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ガーデニング
河村ゆかり

知っておきたい!夏に花盛りを迎える魅力的な熱帯花木5選

真夏の暑さをものともせず、生き生きと咲く熱帯原産の花木たち。街のガーデナーの庭や、園芸店などでもよく見かけるポピュラーな5種を厳選。熱帯花木ならではの育て方のポイントを伝授します。

真夏の太陽に負けない艶やかな花を育てよう!

「熱帯の花木なんて、日本で育てるのは難しそう…」。でも、ちょっとしたコツをマスターすれば誰でも育てることができます。昔から日本で愛されてきた品種、庭に1株あればシンボルツリーにもなる大型種など、お好みでセレクトを!

 

熱帯花木ってどんな植物?

熱帯地方を原産する花木の総称「熱帯花木」。簡単にいうと、南国生まれの美しい花を咲かせる木のことです。

日本では、沖縄や小笠原諸島などの亜熱帯に属する地方で、庭植えや生垣などで咲くブーゲンビレアなどを見ることができます。

熱帯生まれで寒さに弱いものが多いため、それぞれの耐寒温度をしっかり把握することが大切です。耐寒性が弱い品種は、冬場は室内に取り込むと安心なので、鉢植えで育てると管理がラクです。

 

デュランタ

デュランタ(クマツヅラ科)は、6~10月にかけて長期間花を咲かせる人気の熱帯花木です。紫や白の小花が垂れ下がって咲く様子は、熱帯植物でありながら楚々とした魅力もあります。

デュランタはとても生育旺盛。枝をよく伸ばすので、枝が暴れてバランスが悪くなったら、春~秋に適度に剪定して。同時に、重なり合った枝、枯れ枝を付け根からカットして整理しましょう。

花つきをよくするためには、日当たりのよい場所で育てるのがポイントです。しかし真夏の強い日光を直接浴びると、葉焼けすることも。夏季は鉢植えは移動させて、明るい日陰で育ててください。

耐寒性は弱いものの、5℃以上であれば地植えでの越冬も可能です。ただし、霜や雪がかかる場所では凍結し、枯死する場合もありますので注意して。

 

プルメリア

ハワイの「レイ」に使われる花として有名なプルメリア(キョウチクトウ科)。よい香りの花を6~10月に咲かせます。

プルメリアは日光が大好きなので、栽培場所は日当たりを重視するのがポイント。日照不足だと徒長したり、花つきが悪くなったりします。

暖かい時期は庭植えで育てることも可能ですが、10月中には鉢に掘り上げて室内へ。掘り上げたプルメリアの鉢は、日光がさしこむ明るい場所で管理しましょう。プルメリアは乾燥に強い性質で、冬は乾かし気味に育てると、0℃くらいまでは持ちこたえます。

多肉質な枝は折れやすく、折れたところから白いが染み出ますが、有毒なので注意してください。また、ツボミにアブラムシ、葉や茎にカイガラムシが発生する場合もあります。見つけ次第、専用薬剤で駆除を。

 

ブーゲンビレア

ブーゲンビレア(オシロイバナ科)は、つる性の熱帯花木。昼間、20℃以上の温度があれば花芽を形成し、長期間花をのぞめます。比較的育てやすく、熱帯花木ビギナーにもおすすめです。

またブーゲンビレアは、熱帯花木の中では寒さに強いほうで、霜や雪に当たることのない暖地ならば、戸外で冬越しもできます。

ブーゲンビレアは、支柱やフェンスなどにつるを絡ませながら育ちます。間延びしたつるや、枯れ込んだつるは小まめに根元から間引き、日当たりと風通しを確保しましょう。花が終わった枝は2~3節残してカットすれば、新芽が発生し、どんどん花が付きます。

 

アブチロン

アブチロン(アオイ科 )は、4~11月ごろまで長期間にわたり花を咲かせるうえ、ピンク、オレンジ、赤、白など、多彩なカラーバリエーションが人気です。うつむき加減に咲く花姿も魅力的。

アブチロンは新しくのびた枝に花の咲く性質なので、5~6月に枝を1/3を目安に剪定を。そこから新しい枝がのびて花芽が発生し、たくさんお花をつけます。

熱帯花木でありながら耐暑性は少々弱く、夏の直射日光や高温は苦手です。鉢植えのアブチロンは、夏場は半日陰に移動させましょう。

耐寒温度は0℃程度なので、霜や雪を避けられれば地植えでの冬越しも可能です。暖地なら、庭木としても楽しめますよ。

 

エンジェルストランペット

6~11月、大きなラッパ型の花をぶら下げるように咲くエンジェルストランペット(ナス科)。樹高3mにもなる大株に育てれば、一度に50輪以上の花を見れ、迫力満点です。

たくさんの花を咲かせるためには、十分な肥料が必要です。春から秋の成長期に、緩効性の置き肥を規定量~規定量よりやや多めに施します。

耐寒温度は0~-3℃あり、雪や霜を避け、凍結しなければ地植えで越冬できます。葉が落ちる場合もありますが、暖かくなるにつれ芽吹くのでご安心を。

エンジェルストランペットの葉は大型で、ヨトウムシなどの食害がみられます。見つけたら、すぐに専用薬で駆除してください。

また、エンジェルストランペットは葉、枝、花など全体に毒性を持っているので、取り扱いには注意して。

 

おわりに

いかがでしたか? それぞれ魅力的な花を咲かせる熱帯花木の数々。上手に管理すれば、毎年のように花を楽しめますよ!