お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。
家事
津久井 玲子

フローリングのお手入れ方法!長くキレイに保つには?

リビングや廊下がフローリング。そのような家は多いのではないでしょうか?木のぬくもりが感じられるフローリングは人気の床材ですが、美しいまま維持するためには正しいお手入れが欠かせません。フローリングのお手入れ方法を詳しくご紹介します。

フローリングの種類

フローリングには大きく分けて2つの種類があります。それぞれ特徴があり正しいお手入れ方法も異なるため、自宅のフローリングはどちらの種類か、しっかり確認しておきましょう。

 

無垢フローリング

単層フローリングとも呼ばれ、一枚板を敷き詰めたタイプです。そのため木本来の質感にあふれるだけでなく、木が持つ調湿機能にも優れています。

 

一方で一枚板ならではのデメリットも。素材がすべて天然のため、品質が均一ではありません。調湿性の高さがアダとなって、湿気を吸えば膨張し、再び乾燥すれば収縮するといったことを繰り返した結果、変形することもあるのです。

 

さらに無垢フローリングは表面をコーティングするのではなく、「自然塗料」とも呼ばれる油分を浸み込ませる、オイル塗装の場合が多いのも特徴といえます。表面に膜を張るわけではないため、木本来の手触りは感じられますが、水分などを吸い込みやすいのです。

 

どのような種類の木材を使うかでも異なりますが、一般的にはコーティングされていないために傷や汚れが付きやすくなります。傷を避けたければナラやブナ、オークなどの硬い木材を、柔軟性と吸湿性を求めるならスギやヒノキなどがおすすめです。

 

複合フローリング

こちらは合板で作られた床材で、表面にシートを貼るなどコーティング加工をしたものも多くあります。複数の特質を持った板を組み合わせて作られた合板のため、変形しにくく品質のムラも少ないのが特徴です。

 

UV塗料や樹脂を使った塗膜を張り付けた「ウレタン塗装」が施されていることが多く、そのため水拭きやクリーナーでのお手入れもできる製品が多く見られます。ワックスがけも必要ないことがほとんどなので、お手入れしやすいフローリングです。

 

デメリットとしては、塗装面が表面を覆っているため、調湿機能に劣ることがあげられます。また、直接木に触れることもないため、せっかく木を使ってもぬくもりを感じにくい点もデメリットです。

 

このほかでは、製造メーカーによっても柄や塗装性能などが異なるさまざまな商品が出回っているため、好みを反映しやすい反面、特徴を理解しておかないと正しくお手入れできない点もデメリットといえます。

 

 

普段のお手入れ方法

フローリングの普段のお手入れ方法は、無垢フローリングか複合フローリングかで異なります。ただし、毎日のお手入れ方法となると、大差はありません。

 

まずは硬いゴミや大きいゴミは拾っておきます。外から入り込んだ小石などの硬いものは、放置したまま掃除機やモップをかけると、フローリングに傷をつけてしまうため要注意です。先にほうきでやさしく掃いて、取り除いておくとよいでしょう。

 

無垢フローリングの場合は、できるお手入れはこの掃除機か乾拭きのどちらかまでです。たとえ固く絞った雑巾でも、水拭きするとワックスがはがれたり、水気を吸って変形したりしてしまいます。

 

ただし、複合フローリングならば週に1回程度、水拭きをして表面の汚れを落とすようにしましょう。表面を塗装でコーティングしてあるとはいえ、水拭きの後は乾拭きをして、水気を残さないようにすることも大切です。

 

それでも気になる汚れがある時は、複合フローリングならクリーナーを使って掃除することもできます。デリケートな床材である点は変わらないため、クリーナー成分を残さないよう拭き取り、乾拭きで仕上げるようにしてください。

 

 

定期的にワックスがけをする

無垢フローリングは普段のお手入れのほかに、半年~1年に一度は購入先のメーカーが指定している塗料を使い、ワックスがけをするようにします。ワックスがけはよく晴れた乾燥した日に行いましょう。もちろんフローリングがしっかり乾燥していることも大切です。

 

まずはフローリングの掃除から始めます。細かいホコリまでキレイに取り除いてください。掃除が終わったら、ワックスとワックスがけ専用モップを用意します。塗りやすさと乾燥の速さで、水性樹脂タイプのワックスがおすすめです。

 

ワックスを塗る時には木目にそって、部屋の奥から塗りはじめます。出口側から塗りはじめると部屋に閉じ込められてしまうだけでなく、部屋全体を均一に塗れなくなるので注意してください。

 

ワックスを塗り終わったら、風通しをよくしてしっかりと乾かします。ワックスの種類にもよりますが、大体30~1時間ほどが乾くまでの時間の目安です。乾燥が不十分な状態の時に上を歩くなどすると、ムラや白化の原因になるので注意してください。

 

複合フローリングの場合は、ウレタン塗装は簡単には傷まないため、ワックスがけは必要ありません。それでも表面が傷んできたと感じた場合には、専門業者に依頼するのが無難です。

 

 

フローリングのお手入れの注意点

無垢フローリングでも、複合フローリングでも、お手入れする時にはいくつかの注意点があります。

 

例えば、無垢フローリングは水拭きは絶対にしてはいけません。水分を吸ってひび割れや変形などを起こす危険性があります。複合フローリングでも決して湿気に強いわけではないので、水拭きする時には必ず固く絞った雑巾を使いましょう。

 

また、洗剤成分などの薬品が浸み込んだモップは、無垢フローリングでは使えません。複合フローリングでも、基本的には避けるようにするのがおすすめです。もし使う場合にはドライタイプを選び、長時間触れたままにしないようにしてください。変色などの原因になります。

 

無垢フローリングにワックスを塗る時にも注意が必要です。ワックスは基本的に重ね塗りなので、水で薄めるワックス剥離剤は使用しません。剥離剤を使用すると、かえってフローリングを傷める危険性があります。ワックスは重ね塗りをするものと覚えておきましょう。

 

ワックスでのお手入れには、もう1つ注意点があります。フローリングを保護する効果があるとはいえ、頻繁にワックスがけをするのは逆効果です。もちろん、一度に大量のワックスを塗るのも、フローリングが変形する原因になるためよくありません。

 

複合フローリングでもワックスに関しての注意点があります。ワックスフリーフローリングはワックスがけ不要のフローリングです。傷や汚れに強いフローリングでお手入れも簡単ですが、うっかりワックスがけをしてしまうと効果が無くなってしまう危険があります。

 

ワックスがけをする前は自宅のフローリングの種類をしっかり確認して、間違ったお手入れをしないように注意してください。

 

 

おわりに

フローリングは木の質感が心地よい、ぬくもりのある床材です。普段のお手入れも簡単で扱いやすいですが、間違ったお手入れをしてしまうと簡単に傷めてしまうデリケートさもあります。正しいお手入れ方法を守り、美しいフローリングを維持してください。