが、ぬか床を長くもたせるコツです。

 

ぬか漬けにできる素材は多く、竹の子やみょうが、新ショウガ、アスパラガスなどの季節野菜や、ナスやキャベツ、パプリカ、セロリなど1年中手に入る野菜、こんにゃくや豆腐、アボカド、ゆで卵、チーズなど野菜以外のものも漬け込むことができます。

 

慣れてくれば魚や肉類も漬け込むことができますが、食中毒の原因になる菌がぬか床に移る危険があるため、そのまま直接口に入れる素材は漬け込めなくなるので要注意です。再び漬け込みに使うとしても、魚や肉類専用としてください。

 

 

ぬか漬けの素材の切り方

ぬか漬けは漬け込む素材の切り方も大切です。きゅうりやゴーヤなどのウリ類は苦味が出やすいため、あまり多く漬け込みすぎるのは控えましょう。漬け込む前の切り方としても、アクが多く含まれるヘタの方を、長めに切り取るのがおすすめです。

 

ニンジンや大根といった、太さのある野菜の切り方は縦割りにしてください。ニンジンは皮をピーラーなどでむいてから2つ割りに、大根は同様に皮をむいてから縦に2~6つに割ってから、1日陰干しして水分を飛ばして漬け込みます。

 

ナスも太さのある野菜なので、そのまま漬け込まずにニンジンなどと同じ縦割りの切り方がおすすめです。味染みをよくするために、皮を縦に数か所むいて縞模様にします。ナスのぬか漬けは色が変わりやすいのが特徴です。色が変わる前に食べきりましょう。

 

縦に割る切り方が向く野菜は、ほかにもみょうがやカブ、パプリカ、ブロッコリー、竹の子などがあります。

 

一方でキャベツや白菜などの場合は、縦に割った後に葉の間にもぬか床を塗り込んで漬け込んだり、1枚ずつバラしてから使いやすい大きさに切って漬け込んだりと、食べ方に合わせて漬け込みましょう。白菜は割った後に軽く干してから漬けると、歯応えがよくなります。

 

このほかにも、長さをそろえる切り方やそのまま丸ごと漬け込むのに向く素材もあるので試してみませんか?アスパラガスやオクラ、セロリ、しめじ、水菜、チーズ、ゆで卵など、汚れを落とし、水分を拭き取ってから漬け込むと美味しく仕上がります。

 

 

ぬか漬けはぬか床の管理も大切

ぬか漬けを美味しく仕上げるには素材にあった切り方も大切ですが、肝心のぬか床の管理も大切です。常温で保存する場合には、1~2日に一度は上下を入れ替えるように混ぜ合わせます。毎日は無理という場合は、冷蔵庫に入れて置けば2~3日に1度で十分です。

 

初心者がぬか漬けに失敗する理由の1つに、ぬか床を必要以上にかき混ぜて、全体を空気に触れさせすぎるというのがあります。ぬか床をかき混ぜるのは、前日に漬けた野菜を取り出す時に、底を上に持ってくる程度で十分なのです。

 

また、何度も野菜を漬け込んでいるうちに、ぬかがだんだん減ってきたり、ぬか床が水っぽくなってきたりします。そうなってきたら、ぬか1カップと塩小さじ1を足してください。それでも水分が気になる時は、清潔な布巾を被せて水分を吸い取らせます。

 

「水っぽいならもっとぬかを足せばいいじゃない!」とさらに大量のぬかを足してしまうと、今度はぬか床の量に対して乳酸菌の量が足らなくなり、美味しいぬか漬けができなくなってしまうので要注意です。あくまで水分を取り除くだけにしてください。

 

もしできあがったぬか漬けが酸っぱいようなら、今度は逆に乳酸菌の増えすぎです。今度は多めにぬかを入れて、乳酸菌の密度を減らしましょう。「それでも酸っぱいぬか漬けしかできない」という場合は、1から作り直す方が早い場合もあります。

 

そのほかにも表面に白いカビのようなものが生えてくることがありますが、慌てることはありません。白いカビのようなものは酵母菌の一種なので、しっかり上下を入れ替えるように混ぜ合わせ、酵母菌の活動を抑えるために冷蔵庫で冷やせば発酵は収まります。

 

しかし、青や黒、赤といった色のカビの場合は話は別です。表面から1~2cmほどぬか床をカビごと取り除き、容器の中を焼酎などで拭きとって殺菌してから、しばらく使わずに様子を見ます。臭いがおかしいままの場合は、残念ですが作り直した方が無難です。健康面も考えて、使うのはあきらめましょう。

 

「しばらく旅行などで家を空ける」という場合は、ぬか床をジッパー付きの冷凍用保存袋に入れてから冷凍庫に入れておけば、1か月以上でももちます。帰宅後に冷凍庫から出して自然解凍すれば、再び使えるようになるので安心してください。

 

 

おわりに

ぬか漬けはぬか床を適切に扱うことと、素材にぬか床の旨味が浸み込みやすい切り方をすることで、誰にでも美味しく作ることができます。ほかのお漬物とはまた違ったよさを持つぬか漬けを、ぜひ自宅の味として作ってみてください。