夏の猛暑を乗り切る！ベランダ対策はしていますか？

ベランダ対策は欠かせない！猛暑の熱気を入れないコツ

個別住宅やマンションなど、ベランダのある家は多いことでしょう。そんなベランダは夏の猛暑の熱波を家に流し込む熱源の1つになっているのです。

真夏の室内を少しでも涼しくするためにはベランダ対策は欠かせません。ベランダからの熱波を減らし、室内をより快適にするための対策をご紹介します。

ベランダは熱の発生源

夏場の室温は窓から侵入してくる熱量で大きく変わります。窓から入ってくる熱には「直射熱」や「輻射熱（ふくしゃねつ）」のほかに、地表などからくる「反射熱」があり、ただ窓の断熱性を上げるだけでは効果は薄いです。

直射熱や輻射熱（ふくしゃねつ）はカーテンやすだれなど遮蔽物（しゃへいぶつ）を設置することで低減できます。しかし反射熱を低減するとなると窓の外の環境改善が必須です。ベランダ対策が夏の猛暑対策に欠かせない理由でもあります。

日よけは外に設置が効果的

窓の外に日よけを設置すると、窓と設置した日よけとの間に空間をつくることができます。この空間が断熱材のような役割を果たすため、日よけは外に設置したほうが効果が高いのです。

特にコンクリート製のテラスやベランダは、コンクリートの中に熱がこもって空気を温めてしまいます。さらに反射熱も加わることで、窓近くの空気の温度は60℃近くにまでなることもあるというのです。

このことからもわかるように、窓に日よけを取り付けるだけでなく、ベランダ対策もしてコンクリートを温めないようにしましょう。ではベランダ対策にはどのようなアイテムがあるのでしょうか？

ベランダの猛暑対策用日よけグッズ

昔から日本では軒下に吊るして使うすだれや、葦（あし・よし）で作ったよしずを立てて日陰を作ってきました。よしずは日差しを70～80%の確率で遮蔽（しゃへい）してくれるといいます。しかも素材の間にすき間があるため、適度に光を通して暗くなり過ぎず、さらに風通しもよいのが特徴です。

現在でもすだれやよしずは使われていますが、ベランダ対策にはほかにもさまざまなアイテムが売られています。猛暑対策として、ベランダの広さや形、向いている方向にあわせて使い分けてみませんか？

オーニング

店舗でよくみかける窓の上部から張り出した日よけがオーニングです。上からの日差しを遮りつつも視界は遮らないことから、景色を眺めたいベランダに使うとよいでしょう。店舗用と違って家庭用には簡単に取り付けられるものもあるため、人気のアイテムです。

シェード

窓の上面から斜めに設置して下面を固定する、現代版のよしずです。日差しを遮りながらも風通しがよく、西日対策や目隠しとしても使えます。取り付けが簡単なだけでなく、虫除け用の薬剤を塗布した商品もあり、使い勝手のよいアイテムです。

ベランダカーテン

ベランダカーテンはベランダの外側に設置するため、日よけとしてだけでなく雨の侵入も防いでくれます。そのため屋根付きのベランダならば、洗濯物を外干ししてても急な雨で洗濯物が濡れるのを防いでくれるので安心です。風を通すメッシュタイプもあります。

グリーンカーテン

グリーンカーテンは見た目にも涼しくガーデニングも楽しめるため、近年人気の猛暑対策です。プランター栽培したつる性の植物を支柱で立てたネットにはわせたもので、ゴーヤや朝顔、ヘチマなど、収穫を楽しめるものや鑑賞できるものが人気を集めています。

グリーンカーテンは苗の植え付けなど早めの準備が必要なことや、伸びすぎたつるの管理など手間もかかるため、見た目はいいけどもっと簡単なものがよいという方もいることでしょう。そういう方には、夏の間だけ広げればいい便利なフェイクグリーンの商品も売られているので、利用してみるのもおすすめです。

ウッドデッキ

ベランダがコンクリートやモルタルの場合には、日中に日が当たることで蓄熱し、夜になると放熱して1日中暑さが続く原因になります。猛暑日に暑さが続かないように、しっかりベランダ対策をするべきです。そこでベランダをウッドデッキ化しませんか？

木材はコンクリートと異なり、蓄熱しにくく放熱量も少ない特徴があります。ベランダの照り返しも防いでくれるため、日中はもちろん、夜もコンクリートのままより涼しいです。ウッドデッキは商品としても売っていますが、お風呂用のすのこに屋外用の防腐塗料を塗ってDIYすることもできます。

ベランダ用マット

猛暑時のベランダ対策としてベランダ用マットを敷き詰めるのもおすすめです。反射熱を防いでくれるため、暑さを軽減する効果が期待できます。さらに保水機能を持った製品は、暑いときに水をまくとマットが水を吸収し、気化熱で周囲の温度を下げてくれる効果があるため人気です。

エアコンの室外機の日よけ

室内の熱を外に出すために欠かせないエアコンの室外機も、特に猛暑日には日に直接当たらないように日よけをしましょう。室外機が高温になるとエアコンの機能も低下して、室内の熱を効率的に排気できなくなります。そのため電気代も余分にかかってしまうため、室外機を冷やすことも大切です。

ただし、室外機を完全に覆ってしまったり吹き出し口近くに物を置くと、排出した熱気をまた吸い込んでしまうため逆効果になりかねません。吸排気の妨げにならないよう注意しましょう。室外機は防水加工がされているため、水をかけて冷やしてあげるのもおすすめです。

ベランダに打ち水も効果的

猛暑対策として近年打ち水が見直されていますが、ベランダ対策としても有効です。日の当たっている熱い場所に打ち水をするのではなく、日陰を作り日の当たらない場所に水をまきましょう。日当たりのよいところに打ち水をすると、水がすぐ蒸発することによって湿度が上がり、蒸し暑くなって逆効果になってしまいます。

打ち水に適した時間

打ち水におすすめの時間は、気温がまだ上がっていない朝方か、気温が下がりはじめる夕方がよいでしょう。朝方に打ち水をすると気温の上昇を和らげるため、エアコンの使用頻度を減らせ、夕方に打ち水をすると、夜をより涼しく過ごすことができます。

打ち水に適した時間は植物の水やりに適した時間と同じです。植物には周囲の気温を上がりにくくする効果があります。ベランダ対策に植物を育て、水やりと打ち水を一緒にすれば、猛暑対策としても効果的です。

おわりに

猛暑の時期も適切にベランダ対策をおこなえば、エアコンに頼りっぱなしということも減らせます。室内や窓の猛暑対策ももちろん大切ですが、まずはベランダから見直してみてはいかがでしょうか？