- 津久井 玲子
- 自分が仕事の中で勉強したことを、わかりやすさ、伝わりやすさに気をつけて書いています。読んでくださった方にとっても、読んでよかった、勉強になったと思える記事を目指しています。
クッションフロアって何?メリットとデメリットを徹底解説
クッションフロアとは床材の一種です。フローリングとはまた違ったメリットで人気があります。しかし、ちゃんとデメリットも理解した上で取り入れないと、後になってから後悔することも。クッションフロアのメリットとデメリットを解説します。
クッションフロアの基礎知識
クッションフロアとは、ビニール系シートの間に発泡塩化ビニールを挟んで作った、名前の通りクッション性のある床材です。別名を「CFシート」といい、店舗の床材としても使われています。
そのため住宅用と店舗用があり、一般住宅で使われるクッションフロアの仕様は、通常厚さが1.8mmのものです。素材の性質上からデザインも豊富で、重厚感のある大理石調のものから、温かみのある木目調のものなど、さまざまなデザインから選べます。
また、一般家庭で使われる住宅用クッションフロアは、クッションの名に恥じない柔らかい踏み心地が特徴です。表面からクリア層、プリント層、発泡層、不織布といった構造をしています。
施工も手軽なことからリフォームにもよく使用され、フローリングの次によく使われる床材といってもよいくらい人気です。
クッションフロアとフローリング、何が違う?
フローリングは木の板を床に張っていることから、木材ならではのよい香りやぬくもり、肌触りのよさなどが特徴です。主に単層フローリングと複合フローリングの2つに分けられます。
単層フローリングの特徴は無垢材の使用です。天然材をそのまま加工して張ったもののため、無垢フローリングの別名があります。
複合フローリングは合板をつなぎ合わせたものです。表面には天然材を貼っていることから外見もよく、機能性を重視して作られた製品も多く見られます。
フローリングは木材でできた床材のため、クッションフロアよりも硬い点が特徴です。ただし、マンションのように遮音性が求められる建物の場合、裏にクッション材を貼り付けられた、踏み心地の柔らかいフローリングもあります。
つまりクッションフロアとフローリングの違いとは、クッションフロアはクッション材で作られた床材であり、フローリングは木製の床材と覚えておくとよいでしょう。
クッションフロアのメリット
次はクッションフロアの人気を支えるメリットについて見ていきましょう。
安い
床材の中でもクッションフロアは安いというメリットがあります。クッションフロア自体だけでなく、施工も業者に頼まなくてもDIYですませやすいためです。
そのため、部屋の模様替えを頻繁に行うという方には、コストをおさえやすいという大きなメリットになります。DIYでも人気の素材になるのもこのメリットのためです。傷んだ部分だけを取り替えることも可能なため、メンテナンスもしやすいといえます。
柔らかい
多層構造のクッション素材の床材のため、質感が柔らかいのもクッションフロアのメリットです。「足元が柔らかい方がよい」という方にはピッタリの素材といえます。重いものを落としても床材が傷みにくく、また、落としたもの自体が傷みにくいのもメリットです。
さらに、踏みしめた際の音を軽減する効果も期待できるメリットも。そのため、子供の足音が響くのを押さえたい場合などに、クッションマットを利用するのもおすすめです。
水や汚れに強い
クッションフロアの表面はビニール系シートです。そのため撥水性に優れ、水や汚れを吸い込みにくいだけでなく、床材まで届きにくいメリットがあります。台所やトイレといった水回りでも使いやすく、汚れても中性洗剤で簡単に落とせるためメンテナンスも簡単です。
デザインが豊富
以前と比べてデザインが豊富に出回るようになり、おしゃれな柄も増えました。安っぽさも感じにくくなり、部屋の雰囲気作りにも活かしやすくなっています。手軽に使えるメリットを活かし、柄合わせを楽しむのも一興です。
クッションフロアのデメリット
今度は反対にクッションフロアのデメリットを確認しておきましょう。
凹みやすい
クッションフロアのデメリットとして、真っ先にあがるのがこのデメリットでしょう。ソファや棚といった重い家具を置いた時や、テーブルの脚のように重さが一点にかかる家具などを置いた場合、その部分が重さに耐えきれずに凹んでしまうのです。
一度凹んでしまったクッションフロアを元に戻すのは、まず不可能なのもデメリット。クッションフロアの柄によっては、全面張り替えが必要になることもあります。
特に賃貸の時は要注意です。原状回復義務がある時は、重い家具を避けていても追加料金が必要になる可能性もあります。持ち家でも定期的に張り替えた方がよいので、予算を組んでおく必要がある点はデメリットです。
耐久性に劣る
クッションフロアのメリットである安価な部分は、裏を返せばその分だけ耐久性に劣るというデメリットにもなります。ペットや小さい子供が走り回るなど使用環境が厳しいと、変色をはじめとして破れるなどの劣化が早く見られるようになるでしょう。
大事に使っていてもほかの床材より早く経年劣化するので、そういうデメリットがあるものと思って使用する必要があります。
湿気が溜まる
クッションフロアの表面のビニール系シートは、撥水性が高いメリットに対し、通気性が悪いデメリットがあります。水回りで使っている場合は表面が結露し、放置しておくと防カビ加工のクッションフロアでもカビが生えてくることもあるのです。
さらにクッションフロアがはがれてくることも。溜まった湿気でカビが生えないように、こまめな結露の拭き取りや換気が欠かせない点もデメリットといえます。
熱に弱い
クッションフロアは表面がビニール系シートのため、タバコの火でも簡単に穴が開いてしまうデメリットがあります。また、強い日差しによる熱でも劣化や変色を起こしやすく、日当たりのよい部屋では使いにくい床材です。
水回りで使う場合も、熱湯をこぼせば簡単に溶けてしまうことも。人的被害への意識だけでなく、クッションフロアも熱で簡単に傷んでしまうデメリットがあることを覚えておきましょう。
安っぽく見えることも
クッションフロアの表面のビニール系シートは、光を反射しやすい性質があります。そのため、変に床が光って安っぽく見えてしまうことも。これもクッションフロアのデメリットです。購入時には表面の質感に特に注意をはらいましょう。
最近ではインターネットで購入する方も増えています。その場合には、まずサンプルを取り寄せてから購入することが大切です。インターネットの画面だけで購入した場合、表面の質感が思っていたのと違うことがあり得ます。写真だけで決めないように意識して購入してください。
おわりに
クッションフロアは、さまざまなメリットを持った便利な床材です。一方でデメリットも持っていることはいうまでもありません。
様々な床材から選ぶからには、後悔しないようにしたいものです。メリットとデメリットの両方を理解して、好みの部屋作りに活かしましょう。