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もう嫌な思いをしない!カビを発生させない条件3つ
住まいを汚したり、劣化させる原因になるカビ。場合によってはカラダの不調の原因になってしまうことも・・・。 そんな厄介なカビは発生させないように先手先手で予防することが大切です。
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矢口貴志さん
千葉大学真菌医学研究センター准教授。早稲田大学大学院理工学研究科博士前期課程を修了、薬品メーカーを経て2003年より現職。住まいに発生するカビの中でも主に病原真菌・放線菌を研究している。
住まいでカビが発生しやすくなる3つの条件。
カビが発生するのは、湿度、栄養源、温度の3つが好ましいカタチでそろったときです。
例えば梅雨にカビが大量に発生してしまう原因は、現代の住まいではこの3つが満たされるからだといえます。
カビが好む3条件について具体的に知って予防につなげましょう。
【条件1】湿度が高く、空気が停滞した場所がカビの増殖につながる
湿度が60%以上を超えるとカビは活発に増殖し、成長スピードが上がります。
また、空気中の水分だけでなく、水回りに残る水気もカビの好物。
室内の湿度を下げるために、まずは水気を拭き取って除湿機や除湿剤も活用しましょう。
狭い場所では湿気がこもりやすく、空気の動きがないことでカビが滞留して定着してしまいます。家具や家電は壁から離して設置する、クローゼットなどの収納部は定期的に扉を開けるなどを意識して行ってみてください。
【条件2】ホコリや皮脂、髪の毛・・・家にはカビの栄養源がいっぱい。
人間と同じで、カビの成長にも栄養が必須です。
カビは食べ物のカスやホコリ、髪の毛、皮脂など、ありとあらゆるものを栄養源にしてしまうため、小まめに掃除機をかけたり、ホコリ取りシートで拭き掃除をしてカビの栄養源を取り除かなくてはなりません。
特にホコリには1g当たり100万個以上のカビや菌が潜んでいます。
浴室では、壁に飛び散ったせっけんカスにも注意。シャワーをかけて汚れを流すだけでも効果あり。
全体をシャワーで洗い流す習慣をつけたいですね。
【条件3】人間が過ごしやすい温度はカビにとっても快適。
カビは0~40度の範囲で生育可能とされていますが、特に好む温度は20~30度で、まさに6月ごろの気温。
この温度帯でカビはよく増殖します。
ただし、気温は湿度や栄養源のように換気や掃除でコントロールしやすいものではなく、人間が快適に過ごせる温度帯でもあるので無理に上げたり下げたりする必要はありません。
気温以外の湿度を下げ、栄養源をなくすことでカビが好む増殖の3条件がそろわないように注意した対策を心がけるようにしましょう。
一度発生してしまうと厄介なカビ。しっかりと予防策を講じてカビが発生しないように心がけましょう。
イラスト・竹田匡志 文・藤谷翔子