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家事
佐藤 恵子

知っておくべき!LEDシーリングライトの寿命と正しい捨て方

近年では、シーリングライトは空間やインテリアの演出などに効果があり、使っているご家庭も多いのではないでしょうか。特にLEDが一般的になった現在は、寿命の点からも利用しやすくなりました。では、LEDシーリングライトの寿命はどのくらいでしょうか?捨て方も一緒に解説します。

LEDシーリングライトはどんなもの?

 

シーリングライトといっても、ピンと来ない人もいるかもしれません。シーリングとは天井という意味で、天井に取り付ける照明をシーリングライトといいます。

 

少し前の日本家屋に多かった、ぶら下げるタイプの照明と違って、より高い位置から部屋全体を照らすことができるため、今では主流の照明器具ともいえます。

 

LEDは、光る半導体という意味で、英語でLight Emitting Diodeで書き、それの頭文字をとったものです。発光ダイオードという言葉を、聞いたことがある人も多いかもしれませんね。発光ダイオードとは、電圧をかけると光を発する半導体のことです。

 

赤や黄色、橙色などのLEDは、工業用に1950年代には実用化されていたという歴史があります。しかし、なかなか白色を出すことができずにいました。1993年になって、青色の発光が可能になったことで、それに黄色を加え、今の家庭用の照明器具の誕生に繋がってきます。

 

さらに東日本大震災での電力不足に後押しされた形で、消費電力が少ないLEDライトが一気に普及しました。

 

今ではおしゃれ度の高いシーリングライトや、リモコンで光量や色調まで変えられるシーリングライトも流通しており、部屋の演出にも大きく貢献しています。

LEDシーリングライトの寿命は何年?

 

LEDシーリングライトの設計寿命は、1日10時間点灯し続けた場合と設定し、およそ11年間は交換しなくて済むようにと作られています。また機器の半導体の寿命は10年とされていますので、おおむね10年がシーリングライトの寿命ということができます。

 

シーリングライトは、壁に埋め込むタイプなので、簡単に交換作業をするということができません。LED自体の寿命が長いことで、こうした設計を可能にしているということも挙げられます。

 

LEDシーリングライトの交換時期は、電気がつかないといった、目で見て判断ができるようなものは、基本的にはありません。照明器具の劣化や光量の不足などを考慮して、設置してから10年経ったらら、適正交換時期として交換することをすすめています。

 

具体的には取り付けた時の光量を100とした場合、それが70に落ちたら寿命とすると、一般社団法人日本照明工業会で決められています。

 

ただ、毎日照明を使うなかで、微妙に日々光量が落ちたとしても、なかなか気が付くことではないというのが普通ではないでしょうか。そこで、取り付けから10年を、交換の目安として公開しているということです。

 

LEDシーリングライトの寿命の兆候とは

 

 

LEDシーリングライトは、突然切れたりはしないというLEDの特徴に準じます。LEDシーリングライトは、器具と一体型になっているものが多いため、器具の不具合も考慮して、寿命の兆候を紹介します。

 

暗くなったように感じる

LEDシーリングライトの寿命でお伝えした11年という数字は、明るさが70%まで低下した状態を基準としています。明るさに対する感じ方は、人それぞれ違いますので、なんとなく暗くなったように感じるのであれば、寿命と考えてもよいでしょう。

 

電球がチカチカする

チカチカしないのがLEDの特徴ではありますが、稀に基板の劣化によって蛍光灯のようなチカチカが発生することがあります。部品の交換はできませんので、寿命と考えてよいでしょう。

 

また整流器の不具合いで、シーリングライトがチカチカする場合もあります。

 

【整流器とは】

整流器とは、電流を交流から直流に変換したり、電圧をコントロールするための部品です。LEDは直流の電気で発光するため、これに不具合が生じるとチカチカするという現象が起きてしまいます。

 

また整流器のない状態でLEDシーリングライトを直接取り付けてしまうと、最初からチカチカすることになりますので、注意してください。

 

LEDの光の色が前と違うと感じる

LED素子の劣化で、光が変色するということが起こります。また、製品自体の部品の劣化で、LEDに正常な電流が流れなくなった時も、こうした発色の変化が起こってくることがあります。

 

いずれにしても、主要因は劣化ですので、寿命と考えたほうが良いかもしれません。

 

カバーやパネルに変形やひび割れがある

LEDシーリングライトのカバーやパネル部分に変形やひび割れを見つけたら、交換を早めにしたほうが良いかもしれません。

 

後ろに逃げるはずの半導体の熱が、照明器具のある前面に出てしまっている可能性があります。器具の不具合や建物の構造が原因になるとがありますので、それを調べておいたほうが良いかもしれません。

 

焦げ臭い

焦げ臭いと感じたら、それは寿命です。保証期間内に焦げ臭いと感じたら、出来るだけ早く交換や修理を依頼しましょう。

 

LEDシーリングライトそのものが原因ではなく、漏電の可能性もあります。その時は、漏電遮断機が作動して電流が全面的にストップされるでしょうが、過信せず必ず配線も確認しましょう。

 

スイッチを入れても点灯しないことがある

半導体に正常に電流が伝わっていないため、寿命という判断です。まだ新しいLEDシーリングライトであれば、機械の故障も考えられます。粗悪な部品を使った安価なLEDシーリングライトだと、10年も待たずにこうした現象が起きることがあります。

 

メーカーの保証期間は、メーカー側の部品や構造に対する自信の表れでもあります。保証期間の長いLEDシーリングライトを設置したのに、早い段階でこうした現象が起きた場合は、交換はもちろんのこと、他の原因も探してみましょう。

 

器具の周辺にガタツキや錆が発生している

LEDシーリングライトの周辺にガタツキや錆、ひび割れなどを発見したら、できるだけ早く交換しましょう。寿命であることは間違いありませんが、いつ落下してくるか分かりません。

 

カバーはそれほど重たいものではありませんが、細かな部品などで怪我をしないよう早めの対応を心がけましょう。

 

LEDシーリングライトの故障や劣化を早める原因

LEDシーリングライトの劣化や寿命を早めたり、故障の原因になったりする、避けたい使い方を紹介します。

  • 気温の高いところで使う
  • 器具を布などで覆って使う
  • 湿度の高いところで使う
  • 硫黄などの腐食性ガスが発生する場所で使う
  • 振動がある場所で使う
  • 防水材や断熱材の直下に取り付ける

 

【気温の高いところで使う】

LEDシーリングライトの適正使用温度は、5度から35度です。一般的に、気温が高いほど、劣化が早まるという結果がでています。

 

【布などで覆って使う】

照明器具自体が発熱しているため、覆われた中が異常加熱状態になります。発火の可能性もありますので、決してしないようにしましょう。

 

【湿度の高いところで使う】

電気部品は水分に弱いというのが常識です。雨などが漏れてくるような場所では、一気に故障に繋がってしまうことがります。

 

【腐食性ガスが発生する場所で使う】

腐食性ガスとは、硫黄臭などに含まれる酸化ガスのことです。温泉旅館などで、家電が持たないというのも、このガスが原因です。一般的には心配する必要は、ほぼありません。

 

【振動がある場所で使う】

常に振動がある場所で使うと、器具のネジ部がゆるんだり外れたりしやすくなります。できるだけ振動の少ない場所や衝撃を受けたりしない場所に取り付けるのが理想です。

 

【防水材や断熱材の直下に取り付ける】

浴室の防水シートや屋根の断熱材に直下にLEDシーリングライトを取り付けると、熱交換がうまくできずに、寿命を早めることがあります。自分で取り付ける場合は、こうしたことにも注意が必要です。

 

LEDシーリングライトの外し方

 

LEDシーリングライトの掃除をしたいとか、新しいものに取り替えるためとか、自分で外す必要がある場合に供えて、LEDシーリングライトの外し方を覚えておきましょう。

 

LEDシーリングライトの外し方は、メーカーや大きさなどによって違います。ここでは、一般的にリビングなどの設置されていることが多い、丸型のシーリングライトの外し方を紹介します。

 

購入したときについてくる取扱説明書に、詳しい外し方が解説されています。それを参照するか、メーカーのホームページなどで確認してから行ってください。

 

LEDシーリングライトを外すのは、できるだけ天気が良い昼間に行いましょう。埃が落ちてくるかもしれませんので、汚れても良い服装をし、マスクや眼鏡などで予防しましょう。

 

手順は次のようになります。

 

  1. 電気を切る
  2. カバーを外す
  3. シーリングライトの本体と配線器具を接続しているコネクターを外す
  4. 天井電源と接続している本体を外す
  5. 本体と天井電源を繋いでいたアタッチメントを外す

 

感電しないよう、必ず最初にスイッチを切りましょう。

 

カバーは、そのまま回すタイプと、押しあげながら回すタイプがあります。外すときは、落下防止と埃をまき散らさないよう、ゆっくりと両手で抑えながら外しましょう。

 

シーリングライトの本体と、配線を繋いでいるコードがあります。爪のようなものを押しながら引くと外れることが多いです。

 

天井にあらかじめ設置された電源と、蛍光灯部分は、アタッチメントで固定されています。アタッチメントにあるつまみを押すか広げるかのどちらかで、ロックを解除します。蛍光灯の部分が外れますので、落とさないように注意してください。

 

最後にアタッチメントを天井電源から外します。アタッチメントの外側に、ボタンのようなものがあるかと思います。それを押して天井電源から外します。

 

天井電源は、素人は触ってはいけない場所ですから、外せるのはここまでです。天井部分ということで、脚立などを使うことになるかと思います。落下や転倒には、十分注意して行ってください。

 

LEDシーリングライトの捨て方

 

LEDシーリングライトは、面倒でも、照明器具ごと捨てるのが普通です。大きさや使われている材質によっても、自治体の取り決めが違ってきます。

 

自治体のホームページで確認するのが一番適切な方法ですが、ここでは一般的なLEDシーリングライトの捨て方を紹介します。

 

また電球タイプのLEDライトを使用しているシーリング照明は、電球だけを交換することができます。その場合は、LED電球の捨て方に即した処分を行ってください。

 

LEDシーリングライトに使われている一般的な材質

LEDシーリングライトに使われている一般的な材質は、次のようなものになります。

 

・照明器具の本体となる金属

・アクリルや塩化ビニールなどを使ったカバー類(プラスチック)

・装飾などに使われるガラス

・枠や装飾などに使われる木

・付属品(リモコン・リモコンラック)

・LEDシーリングライトの発光部分

 

ゴミの回収で出すときは、粗大ゴミで出すか、不燃ゴミで出すかで、分別が変わってきますので注意してください。

 

粗大ゴミで捨てる場合

LEDシーリングライトを捨てる場合、大きさによっては粗大ゴミ扱いとなることがあります。自治体によって、1辺の長さが30cm以上とか60cm以上といった決まりがありますので確認してください。

 

粗大ゴミとして処分するときは、最初に自治体に粗大ゴミ回収の申し込みをします。回収手数料のチケットを購入し、シーリングライトに貼って回収場所に出しておきます。

 

この時も電球部分は取り外し、付属品と一緒に不燃ごみとして回収してもらいます。

 

不燃ゴミで捨てる場合

小さなLEDシーリングライトを、不燃ゴミで出す場合は、そのまま捨てることはできません。

 

電球・プラスチックカバー・金属に分けて捨てる必要があります。分解できないものについては、無理に分解する必要はないというのが一般的なルールですが、出来るだけ自治体の取り決めに従って処分するようにしましょう。

 

自治体のゴミ回収に出す以外の捨て方

LEDシーリングライトの捨て方は、あと2つあります。

 

まだ使用可能なシーリングライトであれば、中古品として買い取って貰うという方法があります。掃除をする手間は掛かりますが、苦にならないようであれば、一度チャレンジしてはいかがでしょうか。。

 

また、新しくシーリングライトを購入したときに、店舗で古いシーリングライトを引き取ってくれることがあります。

 

回収はしてもらえませんが、自分で持ち込めるようであれば、一度店舗に聞いてみましょう。費用も手間もかかからず、一番簡単な処分方法ですので、おすすめです。

 

LEDシーリングライトの選び方

 

失敗しないための、LEDシーリングライトの選び方を紹介します。

 

LEDシーリングライトを購入する前に必ず確認しておくべきこと2点

まずは、必ず抑えておかないといけないチェックポイントです。

 

  • 照明器具の明るさや機能をチェック
  • 取り付け可能かどうかをチェック

 

照明器具の明るさが部屋の広さに適正であるか、光の広がり具合と合わせて必ず確認しましょう。リモコンで光量や色を変えられたり、スイッチのオンとオフが出来たりすると便利かもしれませんね。

 

天井電源の形状を必ず確認してから、LEDシーリングライトの購入を決めましょう。この形状が合わないと、せっかく買ったLEDシーリングライトが取り付けできないということもあります。

 

部屋に合わせて選ぶシーリングライトの選び方

次は部屋によって違う、LEDシーリングライトの選び方です。光が脳に与える刺激は、考える以上に強烈です。不眠の原因になることもありますので、部屋の状況に合わせたLEDシーリングライトを選びたいものです。

 

  • リビング
  • ダイニングキッチン
  • 子供部屋
  • 寝室

 

【リビング】

部屋全体に照明が行き届くのが最低条件でしょう。夜は少し落ち着いた雰囲気にしたいとか、映画館のようにテレビの大画面を楽しみたいというご家庭であれば、照明が絞れたり、色調を変化させられるものがおすすめです。

 

【ダイニング】

朝の光のような爽やかな色合いのものから、夜の食卓の雰囲気を一気に変えられるような照明があったら、おしゃれですよね。

 

シーリングライトとは別に、ペンダントタイプの照明があっても良いかもしれません。

 

【子供部屋】

部屋全体に光が届くことは大切なポイントです。子供部屋の場合、寝室も兼ねることが殆どでしょうから、光量もそれに合わせて絞れると良いでしょう。

 

机には、シーリングライトとは別の照明を設置してあげるのもおすすめです。おしゃれな照明や可愛い照明、かっこいい照明など、色々なデザインがありますから、子供の成長に合わせて照明を変えるのも楽しいかもしれません。

 

【寝室】

質の良い眠りには、寝室の環境作りも重要です。それには、まず照明の明るさと色合いのポイントが高いでしょう。

 

シーリングライトではなく、間接照明的なものもおすすめです。もちろん、手元にあるリモコンで操作できるというのも、必須条件として加えておいたほうが良いでしょう。

 

LEDシーリングライトをデザインで選ぶ

部屋の雰囲気に合わせたり、逆に部屋の印象をガラッと変える効果を発揮してくれたりするのも、照明の大きな効果です。

 

長い時間を過ごす家ですから、LEDシーリングライトのデザインに拘って、お気に入りのものを取り付けたほうが、気分も上がります。

 

シンプルなシーリングライト、おしゃれなシーリングライトなど、店頭には沢山の商品が並んでいて迷うかもしれません。そんな時は、スタッフにイメージを伝えて、一緒に探してもらうのもおすすめです。

 

LEDシーリングライトの正しい取り付け方

 

LEDシーリングライトの取り付け方を紹介します。購入の際に添付される、取扱説明書にも詳しく記載がありますので、必ず参照してください。

 

器具や形状、メーカーによって、取り付け方が少し違います。ここでは、一般的な丸型のシーリングライトの取り付け方を紹介します。

 

まずは照明の電源が切ってあることを確認してから、次の手順で取り付けてください。

 

  1. 天井電源が新しいシーリングライトに型があうかどうか確認する
  2. シーリングライトを選ぶ
  3. アダプターに通電させるためのコネクターを挿しこむ
  4. LEDライトの本体をアダプターに取り付ける
  5. 本体カバーを取り付ける

 

天井電源の形状が、最近のシーリングライトが取り付けられないことがあります。不安な時は、画像などを撮って、店舗スタッフに相談しましょう。この部分がダメな場合は、工事をお願いする必要があります。

 

次に、シーリングライトを選びましょう。選び方で紹した内容考慮しながら選ぶと、失敗の確率はグンと下がります。購入したシーリングライトのアダプターについているコネクターを、繋ぎます。しっかりと奥まで押し込んでください。

 

本体をアダプターに取り付けます。カチッと音がするまで押し上げて、確実に取り付けましょう。最後にカバーを取り付けます。落下しないよう、はまっていることを確認してください。

 

高い場所での作業になりますから、転倒などしないよう、気を付けながら作業を進めましょう。

 

おわりに

LEDシーリングライトの寿命や捨て方、自分で取り替える方法などを紹介しました。照明器具の電気代も、LEDに変更しただけで半減するという結果も出ています。積極的に取り入れたいと誰もが思うところですが、正しい使い方や正しい捨て方も、しっかり意識しておきましょう。