- 津久井 玲子
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意外と知らない?ブロッコリーのカロリーや栄養や糖質量も徹底解説
ブロッコリーといえば、料理の彩りとして使い勝手のよい野菜の1つです。しかしカロリーや栄養価、糖質量はどれくらいあるのでしょうか?実はブロッコリーは糖質制限にぴったりの健康野菜なのです。カロリーや栄養素をあわせてご紹介します。
ブロッコリーのカロリーや栄養素、糖質量を知りたい!
ブロッコリーを日常的に料理に使う家庭は多いのではないでしょうか?その見た目は料理の飾りや彩りとして最適です。しかし、ブロッコリーの野菜としてのカロリーや栄養素、糖質量は知らずに使っている方も多いことでしょう。
ブロッコリーは野菜の中ではたんぱく質を多く含んでいます。また、糖質量が少ないことから、糖質制限食にもぴったりの食材です。カロリーはもちろん、その栄養素や糖質量にも注目したいブロッコリーという野菜について、くわしくご紹介します。
ブロッコリーの特徴や種類
ブロッコリーは健康野菜の代名詞ともいえる、ケールを祖先に持つ野菜です。ただし、食べる部分は花芽の部分で、ローマ時代から食べられてきた記録があります。日本にはカリフラワーと一緒に明治時代に入ってきました。
カリフラワーもブロッコリーと同じケールを祖先に持つ野菜です。しかし、原種のケールに近いのはカリフラワーの方で、ブロッコリーはカリフラワーの変種といわれています。
通常お店で売られている丸い塊状のブロッコリーは、株のてっぺんについた花芽です。てっぺんの花芽を収穫した後にでてきた、菜の花を太くしたような茎の細長いものは、ブロッコリーニと呼ばれます。
このブロッコリーニによく似た「スティックセニョール」は、ブロッコリーと中国野菜のカイランを掛けあわせたものです。同じようにブロッコリーと中国野菜のサイシンの掛けあわせで生まれた「はなっこリー」という品種もあります。
このほかにも、見た目が紫色をした「パープルスプラウティング」は、原産地のイタリアから入ってきた品種です。
ブロッコリーの正しい選び方
まずは色を見てください。全体の色が濃い緑色をしているものがよいブロッコリーです。さらに花蕾(からい:花のつぼみのこと)が引き締まって、こんもりとした形をしているかをチェックします。粒の大きさがそろっているかも見てください。
ブロッコリーの全体の形も重要です。中央に向けて盛り上がっているものがおすすめ。そして茎が長めについていると、劣化しにくく傷みにくくなります。
もちろん茎の切り口も要チェックです。切り口が新鮮で中心までみずみずしいものが、柔らかくて甘みもあるのでおすすめ。全体が大きいものほど熟していることから、味のよいブロッコリーを選ぶなら大きさにもこだわりましょう。
また茎の切り口を見る時には黒ずみがないかや、茎の中にスと呼ばれる空洞が開いていないかも要チェックです。特にスが入ったブロッコリーは、育ち過ぎなどでかたかったり、筋っぽくなったりして、食味が悪く美味しくありません。
ブロッコリーのカロリー
気になるブロッコリーのカロリーはどれくらいなのでしょうか?
ブロッコリー100g当たりのカロリーは、生のブロッコリーのカロリーが33kcal、茹でたブロッコリーのカロリーが27kcalです。
では、ブロッコリーとほかの野菜100gのカロリーを、生の状態で比較してみましょう。例としてトマトとレタス、さつまいも、にんじんを調べてみました。結果はそれぞれ、トマトが19kcal、レタスが12kcal、さつまいもが134kcal、にんじんが39kcalです。
さつまいもは甘いだけあって糖質が多く、その分だけカロリーが高くなりますが、そのほかの一般的な野菜とブロッコリーを比較すると、ブロッコリーのカロリーはやや高めの部類になるといえます。
ブロッコリーの正しい洗い方
野菜の中ではカロリーが高めでも、食材としてのブロッコリーは低カロリーです。飾りとしても使い勝手がよいので、よく食べるという方も多いことでしょう。
しかし、ブロッコリーはその複雑な形から、ゴミや虫が入り込んでいることも珍しくありません。せっかくならば気にせず食べられるよう、キレイに洗い落としたいものです。では、どのように洗えばよいのでしょうか?
手軽にできる洗い方は、ボウルに房全体がつかる程度の水を入れたら、その中に20分ほど浸けこんでおくというもの。その時、水に酢を大さじ1杯ほど加えておくと、殺菌効果もあるのでおすすめです。
ブロッコリーを水から取り出す前に軽く揺らしてすすぐと、ブロッコリーの中のゴミや虫をすっきりと取り除けます。
このほかでは、「50度洗い」と呼ばれる方法もおすすめです。ボウルに50℃前後のお湯をブロッコリーが浸かる程度に入れて、2~3分放置するだけととっても簡単。ゴミや虫が落ちるだけでなく、色も鮮やかになって一石二鳥です。
ブロッコリーの栄養とは
ブロッコリーのカロリーが他の野菜と比較して高めだったのは意外でした。しかし、カロリーを調節してでも食べるに値する栄養があるならば話は別です。ブロッコリーにはどのような栄養が含まれているのでしょうか?
ビタミンC
ブロッコリーはビタミンCを豊富に含む野菜です。同じ重さならばレモンよりも多く含んでいます。
ビタミンCは、コラーゲンの生成を助けて皮膚や粘膜を健康に保ち、鉄分の消化吸収を助ける効果もあるビタミンです。抗酸化作用も高いですが、水溶性ビタミンのため、煮汁ごと採れる料理でいただきましょう。
カリウム
ナトリウムを摂り過ぎると、体は水分を取り込んでナトリウム濃度を下げようとします。このため血圧が上がるのですが、ナトリウムと共に余分な水分を排出し、血圧を安定させるのがカリウムです。
老廃物の排出効果もあるため、むくみの解消効果もあります。ビタミンCと同様に水溶性のため、煮る時には注意が必要です。
ビタミンE
抗酸化ビタミンの代表格ともいえるビタミンです。体内の脂質の酸化を防ぎ、細胞や血中のコレステロールの酸化も予防してくれます。そのため動脈硬化などの生活習慣病や、老化の予防効果を期待できるビタミンです。脂溶性のため、油を使った料理で吸収率を上げられます。
葉酸
葉酸はDNAなどの核酸の生成に大きくかかわる栄養素で、正常な細胞を作るのに欠かせません。特に胎児の発育不全を予防するために重要な栄養素のため、妊婦は積極的に摂る必要があります。
成人でも貧血予防や循環器系の病気を防ぐ効果があるため、欠かせない栄養素の1つです。
ビタミンK
ビタミンKは血管が損傷して出血した際に、止血作用を活性化させる効果があります。骨に含まれるたんぱく質を活性化させることで、骨を強化する効果もあるビタミンです。骨粗しょう症予防の治療薬にも使われ、骨の健康維持には欠かせません。
食物繊維
ブロッコリーは水溶性食物繊維だけでなく、豊富な不溶性食物繊維を含む野菜です。水溶性食物繊維は、消化吸収を穏やかにすることで、血糖値の急激な上昇を抑制します。不溶性食物繊維は腸内の水分を吸収して便の量を増やし、大腸を刺激して便秘改善に効果的です。
ブロッコリーの美味しい食べ方
ブロッコリーには水溶性、脂溶性両方の栄養が豊富です。せっかくなら両方漏らさず摂れて、美味しくいただける調理法はないものでしょうか?おすすめはスープにして食べることです。
例えば、鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて香りを出したら、そこに生のままのブロッコリーときのこ類を入れて炒めます。そこに水とブイヨン、カレー粉を入れて煮込んだら、塩こしょうで味を調えるだけ。美味しいブロッコリーのカレースープのできあがりです。
ほかではこんなのも。鍋にバターを溶かして玉ねぎを炒め、ブイヨンスープと一緒にブロッコリーとじゃがいもを加えます。具材に火がとおったら粗熱を取ってミキサーにかけ、再び鍋に戻したら豆乳を加えて温めるだけで、ブロッコリーの豆乳ポタージュスープに。
手軽に作るなら、ブイヨンスープにブロッコリーとソーセージ、玉ねぎを入れて煮込みます。火がとおったら水煮コーンを入れて、塩こしょうで味を調えて盛り付けてください。仕上げにオリーブオイルをかければ、まるでポトフのようなスープの完成です。
このほかにも牛乳とチーズを使ったクリームスープにしたり、具材にベーコンを使ってみたりしても美味しいスープができあがります。単なるスープではなくスープパスタにしてみても、美味しくいただけるのでおすすめです。
ブロッコリーに糖質はどれくらい?
ブロッコリーのカロリーはほかの野菜と比較して高めの部類でした。では糖質量はどうなのでしょうか?
生のブロッコリー100gの糖質量は0.8gと低糖質です。
ではカロリーと同様にほかの野菜と比較するとどうなのでしょうか?ブロッコリーと同じく生の状態100gでみてみましょう。
トマトは3.7g、レタスは1.7g、さつまいもは29.7g、にんじんは6.5gになります。
カロリーではブロッコリーより低かった野菜も、糖質で見るとブロッコリーの方が低いのです。ブロッコリーは糖質量を抑えたいときにはもってこいの野菜といえます。
おわりに
ブロッコリーはカロリーはやや高めながらも、栄養が豊富で低糖質の野菜です。カロリーが高めといってもあくまで野菜の中でのことで、低カロリー食品には変わりありません。普段の食卓に上手に取り入れて、健康維持に活用しましょう!