- 河村ゆかり
- 広島県出身、巳年、乙女座、O型。 1夫2娘1孫ありのフリーランス編集&ライター。
これまで携わった企画は、育児、インテリア、インド、占い、ガーデニング、敬語、コミックエッセイ、クラフト、クリーニング、辞典、図鑑、スノーボード、ダイエット、ペット、マナー、マネー、メンタルトレーニング・・・以下割愛。
嫌いなもの「波風と熱帯夜」。人生の目標は「平々凡々」。
おすすめエアプランツ&上手に育てるポイント集
いまや園芸店だけでなく、雑貨屋さんでも販売されているエアプランツ。「本当に生きてるの?」と疑いたくなる風貌ですが、立派な植物です。育てやすく、入手も容易な5品種をご紹介します。
実は水が好き!エアプランツ栽培のコツをマスター
エアプランツは、一般の草花のように土に植えたり、水耕栽培をするわけではありません。とはいえ、ほったらかしでよいかというと、それなりのお世話も必要です。上手く育てれば、きれいな花も楽しますよ!
エアプランツってどんな植物?
エアプランツは、中南米の乾燥地帯に自生する、パイナップル科チランジア属に属する植物の総称です。現地では木や岩に絡みつき、根も出ますが、葉から水分を吸収して育つのが特徴です。
原産地では葉についた霧の水滴などで立派に育つためか、「水を与えなくても大丈夫」と誤解されがちですが、ほかの植物同様に水がなければ生きていけない植物。
エアプランツの種類によりますが、週に1~3回、霧吹きで葉の全体に水を与えるのが栽培の基本です。水やりは、夜になると水分を吸う器官が開くため、夕方~夜にかけて行うのがコツ。
ただし、水の与えすぎは禁物です。ずっと湿っているようでは、株が弱り枯れてしまうことも少なくありません。水やりの後、半日程度ですっかり葉が乾くくらい、風通しのよい場所で育てましょう。
またエアプランツは、多肉植物の一種でもあります。なかでも「夏生育型」と呼ばれる、冬は休眠するタイプ。休眠中の冬季は水やりを控えめにしますが、まったく与えないと枯れてしまうので注意してください。
ストリクタ
ベネズエラからアルゼンチンに自生する種。とても流通量が多く、園芸店、インテリアや雑貨ショップなどのほか、100円ショップなどでもよく販売されています。葉は緑~銀緑色でやわらかく、ピンクの可愛らしい花苞を付けます。
ストリクタは生育旺盛で、どんどん群生して大株になります。とても強健な性質ですから、栽培は非常に容易。比較的、水を好む性質なので、水やりは大めにするのが栽培のコツです。
半日陰、もしくはレースのカーテン越しくらいの日光が当たる、風通しのよいところで育ててください。
ウスネオイデス
ウスネオイデスは、別名「スパニッシュモス」「サルオガセモドキ」。アメリカ南部から南米にかけて自生種がみられる、個性的なエアプランツです。葉の太さによって、太葉種と細葉種に分かれます。
ウスネオイデスはグレーがかった葉が線のように細く、葉が何重にも重なった状態で茎をのばし、どんどん垂れ下って大きく育っていきます。
直射日光は苦手なので、部屋の中でも強い日差しが届かない場所や、レースのカーテン越しの明るい日陰に、つるすようにして栽培しましょう。春や秋などの温暖な気候ならば、庭やベランダの木にぶら下げ、木陰で育てることもできます。
高湿度を好むので、生育期の春から秋は、週に2回程度、霧吹きで水を与えて。
テクトラム
テクトラムの特徴である白く輝くような姿は、葉の表面を覆う「トリコーム」がなせる技。トリコームとは、葉から水分を取り込むための器官です。乾燥した状態でも生き抜いていけるように発達したもので、強い紫外線を反射する効果もあります。
テクトラムはエクアドルやペルー原産。現地同様の日当たりと風通しのよい、乾燥した場所が栽培適地です。エアプランツの中では比較的乾燥を好む性質なので、水やりは週に1度程度、霧吹きで与えます。
ただし、美しい銀色の葉の先が茶色になると、乾燥しすぎのサイン。水やりの頻度を少し増やして様子を見ましょう。
キセログラフィカ
キセログラフィカは、メキシコやグアテマラ原産。幅広の葉がカールしながら育つ、形のよい人気のエアプランツです。上手に育てれば60㎝以上の大型に育ち、まさに「チランジアの王様」と呼ばれるにふさわしい存在感!
キセログラフィカはレースのカーテン越しの、明るい室内で育てます。水を好む性質なので、週に3~4回は葉水を与え、全体を水につけるソーキングを2週間に一度の割合で行いましょう。
ただし、中心部に水が残ったままだと立ち枯れの原因になるため、水やりの後には株をさかさまにして水を切るのがポイントです。
イオナンタ
メキシコ原産のイオナンタは、日本でもっともよく見かけるエアープランツの一種です。学名のイオナンタは「スミレ色の花」を意味し、その名の通り紫色の美しい花を咲かせます。
開花と同時に葉色も変化。イオナンタは通常、淡い黄緑色の葉ですが、開花直前になると葉の全体が真っ赤に染まるのです。
イオナンタは小型ながらよく子株を増やして、どんどん群生して大きく育ちます。非常に強健で、乾燥にも割合強い性質ですからビギナー向き。週に1~2回、霧吹きで水を与えてください。
おわりに
さまざまな姿のエアプランツ、あなたのお好みはどのタイプでしょうか?適度な水やりで、乾燥させすぎずに育てましょう!