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栽培前に必読!ナスの育て方|家庭菜園図鑑
ポピュラーな野菜の育て方のコツを紹介する家庭菜園図鑑シリーズ。今回は、ナスの育て方をご紹介します。病害虫対策、苗の植え付け方、支柱の立て方、肥料の与え方、収穫方法などを網羅!
「つぎ木苗」で病害虫の被害を防ごう
梅雨のころから秋の半ばまで、長く収穫できるナス。つぎ木苗(丈夫な台木に栽培する品種をついだ苗)を選べば病害虫の被害を受けにくく、収穫量も増えます。価格は一般的な苗より割高ですが、ぜひ栽培してみて。
ナスは肥料が大好きで、いったん肥料切れを起こすと生育が悪くなり、なかなか回復しません。元肥をしっかり入れて土作りを行い、定期的な追肥も忘れずに。
梅雨明け後には、アブラムシやアザミウマの被害にも要注意。株の周囲に粘着シートを設置しておけば、誘引して吸着してくれます。
※寒冷地……北海道、東北、新潟県、富山県、石川県、高冷地。
中間地……福井県、関東甲信、東海、近畿、中国、九州北部。
暖地……四国、九州南部、沖縄県。
- 【栽培データ】ナス科
- ●畝のサイズ畝幅:70cm、株の間隔:70~80cm
●適正PH:6.0〜~3週間前)苦土石灰:100〜150g/m²
●元肥(1〜2週間前。溝施肥)牛ふん堆肥:0.5l/m²、有機配合肥料(N-P-K=3-9-10程度):180〜200g/m²、熔成リン肥:50g/m²、米ぬか:0.2l/m²
●病害虫:アブラムシ、アザミウマなど
【育て方Point1】苗の植えつけ
本葉7〜9枚のつぎ木苗を選んで植えましょう。
栽培スペースに深さ・幅15cmの溝を掘って堆肥と肥料を入れ、埋め戻して畝を立てます。ポリマルチを張ってナスの苗を植え、竹ひご2本を交差させてさし、苗を固定。防虫ネットをトンネルがけします。
【育て方Point2】支柱立て・整枝
植えつけの約1ヵ月後、防虫ネットを外します。長さ240cmの支柱を1株当たり2本、斜めに交差させてさし、交差部を麻ひもで固定。
最初のナスの花(一番花)の下のわき芽2本を残し、以下はかき取りましょう。
ナス科の野菜は、最初の花のすぐ下のわき芽が最も丈夫でよく育ちます。残したわき芽は、伸びると側枝に。
伸ばす枝を合計3本に限定することで、養分の分散を防ぎます。
【育て方Point3】追肥
最初の実(一番果)がついたら、追肥スタート。2〜3週間に1回、化成肥料(N-P-K=8-8-8)40~50g/m²をまきます。
1回目はマルチをめくって、すそのあたりに追肥し、元に戻して。以降は通路にまきましょう。
ナスの肥料切れは厳禁。最後まで生育が悪いままになることもあります。
【育て方Point4】収穫
品種にもよりますが、一般的な中長ナスは長さ10〜12cm、長ナスは25cmくらいのころ、ハサミで切って収穫。
ただし、いずれの場合も、一番果は小さめで収穫すると株が疲れず、その後の生育がよくなります。
実が大きくなると皮が硬くなるため、小さいうちに収穫するのがおススメです。
ナスの育て方はいかがでしたか?
ぜひ挑戦してみてくださいね。
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加藤正明
練馬区の農業体験農園「百匁の里」園主。NHK Eテレ「趣味の園芸やさいの時間」では栽培管理や講師を務める。著書に『加藤流絶品野菜づくり』(万来舎)がある。