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暮らしの工夫
Pacoma編集部

人と差が出る!手土産の渡し方|基本マナー

ビジネスシーンや挨拶などに手土産を持参したとき、どんな渡し方が正しいのでしょうか?この記事では、手土産の正しい渡し方や添える言葉、紙袋や風呂敷のマナーなどについて解説します。

手土産を渡す正しいタイミングは?

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まずは手土産をどこで、いつ、誰が誰に渡すかといったタイミングについて解説します。意外と難しいもので、渡すタイミングを見計らっていたら結局最後まで渡せなかった…なんて苦い経験がある人もいるかもしれませんね。
これを知っておけば、手土産をスマートに渡すことができて、先方の高感度もアップすることでしょう。

 

どこで渡すか

ビジネスの場合は取引先に到着していきなり渡すのではなく、応接室や会議室に通された後に渡します。バタバタするロビーや受付でいきなり渡してしまうのはスマートではありません。会食の場合も同様に部屋の中で渡します。
一方、日常的な挨拶で玄関での話のみという場合には、挨拶が終わった後に玄関先で渡しましょう。

 

いつ渡すか

取引先に訪問したときには、応接室や会議室に通されて名刺交換や挨拶を済ませた後に渡すようにしましょう。一通り挨拶が終わって椅子に腰掛け、落ち着いたときが渡すチャンスです。受付先でのみ失礼する場合も挨拶が終わったタイミングで渡すのが良いでしょう。
一方、会食の場合は食事が終わって帰るタイミングで渡します。部屋に入って挨拶直後に渡してしまうと、先方がずっと手土産をもつ必要があり、食事の邪魔になってしまいます。

 

誰が誰に渡すか

手土産は誰が誰に渡すかということも非常に重要です。一対一の場合は相手に直接渡せば良いのですが、複数人の場合はどうなるのでしょうか?
手土産は「立場が一番上の人が渡し、受け取るのも立場が一番上の人」と考えるとシンプルです。上司と取引先に同行する場合は、上司に手土産を渡してもらいます。
取引先が複数人で対応する場合は役職が一番上の人に渡しましょう。

 

どんな向きで渡すか

手土産の包み紙などにのしや絵柄が描かれていてどちらが上かわかるものであれば、相手が文字や絵柄を正しく見られるように正面を向けて渡しましょう。
書類を相手に渡すときに、相手が読めるように渡すのと同じです。

 

紙袋・風呂敷のマナー

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手土産を持ち運ぶときによく使われる紙袋や風呂敷ですが、使い方によってはスマートな印象になったり、逆に失礼になったりします。
特に風呂敷は日本の伝統でもありますので、しっかりと所作を身に着けておきましょう。

 

品物を渡す際は紙袋・風呂敷から出す

手土産はホコリなどの汚れが付着しないよう、紙袋に入れるか風呂敷に包んだ状態で持ち運びます。風呂敷のほうが本式となりますので、フォーマルな場では風呂敷の方が好ましいですが、ビジネスの場などでは紙袋でも問題ないでしょう。相手に渡す際には紙袋や風呂敷から出して品物だけを渡します。

 

不要になった紙袋・風呂敷は適切に処理する

品物を渡し終えたら紙袋や風呂敷は用事が済んだことになります。相手が手土産を受け取ったら素早く紙袋や風呂敷を折りたたんでカバンなどにしまいましょう。
紙袋や風呂敷はあくまでホコリなどの汚れから品物を守るための道具なので、そのまま相手に渡すことは失礼にあたります。

 

ビジネスシーンによっては紙袋のまま手渡すのもマナー

ビジネスシーンによっては紙袋に品物を入れたまま渡したほうが良い場合もあります。例えば相手が自分の会社に訪問してきた場合、品物だけを受け取った場合は、カバンに入れるか、入らない場合には品物を持って帰らなければいけません。特に遠方から訪問されていて帰りに電車や新幹線、飛行機に乗らなければいけない場合は持ち運びも大変です。
そういった場合は、相手が持ち帰りやすいよう紙袋に入れて渡しましょう。渡すときには紙袋の下と取手の付け根部分に手を添えて、「紙袋のまま失礼致します」と一言添えます。
「どうやって訪問したか」「これからどこに行くのか」という相手の状況を察して、臨機応変に対応することが大切です。

 

品物を渡す際に添える適切な言葉は?

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手土産を渡すときに「つまらないものですが」「ありきたりのものですが」と一言添えて渡すイメージがありますが、本当はどんな言葉が適切なのでしょうか?

「つまらないものを渡すのは失礼なんじゃないか?」と思ったことがある人もいるかもしれませんね。かといって、「手土産です」と言って渡すのも味気ありません。手土産を渡す際に添える言葉について考えてみましょう。

 

定番の「つまらないものですが」

手土産を渡すときの言葉は、「つまらないものですが」というイメージがあるかと思います。この「つまらないもの」というのは謙遜の表現です。
しかし、この表現は謙遜しすぎるということで、近年あまり使われなくなってきました。実際に「つまらないものですが」は少数派で、比較的年代が高い人が一部使っているのに留まりつつあるようです。

 

「ありきたりのものですがどうぞ」が今の主流

最近では「ありきたりのものですがどうぞ」という言葉が主流になっているようです。確かに手土産の品物というのはだいたいパターンが決まっていますので、嘘ではありませんね。
また、「つまらないものですが」という表現を使ってしまうと、「へりくだりすぎていないか?」「つまらないものを渡すのか?」という葛藤もありますが、「ありきたりのもの」であればそういった葛藤も少ないため、使いやすいのかもしれません。
他にも「お世話になっております」という感謝の言葉を添える、「お口にあうといいですが」と謙遜せず相手への気配りが感じられる表現も多く使われます。

 

手土産にはどんな品物を選ぶべき?

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「何を渡せば良いのか」が手土産の一番大きな悩みと言えるでしょう。「相手は何が好きなのか」「どれくらいの量が必要なのか」といったことを考えながら予算内で収めなければいけないので悩ましいところです。そこで、ここからは手土産の品物の選び方について、シーン別に解説します。

 

ビジネスシーンにおける手土産

ビジネスの場合は、手土産がオフィスで配られることを想定して選ぶと良いでしょう。切り分けが大変なケーキやバウムクーヘンよりは袋で小分けにされているクッキーやせんべいなどが好まれます。
また、手土産を渡す人の職場に何人いるのか、おおよその数を把握して量を選びましょう。企業規模によりますが、だいたい部署内に配られることを考えると、20~30個入りなど多めのものを用意すると良いかもしれません。

 

結婚挨拶における手土産

結婚の挨拶で相手の親に手土産を渡すときは事前に結婚相手に親の好みを確認すれば良いので、比較的選びやすいかと思います。
自分を紹介する意味も込めて、出身地の名物を持参すると手土産から出身地の話になり会話が盛り上がるかもしれませんね。

 

もらって嬉しい手土産ですが、選び方や渡し方を工夫すると人柄や心遣いが感じられてより喜んでもらえるかと思います。逆にマナーを間違えると相手に失礼な印象を与えかねないので、基本的なマナーは押さえておく必要があります。今回の記事を参考に手土産をスマートに渡して、大切な人に喜んでもらいましょう。