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ガーデニング
津久井 玲子

蚊の季節到来!蚊の効果的な駆除方法は?

夏になると発生する蚊は、最も嫌われている虫の1つです。羽音もうっとうしいですが、刺されるとかゆみに悩まされ、さらに運が悪いと病気になることもあります。刺される前に駆除したい!そんな蚊の駆除方法についてご紹介します。

蚊に刺される前に駆除するには?

蚊は夏に発生する害虫の代名詞ですが、駆除となるとなかなか厄介な存在です。羽音はするのに目でとらえにくく、イライラさせられた経験は誰もがあることでしょう。

 

しかも蚊に刺されるとかゆいだけでなく、恐ろしい伝染病にかかることもあります。事実、蚊は伝染病によって、地球上でもっとも多くの人の命を奪った生物です。日本でも2014年に流行したデング熱など、蚊による伝染病の媒介は後を絶ちません。

 

そんな蚊を駆除するにはその生態を知り、幼虫のうちから駆除して繁殖を抑えましょう。蚊を効果的に駆除する方法をまとめました。

 

蚊の生態

日本にはなんと約130種類の蚊が生息し、そのほとんどが血を吸います。イエカ属・ヌマカ属・ハマダラカ属に分類される蚊の多くは、夜になると活発に活動する夜行性です。ヤブカ属の多くは昼間に活発に活動し、属によって活動時間は異なります。

 

実は蚊で血を吸うのは交尾後のメスだけで、オスは血を吸いません。メスが血を吸う理由は産卵のためにタンパク質を必要とするからで、本来は花の蜜などの糖分だけで生きていけます。

 

メスは目が悪いため、人間を視覚では認識できません。ではどのように人を判断しているのかというと、体温や息をするときに吐き出す二酸化炭素、汗などの臭いといったものを感知して集まってきます。体温の高い子どもや汗っかきの人が狙われやすいのはこういった理由からです。

 

メスは自分の体重以上の血を吸います。満腹になるまで吸いきると体重は倍以上になるのです。そのため近くの壁や植物に留まって休息していますが、翌日にはもう普通に飛べるようになります。

 

そしてメスは血を吸った約3日後には産卵し、再び血を吸うために飛び回るようになるため非常に厄介です。1匹のメスが複数回産卵するため、繁殖力もバカになりません。蚊を駆除するためには血を吸われないようにするだけでなく、繁殖させないことも大切です。

 

蚊が発生しやすい環境

蚊は水たまりがないと繁殖できません。そのため水田や池などに産卵します。「それでは繁殖を抑えられない!」という方もいるかもしれませんが、私たちも知らず知らずのうちに蚊の繁殖場所を作っているのです。

 

雨どいから流れてきた雨水を一時的に溜める雨水マスや、庭に放置してあるバケツ、墓地の花立てや空き缶、植木鉢の受け皿など、水が溜まっていればすべてが蚊の繁殖場所になります。家の中にいる蚊にとっては、水槽までも繁殖場所になるのです。

 

蚊を大量発生させない方法

蚊を繁殖させないためには、家の周りの水たまりを減らすことが一番効果的です。バケツに水を張ったままにしない、植木鉢の受け皿の水はこまめに捨てるなど、目に付くところの水たまりを減らすだけでもかなりの効果があります。

 

また、下水溝やどぶ川の清掃も大切です。雑草が生い茂っていては水の流れが緩慢になり、蚊の繁殖にはうってつけになってしまいます。草刈りをして水の流れをよくすることで、ボウフラの繁殖を防ぎましょう。

 

このほかにも、うっかり忘れたままにしてしまいがちな倉庫などに置きっぱなしの古タイヤや、捨てられている空き缶なども蚊の繁殖場所にうってつけです。中に水が入っていればそこでも蚊は繁殖します。不要なものは処分し、ゴミは拾って片付けましょう。

 

もし「雨水を効果的に利用したいからバケツを使いたい」というときには、中に10円玉を数枚入れておくとよいでしょう。10円玉から溶け出した銅イオンが蚊の幼虫であるボウフラの生育を抑制し、成虫になる前に死滅させてくれます。

 

もちろん成虫の駆除も大切です。休む場所となる雑草をむしるだけでも蚊の駆除には効果があります。また、花壇や家の周りに蚊の嫌う香りを放つハーブを置くのもよいでしょう。バジルやローズマリー、ペパーミントなどがおすすめです。

 

屋内外の駆除方法

屋内の水槽や庭の池などで繁殖されたくない場合は、ボウフラを好んで食べるメダカなどを放すのもよいでしょう。また屋内であれば、光や二酸化酸素に集まる蚊の習性を利用した捕獲器も売られています。電源を必要としますが、薬剤を使わなくても捕獲できるのが利点です。

 

一般的には屋内外どちらでも薬剤での駆除が欠かせません。屋外でいえば、雨水マスのように撤去出来ない場所には、定期的に幼虫駆除剤(IGR)などの殺虫剤を投入してもよいでしょう。業務用としても使われている薬剤を、ホームセンターなどでも購入できます。

 

屋内の場合には先ほどご紹介した捕獲器のほか、蚊の侵入経路を考慮したうえで、蚊取り線香などの薬品を効果的に配置するとよいでしょう。

おわりに

蚊はうっとうしいだけでなく、病気もばらまくとても危険な害虫です。私たちのすぐ身近で繁殖しているので、身の回りの環境に注意をはらうだけでも、かなり繁殖を抑えることができます。

 

蚊に悩まないためには成虫以上に幼虫の駆除が大切です。もう一度家の周りやご近所とも協力して、蚊の発生源をチェックしてみてください。少しでも蚊の少ない夏になるよう、駆除に力を入れましょう!