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家事
岩本恵美

収納上手さんは知っている!片づけマインドとは|片づけ格言Vol.5

「部屋が散らかってきたけど、片づけるのは面倒」と思っている方必読。そんなあなたの背中をグッとおしてくれる、収納スタイリスト・吉川永里子さんの「片づけ格言」を紹介します。第5回は、片づけ哲学の真髄ともいえる格言をピックアップしました。

吉川永里子

Room&me代表。収納スタイリスト、整理収納アドバイザー1級認定講師。夫と4人の子どもとともに、都内の賃貸物件で暮らす。「片づけられない女」から一念発起。整理収納アドバイザーの資格を取得し、2008年より収納スタイリストとして活動を開始。以来、1万人以上に片づけをレクチャーし、笑顔に導いた。著書は、『なかなか捨てられない人のための 鬼速片づけ』(アスコム)など多数。
吉川永里子さんのHP

吉川永里子の片づけ格言vol.5

今回は、片づけへの取り組み方で大事にしたいマインドをご紹介。
ふとした時に思い出すと、片づけがストレスフリーになるはずです。

 

【片づけ格言】片づけはきれいにすることが目的じゃない。片づけた後に何をしたいかが大事

片づけをしていると、常に整理収納されたきれいな状態を保つことがゴールになってしまいがちです。すると、部屋が少しでも散かったりするだけで、「せっかくきれいに片づけたのに・・・」と、イライラしてしまいますよね。

でも、片づけはきれいにすることが目的ではありません。
生活をしていれば散らかったり、汚れたりするのは当然のこと。
片づけたその先にできることが本来のゴールではないでしょうか。

例えば、ダイニングのテーブルまわりがいつも散らかっていて、家族全員が座ることができずに交代制で食事をしていたとします。でもダイニングを片づければ、一家団欒ができますよね。この場合は片づけた後に、家族でくつろげるということがゴールなのです。

部屋がきれいになったら何をしたいか想像し、目的をしっかり持てば、片づけのモチベーションアップにもつながりますよ。

 

【片づけ格言】捨てることより大切なのは、本当に必要なモノを選び取ること

片づけに夢中になっていると、「とにかくモノを減らさなきゃ」「モノを捨てなきゃ」という強迫観念に駆られてしまうこともしばしば。
でも実は、片づけとはモノを捨てるというよりも自分に必要なモノを選ぶことなのです。
片づけにおいてモノを捨てるという行為は、必要なモノを残した結果にしかすぎません。

数が増えやすい洋服を例にしてみましょう。
洋服がどんどん増えてしまう人というのは、本当に自分に必要なものが何か見えていないことが多いものです。
服を整理収納する際に、「必要か否か」ではなく、「好きか否か」を基準にしてしまうため、なかなか捨てられなくなってしまいます。
自分が気に入って買ったわけですから、当然です。

でも、中には「好きだけど出番がない服」や「好きだけど今の自分には似合わない服」というのもあるはずです。
着ない服は持っていても仕方ありません。つまり、必要でないということ。
洋服に限らず、どんなモノも使われなければタンスの肥やしです。

このように、片づけでは今の自分にとって必要なものは何かを考えることが大事になってきます。
それを考えないと、余計なモノを家の中に溜め続けてしまうことに。
また、片づけはモノを取捨選択する決断の繰り返しでもあるので、自分の好みや価値観がクリアになり、モノ選びも上手になりますよ。

片づけをする目的は、単に部屋をすっきりさせるだけでなく、自分に必要なものだけを残した居心地の良い空間を築くことでもあるのです。

 

どちらの格言も片づけに集中しすぎると忘れてしまいがちなことを思い出させてくれるもの。
片づけがストレスに感じるようになってしまっては、きれいでスッキリした部屋はキープできません。
そんなドツボにハマりそうになったら、この2つの格言をぜひ思い出してみてください!

撮影/菅井淳子