- 津久井 玲子
- 自分が仕事の中で勉強したことを、わかりやすさ、伝わりやすさに気をつけて書いています。読んでくださった方にとっても、読んでよかった、勉強になったと思える記事を目指しています。
豆苗のカロリーは?再生栽培のコツもご紹介!
豆苗はエンドウ豆の若芽です。日本で出回るようになってからはまだ日の浅い野菜ですが、安く手に入る緑黄色野菜として注目されています。豆苗といえば、再収穫できる点も魅力です。そんな豆苗のカロリーと栄養価、再収穫のコツまでご紹介します。
豆苗のカロリーは?再生栽培のコツも知りたい!
豆苗は安くて栄養価の高い緑黄色野菜として、最近注目を集めている野菜の1つです。豆苗が注目を集めるもう1つの理由は、使った後に根の部分を水に浸けておけばもう1度収穫できる点でしょう。
そこで豆苗について野菜としてのカロリーや栄養価だけでなく、再生栽培のコツについても調べてみました。豆苗に興味のある方は必見です!
豆苗のカロリーは?
豆苗のカロリーは野菜だけあって低いことは予想できますが、一体どのくらいのカロリーがあるのでしょうか?豆苗のカロリーは100gあたり31kcalです。豆苗の茎をどのあたりで切るかは人によって変わりますが、豆苗1パックあたりの可食部が100gとされています。
つまり豆苗のカロリー計算は非常に楽で、1パックに付き31kcalとして計算できるのです。豆苗だけのカロリーを考える場合には、安心して食べられる低カロリー食品といえます。
豆苗に含まれる栄養は?
豆苗はカロリーが低いだけでなく、緑黄色野菜らしい豊富な栄養素を含んでいます。豆苗が含む栄養素の中でも、特に豊富な栄養素の効果をご紹介しましょう。
βカロテン
体内で必要とされる分だけビタミンAに変わるカロチノイドと呼ばれる脂溶性の色素の1種です。高い抗酸化力で老化などの原因となる活性酸素から体を守る栄養素とされ、皮膚や粘膜の健康を守る栄養素でもあります。
このほかにも免疫を高める効果があるといわれ、具体的に判明していないものの、βカロテンを十分に摂っていると心疾患や特定の種類のがんに対して発生率が下がるといわれ、現在も研究中の栄養素です。
ビタミンB群
エネルギーの代謝に多くかかわる水溶性のビタミン群です。中でも豆苗には、ビタミンB1・B2・B6・ナイアシン・パントテン酸が豊富に含まれています。
ビタミンB1は主に糖質をエネルギーに変えたり、皮膚や粘膜の健康を維持する働きのあるビタミンです。ビタミンB2は糖質だけでなく脂質・たんぱく質をエネルギーに変えたり、B1同様に皮膚や粘膜の健康を維持するのに使われています。
ビタミンB6はたんぱく質をエネルギーに変えたり、筋肉や血液を作るビタミンです。結果として皮膚や粘膜の健康維持にも役立っています。ナイアシンは糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える酵素を補助する重要なビタミンです。
パントテン酸もナイアシン同様に、糖質・脂質・たんぱく質の代謝とそれにかかわる酵素の働きを補助しています。さらにコレステロールやホルモン、免疫抗体などの合成にもかかわる、重要な働きをしているビタミンです。
ビタミンC
コラーゲンの合成にかかわる水溶性のビタミンです。さらに活性酸素から体を守る抗酸化ビタミンでもあることから、美肌と若さを保つビタミンでもあります。皮膚や粘膜を保護したり、動脈硬化や心疾患のリスクを減らす効果も期待できるビタミンです。
また鉄の吸収を助けることから貧血の予防にも欠かせません。ストレスで減ってしまう性質があるため、精神的・肉体的ストレスの多い人ほど必要とするビタミンでもあります。
ビタミンE
体内の脂質や細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用のある脂溶性のビタミンで、老化や動脈硬化、成人病の予防効果を期待できるビタミンです。生活習慣が不規則な人は、積極的に摂りたいビタミンといえます。
ビタミンK
けがをしたときの止血にかかわる因子を活性化させる、脂溶性のビタミンです。また、骨にあるたんぱく質を活性化することで骨の形成を促す働きがあるとされ、骨粗しょう症の治療薬としても使われています。
葉酸
葉酸は細胞の形成に不可欠なDNAなどの核酸を作る重要な水溶性のビタミンです。そのため赤血球の形成を助けて貧血を予防したり、細胞分裂が活発な胎児の正常な発育に欠かせないビタミンでもあります。
ビタミンB12との相互作用で血液を作るため、B12もあわせて取る必要があるビタミンです。不足すると悪性の貧血になるとされるため、両方をあわせてしっかり摂るようにしましょう。
妊娠中にしっかり摂っておくと、胎児の神経障害の発生のリスクを減らせることがわかっています。成人でも脳卒中や心筋梗塞といった循環器疾患のリスクを軽減するという報告もあり、十分に摂っておきたい栄養素です。
豆苗を再生栽培するコツは?
豆苗は一度芽の部分をカットして使った後にまた伸びてきて、再度収穫できるお得な野菜です。子供の食育にもよいとされて、プチ家庭菜園としても人気があります。では豆苗の再生栽培はどうするとより楽しめるのでしょうか?コツをまとめました。
切る位置は?
豆苗の根元をよく見てみると、小さな芽が2つほどあるのがわかります。この芽が後々成長して新しい芽となるのです。そのためこの2つの芽の上で切り落とすと、7~10日ほどで再収穫できます。
収穫回数は?
条件を上手にそろえてあげれば、豆苗は2回再収穫が可能です。しかし豆にカビが生えてしまったり、藻が繁殖するなどの衛生面で問題が出ることもあります。そのため豆苗の再収穫は1回までがおすすめです。
味をよくするコツは?
豆苗は適度な光がないと上手く育ちません。かといって外に出してしまうと茎が固くなってしまったり、虫が付いてしまい食味も落ちます。そのため豆苗は明るい室内で育てるのがベストです。ただし暑すぎても寒すぎても上手く育たないので、適度な気温の場所に置きましょう。
豆苗を低カロリーで調理するコツは?
豆苗は栄養豊富な野菜ですが、栄養素によっては脂溶性のために油を使った料理のほうがおすすめの野菜です。しかし油を使うとその分カロリーも上がってしまいます。油を抑えて上手にカロリーオフするにはどうしたらよいのでしょうか?
油炒めは油の量を半分に
油炒めにするときに油を大さじ1杯使うとすると、その油のカロリーは約111kcalといいます。油炒めに使うほかの素材を野菜だけにしても、カロリーが大きく増してしまうことがわかります。
そこで油の量を半分に落として調理するとよいでしょう。さっぱりとしながらも油のコクも感じられ、油のカロリーを半分にすることができます。さらに脂溶性の栄養素の吸収もよくなるため一石二鳥です。
オイルスプレーを活用しよう
生活習慣病の治療食でも使われる方法で、オイルスプレーで霧吹きのように少量の脂を豆苗にかけてから炒めます。油の量を半分以下に抑えることができるため、コクの部分では物足らなく感じるかもしれません。しかしカロリーオフしつつ油の効果も取り入れられる、おすすめの方法です。
おわりに
豆苗はカロリーも低くさまざまな栄養を豊富に含んだ健康野菜です。再収穫もできるので、子供とプチ園芸を楽しみつつ美味しくいただけます。カロリーを上手にコントロールしながら、その栄養を余すところなく健康に活かしてください!