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ガーデニング
佐藤 恵子

失敗しない!ズッキーニの栽培方法

ズッキーニを栽培してみたいと考えているあなたに、失敗しない栽培方法を紹介します。ズッキーニは、味がたんぱくで扱いが簡単なため、アレンジも自由自在という嬉しい特徴があります。そんなズッキーニですが、実は栽培もそんなに難しくはありません。

ズッキーニの栽培手順

 

ズッキーニの栽培時期は、3月頃の種まきから始まり、8月中の収穫までです。ツルの出ないかぼちゃの一種で、花も実も食べられ、小型のビニール温室を作ればベランダでも栽培することができます。

 

土造り

 

家庭菜園などで、畑に直まきをする場合は、種まきの2週間以上前には土造りを始めましょう。ポットで苗を育てたあと、畑に定植する場合も同様です。

 

まずは、土の消毒と中和のため苦土石灰を散布し、30㎝以上深く耕しておきます。苦土石灰の目安は、1平方メートルあたり2握りです。

 

種まきや定植の1週間前になったら、さらに肥料を加えます。1株あたり、深さ30㎝、直径30㎝から40㎝の穴を掘り、底に1kgの堆肥をいれます。掘り起こした土には、一握りの化学肥料と、同じく一握りの過リン酸石灰を混ぜて、穴に戻します。

 

ここで注意しなければいけないのは、肥料のやり過ぎです。実を食べる野菜は、追肥で栄養分を補給するのが正しい方法です。最初に肥料が多すぎると、葉ばかりが大きくなってしまいます。

 

さらに、周りの土を集めて、高さが10㎝以上になるよう畝を作ってください。乾燥と加湿を嫌うウリ科のズッキーニの栽培には、畝を高くすることで、水はけを良くする効果があります。

 

種まきから定植

 

畑に直に種を蒔く場合も、育苗ポットを利用するのも、同じ方法で種まきを行います。ただ、直まきの場合は、気温が上がる4月中旬以降に蒔いたほうが失敗が少ないでしょう。

 

土に深さ1㎝ほどの穴をあけ、4~5粒の種をまきます。被せた土を軽く押さえ、水をたっぷりかけてあげましょう。

 

発芽を確実にするためには、保温が必要です。適温は25度Cから30度Cですから、ホットキャップを被せたり、温かい室内に置くなどして保温してください。日光には十分当てる必要がありますが、熱くなり過ぎないように注意してください。

 

この後の水やりは、朝に行うことがポイントです。夜の水やりは、茎は細いがやたらと大きなズッキーニを育てることになってしまいます。

 

本葉が2枚ほど出たら、苗を2本に間引きます。茎の太い、しっかりした苗を残すようにしましょう。

 

3枚目の本葉が出たら、1本にしぼってください。本葉が4~5枚になったら、畑や大型プランターに移すタイミングです。目安は5月上旬ころになります。

 

ここでも保温が必要です。ホットキャップや簡易ビニールハウス、マルチなど、状況に合わせた保温対策を行ってください。株と株の間は、最低でも1m以上の間隔が必要です。

 

大きく育ってきたら、ビニールハウスやホットキャップは外してください。外気温が高い時も、熱に負けてしまわないよう、小まめに外してあげることが大切です。

 

保護と追肥

 

根が浅く、大きな葉が育つズッキーニは、頭でっかちなため風に弱く、葉が重いため土に這うような形になってしまいます。

 

風通しと日当たりの確保、強い風で倒れないために、支柱を立ててズッキーニを支える必要があります。ある程度ズッキーニが育ったら、支柱を2本斜めに立てて、茎が横に延びるよう誘導してください。

 

日が当たらず変色している葉や、病気の葉などは切り落として、風通しをよくしましょう。

 

追肥は月2回程度を目安に行います。定植、あるいは1本立ち後、2週間程度経って葉の勢いが出てきたころが、最初の追肥の目安です。

 

量は化学肥料1握りが目安です。ズッキーニに直接かかる場所は避け、水で浸透したした土から、根が養分を吸収するイメージです。畝を作った畑なら、畝の肩口に、プランターであれば、その外側ギリギリが追肥の場所になります。

 

ズッキーニは根が浅いため、乾燥にとても弱い植物です。定植の時にマルチを利用するか、根元に藁を敷いて乾燥から保護しましょう。実が成り下がると、土についた部分から傷んでしまうので、実の保護にも有効です。

 

ズッキーニの受粉

 

ズッキーニは、受粉しないと実が大きくなりません。蜂などがあまり飛んでいない地域や、1株しか栽培していない時は、人口受粉をしましょう。

 

ズッキーニに花芽がついたら、ガクの下をみてください。大きな膨らみがある方が雌花です。雌花は早朝にしか咲かないため、遅くても朝9時前には受粉させる必要があります。

 

雄花を取って雌花に受粉させても良いですし、雄花の花粉だけを綿棒などにとって受粉させても良いでしょう。雌花の柱頭にしっかりこすりつけるように、受粉させてください。

 

受粉できなかった雌花の実や、上手く受粉できなかった雌花の実は、先細りの貧弱な実になってしまいます。食べられないので、見つけたら直ぐ切り落としてください。

 

ズッキーニの収穫

 

ズッキーニの葉や茎には棘があります。手袋などで手を保護し、ハサミで切り落として収穫すると安全です。

 

花も天ぷらなどで食べられます。ズッキーニーの実は、販売されいてることが多くなりましたが、新鮮な花を食べられるのは、栽培しているからこその嬉しさです。

 

また、実を取ったあとは、実がついていた下の葉を切り落として風通しをよくしましょう。

 

おわりに

日本の食卓に、すっかり定着したペポカボチャ、それがズッキーニです。日本の野菜にはない鮮やかな彩も楽しい野菜です。自分で栽培したズッキーニは、また格別の美味しさかもしれません。家族で収穫を楽しむなど、いかがでしょうか。