
- 笹沼杏佳
- ライター。1992年生まれ。Webメディアや雑誌、フリーペーパー、企業Webサイトなどでジャンルを問わず執筆中。趣味は野球を観ること&パンダのイラストを描くこと。手軽にできる工作が大好きです。
お店に飾られているようなチョークアートを、自分で描いてみませんか? 初心者でも、絵が苦手でも大丈夫! 基本の10ステップをマスターすれば、描いて、飾ってうれしいチョークアートがつくれます。
カフェなどのお店で見かけるチョークアート。じつは、自分でも簡単に描くことができるんです!「絵が苦手だから……」という人もご安心を。これからご紹介する基本の10ステップをマスターすれば、誰でもきれいなアートを仕上げることができちゃいます。
今回教えてくださったのは、チョークアート教室Ravo*Labo.代表のRICA先生です!
まずは、コピー用紙に下書きしたデザインをブラックボードに写していきます。今回は、パコマのロゴを描いてもらいました。紙とボードのあいだにチャコペーパーを挟んで、上からボールペンでなぞります。用紙がずれないように、マスキングテープで固定しておくと安心です。
下書きが必要なければ、白い色鉛筆を使ってボードに直接下絵を書いてもOK。
今回は、黄、赤、オレンジの3色でグラデーションをつくることに。色を決めたら、下書きの線に沿ってロゴのアウトラインをなぞっていきます。
ポイントは、薄い色から描き始めることと、色が切り替わるラインをロゴ全体で揃えること。色の境界線は2色が少し重なるようにしておくと、あとで中間色がなじみやすくなります。
アウトラインを描き終えたら、内側を塗りつぶします。こちらも、薄い色から順に塗り進めましょう。板の黒色が見えなくなるまで、思いきってぐりぐりと! 少しはみ出てしまっても、後ほど修正できるので大丈夫です。
グラデーションの境界部分は2色を少し重ねておきます。濃いほうの色を、薄い色の上に優しい力で薄めに塗り重ねるのがポイントです。
今度は、グラデーションの境界にさらに色を塗り重ねて中間色をつくります。こちらも薄い色から順番に使いましょう。くるくるとパステルを動かして、ボードの上で色を混ぜていくようなイメージです。
パステルの先が汚れてきたら、キッチンペーパーでこまめに拭き取るようにしましょう。
乾いた指の腹でくるくると触って、着色した部分を定着させます。体温でパステルが馴染んで、なめらかな質感に変化するのです。グラデーションの境界も、よりきれいな色になっていきます。こちらも、薄い色から順番に。
このように、触る色によって指を変えると色移りも防げます。1文字済むごとに、ウェットティッシュなどで指を拭きましょう。指先が湿った場合は、乾いたキッチンペーパーなどで水気をとっておきます。
ここまでできたら、パコマのロゴでおなじみ、てのひらのイラストも描いてもらいました。
ロゴの周りを、白色のワックスパステルで縁取ります。ワックスパステルはオイルパステルよりも固めなので、このように線を描くときなどに適しているとのこと。
黒い鉛筆を使って、はみ出た部分を修正し整えます。黒色のボードに黒色の鉛筆で書き込むことで、このようにちょっとした修正ができるのです(大きな修正はできないので注意)。
写真のように紙をひいておけば、作業中に手でこすれてしまう心配もありません。
てのひらの中央「Pa!」の文字も、黒い鉛筆を使って描きました。
これで、メインのアートは完成です!
メインのアートができたら、お好みで枠線をひいて全体の雰囲気をまとめます。今回は初心者にも簡単にできるよう、直線を組み合わせた枠にしてもらいました。定規を使って、ワックスパステルでまっすぐに線をひきます。
線をひけたら定規を外して、上からもう一度線をなぞるとはっきり色づきます。
消しゴムを使って、作業中についてしまった細かい汚れを消していきます。
消しカスは、マスキングテープを使って取り除くのが便利です。
表面をコーティングして表面を保護するために、ニススプレーを吹きかけます。こうすることで、アートが消えず長持ちさせることができます。
スプレーが乾いたら……
完成!
基本の10ステップで、グラデーションがきれいなチョークアートができました!
色の塗り方、グラデーションのつくり方、オイルパステルとワックスパステルの使い分け、仕上げ方法をマスターすれば、さまざまなアートに応用することができます。
「絵を描くのが苦手だから……」という人も多いかと思いますが、RICA先生いわく「塗り絵感覚で楽しめます」とのこと。フリーのイラスト素材などを活用して、下書きにしてしまってもOKです。お気に入りのモチーフを組み合わせてレイアウトするのも楽しいはず! パステルは1色ずつでも購入できるので、まずは好きな色を揃えてみるのがおすすめです。ブラックボードも数百円から手に入るため、比較的リーズナブルに始められますよ。
描いて、飾ってうれしいチョークアート。みなさんも、気軽にチャレンジしてみてはいかがでしょうか!
撮影:海老根里実