- 津久井 玲子
- 自分が仕事の中で勉強したことを、わかりやすさ、伝わりやすさに気をつけて書いています。読んでくださった方にとっても、読んでよかった、勉強になったと思える記事を目指しています。
スチームクリーナーのメリットとデメリット!カビ掃除での使い方は?
スチームクリーナーは近年、小型化と低価格化が進んだため、購入して使っているという方も増えています。しかし、メリットとデメリットについて詳しく知らなかったために、予想外の事態に慌てることも。カビ掃除での効果的な使い方とともに解説します。
スチームクリーナーとは?
スチームクリーナーとは、簡単に言ってしまえば蒸気(スチーム)で汚れを落とす掃除道具です。形状は掃除機にも似ていますが、機械の構造も汚れを落とす仕組みも全く異なります。
スチームクリーナーが出す蒸気の温度は、約100℃前後とかなりの高温です。この高温の蒸気が汚れを浮かせたところを、ノズルの先に付けた布カバーや雑巾などで拭き取って掃除します。
スチームクリーナーは基本的に洗剤などの薬剤を必要としません。そのため、なんでも口に入れる小さい子供がいる家庭や、ペットを室内で飼っている家庭で使用しても安心です。
スチームクリーナーのメリット
スチームクリーナーが人気となっている理由は、いくつものメリットがあるためです。まずは先にもご紹介したように、洗剤などの薬剤を使わず掃除できること。水道水を沸かした蒸気で汚れを落とすため、食品が直接触れる場所の掃除にも安心して使えます。
高温の蒸気で汚れを溶かすことから、キッチンの油汚れも簡単に落とせる点もメリットです。ゴシゴシと力を入れてこする必要がないため、傷をつける心配もありません。
もちろん、小さい子供用のおもちゃやペット用品の掃除にも最適です。実質水洗いしているのと変わらないため、舐めても口に入れても薬害の心配はありません。汚れ落としに洗剤が不要なことは大きなメリットです。
さらにスチームクリーナーから出る蒸気の温度は約100℃の高温。除菌や防カビ、ダニの除去にも効果があります。ハウスダストに悩んでいる方にとってはなおのこと、簡単にアレルゲンを取り除けるのは大きなメリットです。
また、高温の蒸気には汚れの成分だけでなく、臭いの原因も浮かせて掃除できることから、消臭効果も期待できます。ペット用品をはじめ、どうしても臭いの元になりやすいアイテムも、スチームクリーナーで掃除すれば手軽に消臭できる点もメリットです。
このほかにもスチームクリーナーには、掃除する場所に合わせた様々なアタッチメントが用意されています。汚れを浮かせると同時に拭き取るための布カバーや、細かい場所でも掃除できる細いノズル、こすり洗いもできるブラシタイプなどと種類も豊富です。
付属のアタッチメントは機種によって種類や数が異なりますが、広い範囲をカバーできるのは間違いありません。1台で広範囲の掃除ができるのは大きなメリットです。
スチームクリーナーのデメリット
物事には必ずメリットがあればデメリットもあるのが当然です。このことはスチームクリーナーにも当てはまります。
まずはスチームクリーナーならではのデメリットです。高温の蒸気で汚れを落とすため、当然のことながら熱に弱い素材には使えません。窓ガラスの掃除に使う方も見かけますが、耐熱性に欠ける場合は割れてしまうこともあります。
同様にプラスチックや人工大理石、合成繊維、麻や革などの天然素材などのデリケートな素材は、変形や色落ちといった問題が発生する可能性があるのはデメリットです。もちろん、フローリングや畳、カーペットなどにもいえることなので、注意する必要があります。
また、蒸気の力で汚れを落とすとはいえ、限界があることも事実です。汚れを浮かせることはできても、スッキリ落とし切れる保証はありません。場合によっては洗剤も併用する必要がある点も、薬剤を使わず掃除できることを期待して買った方にはデメリットです。
さらに、蒸気で浮かせた汚れも、すぐに拭き取らなければまたこびりついてしまいます。スチームクリーナーをかければ終わり、というわけではないのです。高温の蒸気を当てて浮かせる仕様上、汚れを拭き取る時にやけどをする危険性がある点もデメリットになります。
このほかにも「アタッチメントが多い機種を選んだけれど使い切れていない」というケースも。取扱説明書でも、アタッチメントについて細かく触れていないことが多いためだといいます。結果として、使いこなすのが難しい掃除道具という点もデメリットです。
もう1つ、スチームクリーナーならではのデメリットが。
スチームクリーナーに使用する水は通常は水道水です。水道水には微量ながら様々なミネラル分が含まれています。それらのミネラル分がタンクの中などで塊となり、最悪の場合はホースやノズルに詰まってしまうこともあるのです。
そうなれば当然のことながら蒸気が出なくなるだけでなく、故障の原因になります。水道水の結晶化を防ぐためには、定期的に専用の洗浄剤やクエン酸などでの手入れが欠かせません。水道水を使っているだけに手間に感じることも多く、デメリットといえるでしょう。
スチームクリーナーでカビ掃除をする時の使い方
水回りをはじめとして、掃除の中でも面倒なのがカビ掃除です。スチームクリーナーの使い方次第では、この厄介なカビ掃除が簡単になります。
何よりメリットなのが、カビ取り剤は必要ないことです。カビ取り剤は使い方を間違えると、有毒ガスが出るデメリットがあります。そのデメリットを気にせずカビ掃除ができるのは、スチームクリーナーならではです。
使い方も簡単で、高温の蒸気を当てるだけでカビ掃除ができます。しかもカビを殺すこともできるため、掃除のついでに対策もあわせてできる点も魅力です。ただし、製品によってカビ予防効果には差があります。仕様説明書を確認してからの購入も大切です。
また、ノズルの長いスチームクリーナーを選ぶことも大切。天井までノズルの先が届かないようでは、もっともカビが生えやすい浴室内全体の掃除ができません。ロングノズルか延長ノズルの付いたスチームクリーナーがおすすめです。
カビ汚れを落とす場合に意識しておきたいことがあります。それは、スチームクリーナーで汚れを落としても、完全には元の色に戻らないことがあることです。カビによる色素沈着が原因で、うっすらシミが残ることがあります。
パッキンなどは特に落ちにくいので、どうしても落としたい場合にはカビ取り剤を併用してください。先に蒸気を当ててからカビ取り剤をかけ、10分放置した後に蒸気で洗い流すだけです。カビ掃除で思ったように落ちない時には、試してみる価値はあります。
おわりに
スチームクリーナーは、掃除後の安全性を求める方にはピッタリな掃除道具です。洗剤などの薬剤を使う必要がないメリットは、ほかの掃除道具ではなかなか得られません。
しかし、もちろんすべてのアイテムの掃除に使えるわけではないデメリットもあり、万能ではないことを覚えておきましょう。もちろんメンテナンスも欠かすわけにはいきません。
それでも厄介なカビ掃除も手軽に行えるなど、魅力のある掃除道具であることは事実です。様々なアタッチメントの使い方も工夫すれば、文字通りすべての部屋で活躍してくれます。スチームクリーナーで快適な室内環境を維持してください。