- 笹沼杏佳
- ライター。1992年生まれ。Webメディアや雑誌、フリーペーパー、企業Webサイトなどでジャンルを問わず執筆中。趣味は野球を観ること&パンダのイラストを描くこと。手軽にできる工作が大好きです。
【簡単】チョークアート基本の描き方10ステップ!初心者でも◎
お店に飾られているようなチョークアートを、自分で描いてみませんか? 初心者でも、絵が苦手でも大丈夫! 基本の10ステップをマスターすれば、描いて、飾ってうれしいチョークアートがつくれます。
描いて、飾ってうれしいチョークアート
カフェなどのお店で見かけるチョークアート。じつは、自分でも簡単に描くことができるんです!「絵が苦手だから……」という人もご安心を。これからご紹介する基本の10ステップをマスターすれば、誰でもきれいなアートを仕上げることができちゃいます。
今回教えてくださったのは、チョークアート教室Ravo*Labo.代表のRICA先生です!
- RICA先生徳島県出身。CAA日本チョークアーティスト協会役員・ME講師。Ravo*Labo.代表。すべてがハンドメイドで実用性がある! というチョークアートに魅了され、2006年よりチョークアートを学ぶ。確かな技術を伝授するべく全国を駆け巡り、雑誌やテレビなどメディアにも多数出演。1児のママで、子育てにも奮闘中。
チョークアート 基本の10ステップ!
- オイルパステル(メインで使用する画材)
- ワックスパステル(縁取りに使う。今回は白色のみ使用)
- ブラックボード(画材屋さんなどで入手可能)
- 黒い色鉛筆(はみ出た部分の修正などに使う。芯が柔らかめのものが◎。おすすめはファーバーカステル社のものとのこと)
- 画面保護用ニススプレー(アートを消えないようにするため仕上げに吹きかける。今回は『マットバーニッシュ』を使用)
- コピー用紙(アートの下書き用)
- チャコペーパー(下書きをボードに写すために使う)
- ボールペン(〃)
- 長めの定規(直線を描く場合に使用)
- 消しゴム(仕上げで汚れを落とすときに使う)
- マスキングテープ(下書きの固定や、消しくずを取り除くときに使う)
- キッチンペーパー(パステルの先をきれいにする)
- ウェットティッシュ(作業中にパステルがついた指先を拭く)
1. 下書きしたデザインを写す
まずは、コピー用紙に下書きしたデザインをブラックボードに写していきます。今回は、パコマのロゴを描いてもらいました。紙とボードのあいだにチャコペーパーを挟んで、上からボールペンでなぞります。用紙がずれないように、マスキングテープで固定しておくと安心です。
下書きが必要なければ、白い色鉛筆を使ってボードに直接下絵を書いてもOK。
2. アウトラインから色をつける
今回は、黄、赤、オレンジの3色でグラデーションをつくることに。色を決めたら、下書きの線に沿ってロゴのアウトラインをなぞっていきます。
ポイントは、薄い色から描き始めることと、色が切り替わるラインをロゴ全体で揃えること。色の境界線は2色が少し重なるようにしておくと、あとで中間色がなじみやすくなります。
3. 内側を塗りつぶす
アウトラインを描き終えたら、内側を塗りつぶします。こちらも、薄い色から順に塗り進めましょう。板の黒色が見えなくなるまで、思いきってぐりぐりと! 少しはみ出てしまっても、後ほど修正できるので大丈夫です。
グラデーションの境界部分は2色を少し重ねておきます。濃いほうの色を、薄い色の上に優しい力で薄めに塗り重ねるのがポイントです。
4. グラデーションの境界で中間色をつくる
今度は、グラデーションの境界にさらに色を塗り重ねて中間色をつくります。こちらも薄い色から順番に使いましょう。くるくるとパステルを動かして、ボードの上で色を混ぜていくようなイメージです。
パステルの先が汚れてきたら、キッチンペーパーでこまめに拭き取るようにしましょう。
5. 指を使って色を定着させる
乾いた指の腹でくるくると触って、着色した部分を定着させます。体温でパステルが馴染んで、なめらかな質感に変化するのです。グラデーションの境界も、よりきれいな色になっていきます。こちらも、薄い色から順番に。
このように、触る色によって指を変えると色移りも防げます。1文字済むごとに、ウェットティッシュなどで指を拭きましょう。指先が湿った場合は、乾いたキッチンペーパーなどで水気をとっておきます。
ここまでできたら、パコマのロゴでおなじみ、てのひらのイラストも描いてもらいました。
6. ロゴの周りを縁取る
ロゴの周りを、白色のワックスパステルで縁取ります。ワックスパステルはオイルパステルよりも固めなので、このように線を描くときなどに適しているとのこと。
7. 黒い色鉛筆を使って、はみ出た部分を整える
黒い鉛筆を使って、はみ出た部分を修正し整えます。黒色のボードに黒色の鉛筆で書き込むことで、このようにちょっとした修正ができるのです(大きな修正はできないので注意)。
写真のように紙をひいておけば、作業中に手でこすれてしまう心配もありません。
てのひらの中央「Pa!」の文字も、黒い鉛筆を使って描きました。
これで、メインのアートは完成です!
8. 枠線をひく
メインのアートができたら、お好みで枠線をひいて全体の雰囲気をまとめます。今回は初心者にも簡単にできるよう、直線を組み合わせた枠にしてもらいました。定規を使って、ワックスパステルでまっすぐに線をひきます。
線をひけたら定規を外して、上からもう一度線をなぞるとはっきり色づきます。
9. 細かい汚れをとる
消しゴムを使って、作業中についてしまった細かい汚れを消していきます。
消しカスは、マスキングテープを使って取り除くのが便利です。
10. 仕上げにニススプレーを吹きかける
表面をコーティングして表面を保護するために、ニススプレーを吹きかけます。こうすることで、アートが消えず長持ちさせることができます。
スプレーが乾いたら……
完成!
基本の10ステップで、グラデーションがきれいなチョークアートができました!
色の塗り方、グラデーションのつくり方、オイルパステルとワックスパステルの使い分け、仕上げ方法をマスターすれば、さまざまなアートに応用することができます。
「絵を描くのが苦手だから……」という人も多いかと思いますが、RICA先生いわく「塗り絵感覚で楽しめます」とのこと。フリーのイラスト素材などを活用して、下書きにしてしまってもOKです。お気に入りのモチーフを組み合わせてレイアウトするのも楽しいはず! パステルは1色ずつでも購入できるので、まずは好きな色を揃えてみるのがおすすめです。ブラックボードも数百円から手に入るため、比較的リーズナブルに始められますよ。
描いて、飾ってうれしいチョークアート。みなさんも、気軽にチャレンジしてみてはいかがでしょうか!
撮影:海老根里実