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ガーデニング
河村ゆかり

元気に育つ!オリーブの木の育て方|プロ監修

植物・オリーブの育て方をプロの国吉さんがレクチャー。水やりから剪定、収穫、病害虫対策まで網羅。「オリーブの地植えで育てる時の注意点」など初心者のためのQ&Aコーナーもあり。この1記事でオリーブの育て方をマスターできます!【果樹の育て方シリーズ】

目次

国吉純

園芸家・レモン研究家。造園や植栽管理、園芸講座、執筆、造園などを通して、家庭園芸の普及に力を注ぐ。実体験をベースにしたベランダガーデニングや、園芸療法が得意。国吉さんHP「ジュリエッタ・ガーデン」

オリーブについて

© PIXTA

栽培前にインプットしておきたい、オリーブの特徴・品種についてご紹介します。

 

オリーブの特徴

オリーブ(モクセイ科オリーブ属)は、小アジアから近東、パレスチナ付近が原産の耐寒性常緑樹。

シルバーリーフが美しいうえ、プランターや鉢植えでも充分に育つので、ベランダガーデンのシンボルツリーにも良く利用されます。

ただオリーブは1本のみでは受粉しにくい「自家不結実性」で、実を得るためには「受粉樹」が欠かせないことを覚えておきましょう。

 

  • 難易度 初心者向き
  • 耐寒性 普通
  • 耐陰性 普通
  • 耐暑性 強い
  • 乾燥 強い
  • 樹高 2m~

 

オリーブの品種

ポピュラーなオリーブの品種をご紹介します。

「ミッション」は、小豆島で育てられているオリーブの大多数を占める品種で、ピクルスやオイルづけにすると美味。上に向かって伸びる直立型の樹形をしています。

大きめの実の「マンザニロ」もピクルスに向き、日本国内ばかりでなく世界じゅうで栽培されているオリーブです。樹形はこんもりと丸く育ち、果実も大きく丸くて、とてもかわいらしい品種。

「ルッカ」はオイル含量が高く、炭そ病にも強い小粒種で、1本でも結実しやすい「自家結実」タイプ。樹形は横に広がります。

「ネバティロブランコ」は、果肉がとても柔らかいため加工には向きません。
自家不結実性が強いため不完全花が多いですが、花粉が非常に多いので受粉樹として重宝されています。

 

オリーブの育て方で押さえたい3つのコツ!

  • コツ1 2品種以上混植して、実つきを促進!
  • コツ2 水切れすると花付きが悪くなるので要注意
  • コツ3 厳冬期をのぞき、日当たりのよい屋外で育てて

 

オリーブの育て方【基本編】

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「水やりのタイミングは?」「オリーブの木が好む土はどんな種類?」など・・・。
オリーブの実をたくさん収穫したいなら、育て方の基本が大事ですよ。

 

水やり

乾燥に強い印象のオリーブですが、栽培には充分な水が欠かせません。

オリーブは水が足りているときがよく花が咲き、実つきがよくなるのに、水が足りないと実が付いても果実にしわが寄ります。
特に夏場は、土の状態を毎日確認し、乾いていたらたっぷり水やりしてください。

 

土の選び方・肥料

水はけよくブレンドされたオリーブ専用土か、赤玉土に腐葉土2~3割混ぜた土を用意します。

肥料は3月、6月、10月に1回ずつ与えましょう。
肥料は鉢の周囲に置肥を施しますが、オリーブの株元に与えると肥料焼けして木が傷むことがあるので気をつけて。

 

置き場所

オリーブは生育適温15度前後の温暖な気候でよく育ち、日当たりを好む果樹です。

ベランダでオリーブを育てる際も日当たりが重要ですが、強風を受ける場所は転倒の可能性があるので避けて。

もしオリーブを観葉植物として室内で楽しみたいなら、日当たりのよい窓辺に置いてください。
オリーブを日陰に置くと、徒長してひょろひょろした枝になってしまうので注意して。

 

オリーブの育て方【シーン・トラブル編】

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剪定方法や植え替えのコツ、病害虫のトラブルなど・・・。
シーン・トラブル別にオリーブの育て方のコツをご紹介します。

 

剪定

2月中旬~3月中旬の期間に剪定はすませましょう。
オリーブは大きくなるため、育てたいサイズに達したら、幹の先端の生長点をカットします。

また、オリーブの枝の剪定は、枝の途中でカットするよりも込み入った枝や枯れ枝を間引き、内部にも風通しと日当たりを確保してください。

オリーブはその年伸びた枝に翌年の花や実がつくため、枝先ばかり切ると花も実ものぞめなくなるので気をつけて!

 

植え付け・植え替え時期

オリーブの植え付け・植え替えの適期は、3月中旬~4月中旬もしくは9月下旬~10月です。

最もおすすめの植え付け方法は、大型プランターを用意して、2品種以上のオリーブを混植することです。
もし混植が難しい場合は、1株ずつ植えた鉢を密着させておくと受粉が促されます。

オリーブの植え替えは2~3年に一度のペースでOK。
大きく育てたいなら鉢からオリーブを抜き、少し根をほぐして土を足し、1サイズ大きな鉢に。
現状のサイズのままで育てたいなら、オリーブの根鉢をひと回り小さくなるようノコギリなどでカットし、その分の土を加えて植え替えます。

植えた後は、オリーブの株元にまっすぐ支柱を立てて固定し、しっかり支えます。
その後、鉢底から水がしたたるくらいに、たっぷり水やりしてください。

 

増やし方

オリーブは挿し木や接ぎ木などで増やせますが、挿し木が手軽でおすすめです。
オリーブの細すぎる枝は挿し木には向かないので、比較的しっかりとした枝を選ぶのがコツです。

2月中旬~3月中旬に剪定した長い枝を上半分に切ってキッチンペーパーで包み、さらにビニール袋などに入れて、冷暗所で保管しておきます。

4月に入り、日中の気温が20度くらいになったらオリーブの枝を取り出して、10㎝程度に切り詰め、枝元のほうは斜めにカット。葉は4枚程残して、切り口を水につけておきます。

その後、水を含ませた市販の挿し木用土にさし、半日陰で水やりを欠かさず管理すれば、やがて小さな芽が発生するはずですよ。

 

花・実のつけ方

開花時期は、5月中旬から6月頃。
オリーブは花芽1つにつき20~40個もの花が咲きますが、受粉樹を用意しても実つきが悪い場合は、人工受粉をおすすめします。

オリーブは2品種以上混植することで実がつきやすくなるため、収穫のために2本以上の木を栽培しているのが前提です。
まずオリーブの花が咲いたらカップを下に当てて花粉を落とし、その花粉を絵筆にとって、もう1本のオリーブの花の中心にあてがい、受粉させます。

ただしたくさんの実をつければよいわけではなく、オリーブには「隔年結果」という、果実がなりすぎると翌年、実がほとんどつかなくなる性質が。

果実の数を人工的に制限する「摘果」を、葉8枚につき1果を目安に行いましょう。隔年結果を予防できるだけでなく、果実ひとつずつにしっかり栄養が行き渡り、大きくて味のよい実が収穫できますよ。

 

収穫時期

オリーブをピクルスや塩漬けにしたいときは、10月中旬~11月中旬のまだ青い果実を収穫。

オイルを絞るなら、しっかり黒く熟した実を11月中旬~12月中旬に収穫してください。

 

病害虫

オリーブにつく害虫は、幼虫が枝や幹の内部を食害する「オリーブアナアキゾウムシ」や「カミキリムシ」などに注意してください。
フンを見つけたら、その近くの幹や枝に侵入した穴があるはずなので、そこから針金を差し込んで捕まえすぐに処分を。

病気では、オリーブの果実に深刻な被害をもたらす「炭そ病」の対策を万全に!
炭そ病は果実に褐色の斑点ができて広がっていくので、病気に感染した実を見つけたらすぐに取り除き、ほかの実に近づけないことがポイント。

こみ合った余分な枝を剪定して風通しをよくし、冬季休眠中に専用薬剤を塗布しておくと安心ですよ。

 

冬越し

オリーブは、関東より西の地域では戸外で越冬できるほど耐寒性は強いです。

寒冷地(※)では室内に取り込みますが、オリーブの実を収穫したいなら、1月は戸外に出しましょう。
実をつけるためには花を咲かせる「花芽分化」が必要で、「1月の平均気温が10度以下」であることが条件なのです。
ただし、霜が降りるときには軒下へ移動させて。

※「寒冷地」北海道、東北、新潟県、富山県、石川県、高冷地(中間地でも高冷地の場合はこちらの分類)

 

オリーブの育て方Q&A

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オリーブの育て方で初心者が疑問を持ちやすいことをピックアップ。
プロ・国吉さんがズバッとお答えします。

 

Q.オリーブを庭に地植えで育てるときの注意点は?

オリーブは日当たり良好で水はけのよい場所を好むので、庭の日陰やジメジメしたところは避けてください。
酸性土を嫌うため、適量の苦土石灰と牛糞堆肥を入れて、栄養が行き届くようにしっかりと混ぜます。

また、オリーブが若木のうちは根が浅いのでしっかり支柱を立て、倒木を防止しましょう。

庭植えしたオリーブは頻繁に水やりをしなくても大丈夫ですが、梅雨明け以降は土の状態を確認し水枯れを防ぐのを忘れずに。

 

Q.枝の先にしか葉が付かない枝が・・・対処法は?

もしや、オリーブの枝がヒョロヒョロとのびていませんか?
それは徒長枝なので間引きして、鉢を日当たりのよい場所に移動させてください。
日当たりが良くなれば徒長しなくなり、葉もつくようになるはずです。

また、オリーブの枝の先にしか葉がないということは、途中の葉が落ちてしまった可能性もあります。
オリーブの落葉は乾燥が原因と考えられますから、しっかり水やりを!

 

Qオリーブの苗の選び方を教えて!

オリーブの苗は株元がしっかりとしていて、濃い緑の葉を付けたものを選ぶのがコツです。

実を付けた苗は、「オリーブの木がちゃんと成熟し、今後も実をつける可能性が高い」と判断できるので、おすすめです。

 

いかがでしたか?
オリーブに小さな実が付いたときの感動を味わえるのは、育てた人の特権!
ぜひお好みの2種を選んで、栽培をスタートさせてください。