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間違えたら迷惑かも!出産のお見舞いの正しいマナー【プロ監修】

身近な人の出産のあとは、お見舞いに伺い、赤ちゃんと頑張ったお母さんを励ましたくなるもの。でも、出産後はなにかと気を使う時でもあるのです。出産のお見舞いに行くときに気を付けたいマナーや、注意すべきポイントをご紹介します。

出産のお見舞いに行っていいのはいつから?

出産後のお祝いは、母体を気遣い、一般的には近親者以外は産院へのお見舞いは控えるのがマナーとされています。しかしながら、産後の状況は人によって様々。出産の報告を受けた際のやり取りから、ぜひお祝いに伺いたいと思っても、まずは「お見舞いに行ってもよいかどうか」を、本人に確認することが肝心です。
出産は、想像している以上に体力を消耗するものですし、産後の体調はなにかと不安定。お見舞いが励みになるケースもあれば、逆にストレスになることもあるということをわかっておくことが大切です。

その上で、「ぜひお見舞いに来て欲しい」という要望があったときも、出産日とその翌日の訪問は避けてください。
出産直後はまだ体力が戻っていませんし、帝王切開の場合ですと傷の痛みも残っており、起き上がることも大変ですので、少し余裕を見たほうがいいでしょう。

また、手続きや荷物整理などで慌ただしくなりがちな退院当日も避けたほうが無難ですね。

出産後の体調にもよりますが、普通分娩ですと、出産からだいたい5日前後で退院となります。帝王切開の場合は約10日前後で退院を迎えます。

前記のNG日程を除きますと、普通分娩の場合は出産の約3日目、4日目が、帝王切開の場合は約5日目以降が出産お見舞いに適したタイミングということになります。
いずれにしても、入院中はお母さんへの病院のケアや指導などがありますので、お見舞いに伺う日時は事前に相談しておくのがベストです。

 

出産のお見舞いで気を付けたい6つのこと

可愛い赤ちゃんに早く会ってみたい気持ちは誰もが一緒です。
でも、ちょっと待って! 出産直後のお見舞には注意することが幾つかあります。
慌てずにポイントを確認してみましょう。

 

手土産はなくてもOK

「お見舞い」というと、なにか手土産を持っていくべきかどうかで悩むかもしれません。結論から言いますと、出産のお見舞いに手土産は持っていかなくても問題ないでしょう。

母乳をあげている場合などは、乳腺炎予防のためにお菓子などの高カロリー食品が制限されていることがあります。そもそもまだ食欲が戻っていないこともあるでしょうし、もしケーキなどの生モノが余った場合、処理に困ってしまいます。

それでもなにかを持っていくとしたら、常温保存が可能で、手軽に栄養の補給ができる野菜ジュースや果汁100%ジュースなどのドリンク類がよいでしょう。病院内は乾燥しますし、授乳していると喉が渇く、ということもあるからです。

または、フルーツの入ったゼリーなどもカロリーは控えめなので適しています。
もしコーヒーや紅茶が好きな方なら、ノンカフェインの物を選ぶのもよいでしょう。
赤ちゃんのために、授乳中のカフェイン摂取を制限している可能性もあるためです。

お見舞いの定番である花を持っていくときは、小さめのフラワーアレンジメントにすると気がきいています。花束だと花瓶が必要になってしまうからです。
お水をやるなどの世話の必要のないプリザーブドフラワーもいいでしょう。いずれの場合も、退院時の荷物の負担にならない小さめのものがおすすめです。
また、病院によっては花の持ち込みを禁止している場合もあります。事前にリサーチをしましょう。

出産のお見舞いは、おめでとうの気持ちを持っていくだけでも十分ですので、お祝いを形にするのは、後日改めてでも問題ありません。

 

訪問人数は控えめに

せっかくだからと、多くの友人を誘ってお見舞いに行くことは感心しません。

病室は通常、他の妊婦さんも同室しています。そこに大人数で押しかけては、いかに静かにしていても他の妊婦さんにストレスを与えてしまいます。
また、産後の体調は不安定であるため、大勢の人と会うというだけで結構負担になってしまうのです。

病室の大きさにもよりますが、大部屋の場合は1~3人程度、個室の場合でも同じくらいの人数にとどめるべきでしょう。

 

男性・子供はお見舞いを避けて

病院のベッドの上にいる女性は、化粧をしていません。また、授乳のために下着をつけていないこともあり、とても無防備な状態です。
このことから、身内以外の男性が出産のお見舞いに行くことは控えたほうがいいでしょう。

男性はこうしたことにまで思いが至らないケースが多々見受けられますので、もし友人の男性などが出産のお見舞いに行こうと話しているのを聞いたら、事情を話し遠慮するように勧めてあげてください。
そのかわり、お祝いのメッセージを書いたものを預かり、お見舞いの際に本人にお渡しするなど、双方負担なくお祝いの気持ちを伝える工夫を提案すると喜ばれます。

また、身内ではない小学生以下の子供も連れて行かない方がいいでしょう。
子供は一般に、じっとしていることが苦手です。また、抵抗力が弱いため風邪をひきやすく、病院の外から菌やウイルスを運んできてしまう可能性があるからです。

 

自分の体調にも気を配って

お見舞いの当日、頭痛、発熱、咳、喉の痛みなどの風邪の予兆や、その他体調不良を自覚したら、その時点でお見舞いは断念してください。また、風邪の治りかけや、家族に風邪ををひいている人がいる場合も同様です。

慎重すぎると感じるかもしれませんが、生まれたばかりの赤ちゃんには抵抗力も免疫力もありません。たかが風邪と侮って、もし赤ちゃんが病気にかかったら大変なことになります。ましてや病室には他にも赤ちゃんがたくさんいるのです。

さらには、産後で疲労の溜まったお母さんや、これから出産を控えた妊婦さんもいることを考えれば、過剰なまでの慎重さが求められるのも理解していただけると思います。

 

病室に入る前に気をつけること

病院や病室の入口付近には、消毒のためのアルコールボトルが設置されています。
これを使って、必ず手を消毒しましょう。
これから赤ちゃんを触るのですから、まず徹底してきれいにすることが必要なのです。

さらに、来院の際は匂いのきつい香水などはつけないようにしてください。出産前後の女性は鼻がいつもより敏感になっており、きつい匂いがそばにあるだけで具合が悪くなることもあるくらいです。

また、出産見舞いに限らないことですが、病院で携帯電話・スマートフォンの電源を切る、もしくはマナーモードに設定するのは当然のことです。

そして、病室に入る際は、必ずノックをしてください。
先程も言ったように、病院でのお母さんはなにかと無防備ですので、気遣いとしてのノックは大事なのです。
大きな声を出したりするのは厳に謹んでください。

 

赤ちゃんに触れる前には確認を

生まれたての赤ちゃんは、とても小さいけれど生命力に満ちていて、神々しさを感じるほどに感動的なものです。そしてとても柔らかそうでもあるため触りたくなります。
でも、アルコール消毒をしたからといって、許可も取らずにいきなり赤ちゃんに触るのは慎みましょう。

出産・子育ての経験がない人は、どう扱っていいかわからないため、むしろ無造作に触ることをしないと思いますが、出産経験がある人は、当時のことを思い出し思わず触ってしまいたくなるかもしれません。そんなときもまずは、触ってもいいかどうかをお母さんに確認し、許可を得てから優しく触れましょう。

抱っこに慣れていない人は、手やほっぺなどを力を入れずに優しく軽く撫でる程度にしてください。
また、生まれたばかりの赤ちゃんはどこもかしこも柔らかく、傷つきやすいので、とにかく慎重に触れるだけにしてあげてください。

 

長居はNG

久しぶりに会った時などは、いろんな話に花が咲いたりするもの。
出産にまつわるいろんな事を聞いてみたいところですが、そこをグッと抑えて、話を早めに切り上げて病室を出ましょう。

目安としては30分以内くらいが良いです。

ちょっと物足りないくらいのほうが、次に会う時の楽しさも増すというもの。
それはきっとお母さんの方も同様で、もっと落ち着いてから存分に話しがしたいと思っているものなのです。

退院後、自宅にお見舞するときは?

病院へのお見舞いは、出産を無事に終えたお母さんを慰労することと、新しく誕生した赤ちゃんをひと目見ることが主な目的です。

退院してから、自宅を訪問する場合も、基本的には同じ目的ではありますが、もう少し落ち着いた状態で話ができる環境になります。

しかし、退院直後は、新しい家族を迎えるための準備や、家族や親戚の訪問など、けっこう慌ただしくなるものです。
もし、自宅へ訪問するならば、退院後、最低1ヶ月以上は間を空け、様子をうかがいながら訪問日を決めましょう。

その場合も、相手に気を遣わせないようすることと、長居は慎むということを心がけてください。

 

出産後のお母さんは、新しく生まれた赤ちゃんを早く見てほしいという気持ちもありながら、同時に思うようにおもてなしができない歯がゆさ、また新しい家族を迎えた戸惑いなどもあり、気持ちは不安定なものです。
その不安を十分理解し、気遣いの心を持って接することが心からのお見舞いといえるのではないでしょうか。
ぜひ、相手の立場に立った配慮ある行動で、お祝いの気持ちを伝えてくださいね。

 

監修:金森たかこ

マナー講師・話し方マナーコミュニケーション講師。ウイズ株式会社社長兼西日本エリア代表。一般社団法人マナー教育推進協会代表理事副会長。ヒロコマナーグループ代表西出ひろ子に師事し、京都を拠点に全国の企業や学校でマナー指導を行う。「入社1年目ビジネスマナーの教科書」(プレジデント社)は、2017年度ビジネスマナー本売上げNO.1のベストセラーに。テレビ、新聞などのメディアでも活躍中。
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